NISHISAITAMA PROJECT

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鷺の湯温泉と足立美術館訪問

松江フォーゲルパークを後にして、次に向かったのが安来にある本日の宿。その宿は鷺の湯温泉にある旅館の一つ、さぎの湯荘です。

 

www.saginoyusou.com

この旅館、実は去年の7月頃に立ち寄り湯でお邪魔していて、その時利用した大浴場の良さはもちろん、風情ある建物や中庭に感銘を受け、機会があれば是非とも宿泊したいとかねがね思っていたのです。

ic-yas.hatenablog.com





そういえば前回訪問した時もこんな天気だったなぁ・・・ただ、島根のゆるキャラしまねっこ「弁当忘れても、傘忘れるにゃ!」って言っているぐらい、雨の多い地方だから仕方ない。



おお、これはすごい。しかも部屋から見える日本庭園には・・・



部屋専用の露天風呂と足湯まで付いているという豪華な仕様。ほのかにライトアップされている感じも良いですね。外は庭園にある小さい間接照明以外は真っ暗になるので、灯りが全くなかったらここまで良い印象は受けなかったかも知れません。

露天風呂に入ってみたくなる気持ちを抑え、まずは大浴場で身体を清めてから夕食を頂きましょう。というのも、この専用露天風呂は洗い場がないので、身体を洗う場合は大浴場や家族風呂へ行く必要があるのですね。もっとも、大浴場は部屋のすぐ近くにあるので気軽に行けるし、この旅館自体の部屋数も少ないため大浴場で芋洗いになる心配もありません(というか山陰地方の温泉で芋洗い状態になった記憶がないんですけど)。

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前回と同様、誰もいない大浴場を独り占めした後は夕食です。



料理の方は、どれを食べても大変美味しく、それでいて出される量もちょうど良いのも好印象。旅館で良くある「食べ終わった後は満腹すぎて死ぬかと思った」ようなことはありません(逆にそういう旅館で物足りないぐらいの大食漢なら、追加で何か頼めば良いと思います)。

さて、胃袋も落ち着いてきたところで、部屋の露天風呂に入浴してみましょう。



今回、唯一失敗したなーって思ったのが、風呂用の日本酒を持ってこなかったことですね。美味い日本酒に恵まれている島根の地酒の2合瓶を予めどこかで買っておくべきでした。とはいえ、それだけ飲むと飲み過ぎてしまうことは火を見るより明らかなので、行きがけのコンビニで買っておいたウイスキーと炭酸水で度数の低いハイボールを楽しみました。

ほんとこれ、最高ですね!

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翌日の島根の天気はやはり雨。



でも、この雨だったことは実は幸運だった可能性があります。というのも、同日、快晴だった東日本では朝から真夏日だったそうで、それだとこうして肌寒い早朝の露天風呂なんて楽しめなかっただろうし、それに雨に濡れる庭園ってのも良い物じゃないですか。

大変楽しいひとときを楽しむことができたこのお部屋ともそろそろお別れです。チェックアウト時間になったので、フロントでチェックアウトしたところ、最後にコーヒー(または紅茶)のサービスがあるとのことで、最後に頂いてきました。



庭園を眺めながら飲むアイスコーヒー。旅先ではできるだけ早く起床して、始発列車で次の街へ!なんてやっていた10年以上前では考えられないような旅をやっています(笑)

ここ数年間は旅行の頻度を減らした分だけ、旅館や食事に予算をかけるようにしたおかげで、一回の旅の満足度がぐっと上がったような気がします。まあ、時刻表片手に低予算・分刻みであちこち巡る旅もすきなんですけどね!

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さて、今更ですが、さぎの湯荘に泊まったのには訳があります。

それは何かというと、足立美術館です。以前、宮崎の温泉で知り合ったおじさんに「島根の足立美術館は本当にすごいから一度行くべき!」と強く語られて以来、気になっていたのです。

www.adachi-museum.or.jp
昨年も、さぎの湯荘のお邪魔したときに足立美術館にも立ち寄る予定でしたが、あの時は温泉に入ってしまった後に満足してしまって立ち寄らなかったんですね。なので、今回は足立美術館に最優先で向かうことにしました。コロナ禍&外国人観光客皆無という時期なので、静かに楽しむ美術館なんてのは最適です。



入場料は2300円のところ、予めコンビニなどで前売り券を買っておけば100円引きになります。さらに、さぎの湯荘の宿泊者ならばフロントで前売り券を買えば200円引きになることがコンビニで前売り券を発券してから知ったという手痛いミス!

足立美術館は大きく分けて、たくさんの美術品の展示と庭園の二つが売りになっていて、後者の庭園に関しては写真撮影OKなので、パシパシ写真を撮りまくってきました。



創設者の足立翁が指さす庭園はこの先。



おお、これは確かにすごい。庭園とは無関係の後ろの山までも庭園の一部として取り込んで設計されているのでじっくり眺めていると次から次へと新たな発見があって楽しめますね。この日はあいにくの雨でしたけど、雨が降ったおかげで山には霧がかかって山水画のような光景になってます。あとは写真撮影スキルがもっとあれば素晴らしい写真が撮れたんだろうなあ!



「庭園もまた一幅の絵画」というキャッチコピーが実にうまいです。



こちらは池庭。池の水も綺麗で、錦鯉も上品にゆったりと泳いでいるので、庭園を眺めながらお茶を楽しんだり、昼食をとっても良さそうです。



iPhoneで撮影したため、ちょっとわかりにくいのですが、茶室の奥にある掛け軸を模した庭園の図。これは天気の良い紅葉の時期などに訪問したら、また全然違った印象を受けそう。

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と、庭園の話ばかりしていましたが、美術品の展示の方も圧巻でした。これが私設の美術館だと言うから驚かされます。

今回は足立美術館開館50周年記念で、創立者の足立全康が美術品を集めるきっかけとなった横山大観のコレクションを一挙大公開とのことで、拝見させて頂きましたが、これはこういう絵画とか全然無縁だった自分がような人間が見ても感銘を受けましたね。まあ、あまり芸術美術を語れるような高貴な人ではないので詳細は省略します。

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がっつり2時間ぐらい足立美術館に滞在したあとは、特にどこに立ち寄ることもなく、来た道を引き返して帰宅したのでした。

今回は終始雨に降られたため、通常ならば最悪の旅行になった可能性すらありましたが、松江フォーゲルパーク→さぎの湯荘→足立美術館と、どれも悪天候はそれほど関係ないばかりか、雨降って気温が下がったり、雨が降ったからこその独特の庭園の風景を眺めることができたりと、むしろ雨が降ったおかげでプラスに働いたことも多かったと思います。山陰側は瀬戸内とは異なり、雨の多い地域なので、雨が降っても楽しめるような観光名所が多いのかも知れません。

というわけで、1泊2日の小粒ながらも非常に密度の濃い旅行を楽しむことができました!

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