新年あけましておめでとうございます! 本年もどうぞよろしくお願いいたします。
さて、何かと忙しい12月下旬の休日、近場で軽くチャリで走って温泉にでも入れるようなところはないかと早起きして地図を眺めていたら、尾道にある岩子島(Iwashi island)がちょうど良さそうなことに気づき、行ってみることにしました。
岩子島はしまなみ海道の広島側の一つ目の島である向島に隣接している小さい島で、向島から橋を渡って簡単に訪問できます。ところが、今まで幾度となく近くを通過しているのにもかかわらず、気軽に訪問できそうなことを理由に、未だに訪問したことがない島でもあったので、改めて岩子島をメインに据えて渡航してみることに・・・
そうと決まれば、広島市内から尾道まで山陽本線で移動します。
山陽本線は時間がかかる上、三原か糸崎で必ず乗り換えを強いられる煩わしさからハイシーズン以外は高速バスを使うことが多いのですが、今は18きっぷ利用可能ということもあり、久しぶりの鉄道での移動です。まあ、広島から尾道は片道1520円(往復で3040円)なので、18きっぷ的にお得かと言えば微妙なところですけども(18きっぷは1回分が2410円なので、これを上回ればそれだけお得)。
尾道駅を出たところで、久しぶりに本場の尾道ラーメンが食べたくなり、10時半でも開店しているラーメン屋を探して突撃してみます。
福本渡船のりばの近くにあるラーメンたつみの尾道ラーメン、特製全部のせスペシャル(注:そんなネーミングでは無い)。18きっぷで830円浮いた分で豪華なラーメンにしてみました笑
この店の尾道ラーメンは、尾道ラーメンの特徴である豚の背脂が気持ち少なめで、しかもその背脂も全然どぎつくなく、あっさり軽めでなかなか食べやすいですね。美味かったです!
尾道ラーメンを堪能したところで、岩子島へと向かいましょうか。
岩子島へ行くためには向島へと渡る必要があり、通常、自転車で向島へ渡る場合は、渡船を利用します。今回はラーメン屋の隣から出ている福本渡船を利用してみましょう。
普段利用している駅前渡船という尾道駅前から出ている渡船とは違い、こちらは自動車輸送がメインのようですね。というのも、尾道駅前から少し外れていることから車でのアクセスが簡単なのに加え、駅前渡船よりも航路が短く、料金が安くなっているため、少しでも節約したい場合はこの渡船を使った方が何かと都合が良いのですね。
気になる料金は大人一人60円、自転車は10円なので、合計70円です。安い!(ちなみに駅前渡船は大人100円、自転車10円です)
短い船旅です。
駅前渡船の船とすれ違います。
向島に上陸成功。しまなみ海道のサイクリングコースを数キロだけ通って岩子島を目指します。
福本渡船の船着き場から4kmほど走ると、岩子島へと渡る向島大橋にたどり着けます。
一般的には本州側や大きい本島から小さい属島へ架かる橋は、小さい方の島の名前か、あるいは全く関係ない名前を橋に命名すると思うのですが、ここはなぜか本島の名前を取って「向島大橋」となっています。なんとなく「岩子大橋」の方がしっくりくるような気が・・・
それはともかく、渡ってみましょう。
向島大橋の上からは、因島や因島大橋なども見えます。小さい橋にしては、なかなか眺めが良いですね。
岩子島への上陸に成功したら島内を時計回りに走ってみましょう。
この岩子島は、島内をほぼ一周できる道が整備されているようです。地図で確認する限りでは島の南側は特に眺めもよさそうなので、南側をぐるっと回ってから島の中央部分を突っ切って戻ってくるような、そんなルートで行ってみようと思います。
お隣の向島に比べて離島感がぐぐっと上がった岩子島。
しまなみ海道のサイクリングコースからも外れているためか、島内で出会う人も地元の島民か、あるいは近所の釣り人ぐらいしかいないので、気楽に離島気分を味わいたいときにはちょうど良い感じの島かもしれませんね。
因島大橋を眺めるにはベストポジション。もう少し季候が良ければ、この辺でチェアリングしつつ休憩すれば最高に楽しめそうな予感がします(この日はとんでもなく寒かった)。
向島大橋のちょうど反対側には厳島神社があって、その鳥居の先には三原方面の街並みが見えます。
ここから先は島の中央をまっすぐ向島大橋へ戻るようなルートを取っていきます。とはいえ、岩子島は比較的平坦な島であり、しかもありがたいことに本当にキツいところは2箇所のトンネルで回避可能なので、doveplusレベルの自転車でもそれほど苦労することなく走行することは可能です。
厳島神社の裏手の坂道を少し登ると登場するのが浜之浦隧道。
一般的なトンネルに比べて小さく、あんまり本土側では見かけない感じのトンネルです。向かいから軽トラが来たら自転車でもすれ違いが難しそうなくらいのサイズですね。
もうひとつのトンネルがこちらの岩子島隧道。
こちらも軽便鉄道用かと思うぐらいのコンパクトなトンネルで、先ほどの浜之浦隧道とは対照的に反対側が見えないトンネルになっています。
S字カーブになっているトンネルは、全国的に見ても珍しい気がします(自動車用長大トンネルだと、出入り口付近に意図的に微妙なカーブを付ける場合は多いですけど)。
岩子島隧道を抜け、適当に向島大橋へと走って、そのまま来た道を戻って尾道へと戻ります。
ただ、完全に同じルートでは面白くないと思ったので、帰りは今まで使ったことが無い渡船で帰ることにしました。
尾道水道にある3つの渡船のうち、最も駅から離れたところにある尾道渡船。こちらも来るときに乗った福本渡船と同様、乗客は人間よりも自動車のほうが多く、メインは自動車輸送のようですね。大人100円で、駅前渡船と同じ料金設定です。
これで尾道水道の渡船も完全制覇!
では最後に、尾道にある温泉に入ってから帰りましょうか。完全に冷え切ってしまった身体を温泉やサウナで身体を温めておきたいところですし。
道中にいた猫。
あまりの寒さに球体の毛玉になってしまってます・・・
前回、鳴滝山に登った後にお邪魔した尾道平原温泉ぽっぽの湯に再訪です。尾道駅から微妙に離れているのが難点ではありますが、そのおかげか観光客が多めの尾道にあるのに、観光客で混雑することが無い穴場なスポットでもあります。
温泉で身体の芯から温めた後は尾道駅へと戻り、あとは帰るだけです。
今回、初めてこのUraraという岡山方面を走る新型車両に巡り会えました。広島に導入された某球団をイメージしたとしか思えない赤いヤツにくらべて、いくぶん優しさを感じさせてくれるカラーリングですね。
Uraraに乗って1駅だけ移動し、糸崎駅からは、普段乗り慣れているいつもの赤い車両に乗り換え、帰宅となりました。
今回訪問した岩子島。尾道観光のおまけで付けるには少し遠く、しまなみ海道のサブルートに組み込むには微妙に違うような気がするので、訪問難易度は意外と高いように見えますが、しまなみ海道の他の島々には無い独特の雰囲気が楽しめるので、機会があれば是非とも訪問してみることをオススメします!