芸備線の志和口駅には以前、「りょうま」という猫駅長がいたのですが、2019年に亡くなってからしばらくは駅長不在でした(元々は業務委託駅からの、現在は無人駅で、人間の駅長は初めから不在)。
そんな志和口駅に新たな駅長が着任したという情報を入手したので、さっそく芸備線に乗って行ってみました。
芸備線の広島・下深川~三次の間では、快速も止まる駅でもあり、休日の昼間でも利用客はそこそこいます。
志和口駅で下車し、まずは駅長さんへご挨拶・・・調べてみると、現在は元・駅前商店の店舗跡を活用した「りょうま記念館」にいるとのこと。
さっそく入ってみると、新駅長の「やまと」と副駅長の「ちどり」がいました。
赤い首輪が「やまと」
青い首輪が「ちどり」
もう少し人慣れしたら駅長業務を本格的に担当予定で、現在はここで準備中とのことでした。話によれば、先代の駅長である「りょうま」に会うために、芸備線に乗って訪問客が大勢やってきたとのことなので、本格的に業務を開始すれば芸備線の利用客増加に一役買ってくれることでしょう。
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一通りの挨拶も終え、あとはもう帰るだけ。もちろん、今回もdoveplusを使ってチャリで自宅を目指します。
りょうまの碑の横でdoveplusを展開し、出発!
今回はまだ正午過ぎで時間的に余裕もあったことから、今まで経由したことない経路で自宅のある広島市内を目指してみることにします。
具体的には、志和口駅のある旧白木町の中心地から白木山の裏側を越えて旧可部町の方へ抜けるようなコース取りです。まあ、よほどこの辺の地理に詳しい人でもない限りは、地元の人でも「そんなルートあるのか!?」と突っ込むに違いないぐらいにはマイナーなルートですが。
芸備線に沿って整備されている県道37号線の旧道を通って、上三田駅方面へ進み、小さい峠を越えたあとは河津川沿いに山の中へと進んでいきます。
桜の開花はまだ少し先っぽいですね。今年は例年に比べても若干遅いような。
河津川沿いの道はセンターラインのない狭い道が続いています。住宅もそれなりにあり、農作業している人などもちらほら見かけますが、ほとんど車が通らないので、チャリ的にはまあまあ走りやすいです。
緩やかな登り坂を進んでいくと、だんだん平地が少なくなってきたため、段々畑なども増えてきていますね。
十数年前は、ほとんどの家が萱葺き屋根だったんだと推測できるような家が点在しています。
引き続き河津川と共に登っていくと、ついに林道になってしまいました。
林道とは言え道路は舗装されているようなので、気にせず先へと進みましょう。
ひたすら峠へと続く登り坂を、ほぼ歩いて突き進んでいくと、標高520メートルの地点にある名も無き峠へ到達します。
ここで分岐する稜線に沿って続く林道を突き進んでいけば白木山の山頂直下ぐらいまではいけそうですね。天気が良ければそっち方面に行ってみるのも良さそうですけども、今回は素直に可部方面へと下っていくことにします。
急な下り坂を慎重に少し下っていくと、桧山という集落に出ます。
この集落は山の上に形成された集落で開放感もある雰囲気の良いところですが、ここも実際に生活するとなるとかなり大変そうです。ちなみにここ、数年前にも一度訪問したことがあり、集落の中央にある聖ヶ滝という滝を拝見していました。
前回と同様、可部の大林方面へと下っていきましょう。
すごい急坂。
先ほどの桧山の集落はそれこそ何百年も前からあるようで、大正時代以前は可部の街に行くだけでも1日がかり、広島の市街地へ行くとなると泊まりがけでの大旅行だったのではないかと思われます。
一気に可部へと下っていき、可部線の線路をくぐって太田川沿いの道路へ進んで行きます。可部線のこの区間は数年前に再開業した可部~あき亀山の区間ですね。
そして太田川の河川敷に到着。ここから先は、太田川の土手の道を通って、まっすぐ広島市内の自宅を目指しました。
その場の思いつきで行ってみた、志和口駅からの山越えルート。なかなかハードでしたが、ちょうど良い運動になったし、また志和口の方へ行ったときにでも使ってみましょう。