いつの頃からか、全国各地を訪問した際に、その土地の公共交通機関で使用されている交通系ICカードを集めたりしてきたわけですが、改めて見なおしてみるとそれなりの枚数が貯まってきたので、簡単に紹介してみたいと思います。
ちなみに、限定品とか記念品的な交通系ICカードはあまり興味が無いので、基本的には収拾していません。もちろん手に入れば嬉しいし、たまたま目の前で売っていたりすると買うこともありますが、わざわざ頑張って限定品のために並んだり、オークションとかで買うようなことは今後もするつもりはないですね。
では、北から順々に紹介していきましょう!
Asaca/DoCARD
北海道の道北にある旭川電気軌道と道北バスの交通系ICカードです。おそらく日本最北端の交通系ICカードだと思います(最東端は北見バスのバスカードだと思う)。
この2枚は互換性があるようで、いずれか一枚あればもう片方のバスにも乗れるみたいですね・・・って他人事にように書いているのは、カードだけ買ってバスには乗っていないんですよ。旭川電気軌道のバスにはAsacaを手に入れる前に乗ったことはあるんですが。
Suicaと同じ坂崎千春さんによるデザインの柄で、いろいろとSuicaっぽい雰囲気があります。
ロイズタウン限定版のKitacaは、ロイズタウン駅最寄りのロイズ直営店で普通に売っていたので買ってしまいました(購入したのは2023年5月頃)。記憶が正しければ、限定品的な交通系ICカードを買ったのはこれが初だと思います。
札幌市交通局の交通系ICカードです。札幌市内の地下鉄や市電などに乗ることができます。じょうてつバスなどの他社のバスにも乗れる反面、JR線だけは不可というのが惜しいところ。
余談ですが、このカード自体は実は私が購入したのではなく、北海道旅行に行った友人からのお土産だったりします。下手な記念品よりもこっちの方が嬉しいですね(というわけで、皆様からの交通系ICカードなお土産お待ちしております笑)。
函館市内の路面電車やバスで使用できる交通系ICカード。読み方は函館名物のイカにかけて「イカすニモカ」というイカしたカード。
この交通系ICカードは、なぜか北海道から遠く離れた九州各地で使用されているnimocaと互換性があるし、nimocaなのでSuicaやICOCAなどが使える事業者ならどこでも全国各地で使えてしまうという、そういう意味でもイカしたカードなのですね。そんなことなので、記念で買ったあとも、あなたの地元で使える可能性大です(電車に乗らなくてもコンビニとかでも使える)。
言わずと知れた交通系ICカードの元祖。語る必要も無いですね!
そういえば、りんかい線で売ってる「りんかいSuicaカード」や東京モノレールで売ってる「モノレールSuica」も手に入れていたはずだけど無くしてしまった・・・実家にあるかもしれませんが、この際だから関東に戻ったときにでも買っておきたいところではあります。
言わずと知れた交通系ICカードその2。電車もバスもPASMO!!
関東の私鉄やバスはだいたいこれなので、普段から関東で公共交通機関を使っている人ならば、交通系ICカードに興味が無くても名前ぐらいは知っていると思われるぐらいには有名ですね。
過去形なのは、富山ライトレール自体が富山地方鉄道に吸収合併されてしまったため、このカード自体もう入手不可だからなのです。その富山地方鉄道の交通系ICカードであるecomycaはまだ手に入れていないので、近いうちに買いに行きたいところ(というか新潟から北陸にかけての交通系ICカードはpassca以外持っていないのでまとめて手に入れたい)。
コーポレートカラーがオレンジなのにカードが青なのがちょっと不思議。
名鉄と言えば青系のロゴで、電車は赤っぽい車両が多めなので、黄色のイメージがあまりない・・・というところではTOICAと同様、愛知県の会社はICカードに会社カラーは載せない文化なのかもしれないですね(?)。
nice pass
細かいことを指摘すると、発行時に必ず上記の印字が入ってしまうので、まっさらな生カード(?)を手に入れたい場合は注意が必要です。もしかしたら駅の券売機とかで入手可能かもしれないけども。
emica
大昔に鉄道路線を持っていた三重交通も、現在はバス路線しか無いので、こちらはバス専用ですね。あの辺もあまり行く機会が無いので、まだ見ぬ交通系ICカードが、まだまだあるような予感がしてますがどうなんでしょうか。
JR東日本に対抗して、JR西日本が作った(訳ではないと思うが)交通系ICカード。こちらは旧デザインとなります。
JR四国は独自で交通系ICカードを作る元気というか予算が無かったのか、JR四国の交通系ICカードもJR西日本と共通のICOCAになっていますね。デザイン的には悪くないのでこれはこれで買っておいて損はないかと思います。中身はICOCAなので全国どこでも使えますし。
らんでんカード
現代の京都を走る唯一の路面電車、嵐電でのみ使える交通系ICカード。
しかしながらこの「らんでんカード」は、嵐電自体もあんまり本気で売り込む気が無いのか、公式ホームページにも専用ページすら(たぶん)なく、なかなか存在に気づきにくいカードで、しかも他の交通系ICカードとは異なりチャージから6ヶ月(3ヶ月だったかも)で有効期限が来てしまうと言う、使いづらさで言えば全国トップクラスのカードでもあったりします(嵐電沿線の人が普通に嵐電で毎日使う分には問題無いと思うけど)。
とはいえ、チャージ分が消滅しても、らんでんカードがあれば嵐山あたりの店舗でいろいろと特典が貰えたりするので、その辺で元を取ろうと思えば取れるかもしれません。
NicoPa
神姫バスという、文字通り兵庫県の神戸から姫路あたりを走っているバスで使用できる交通系ICカード(JR姫新線は姫路〜新見なので無関係)。
このカードに限らず、関西地区の鉄道業者は独自の交通系ICカードを発行している事業者は少ないにも関わらず、バス事業者は独自の交通系ICカードを発行しているところが意外と多く、隙あらば集めていこうと思っているところではあります。
Hareca/宇野バスハレカ
岡山県内を走るバスや、岡山市内の路面電車で使える交通系ICカード。路面電車以外の私鉄は利用不可です。
宇野自動車以外の交通系ICカードはHarecaで統一されているので、これ1枚買えば良いわけですが、どういうわけか宇野自動車は独自の交通系ICカードを色違いで4種類も出しているのでコレクター泣かせな事業者だったりします。ノーマルHareca合わせて5枚買うと、最低でも1万円かかりますからね・・・というわけで、宇野バスハレカは1枚しか持ってません(しかも1400円ぐらい残高が残ってる)。
でも、お隣の広島県には、これをも凌駕する最凶の交通系ICカード軍団がいるんですよ。
広島県内のJR以外の交通機関で使用できる交通系ICカード。一部のJRバスとJR宮島フェリーは使えます。
写真を見ても明らかな通り、この交通系ICカードの憎いところは、ほぼ広島県内でしか使用できないのに現時点でも7種類もあるというところ(以前はもっと多かったらしい)。なので、単純にコンプリートするだけで14,000円かかります。
自分の場合は幸いなことに現在の自宅が広島にある関係上、7枚だろうが10枚だろうが、毎週だいたいアストラムラインや広電バスになどには乗っているので、全くもって問題は無いのですが、広島県外在住で交通系ICカードを全種類集めようなんて思っている人には、間違いなく鬼門になる地域の一つが広島だと思います。
ちなみに、2025年頃にPASPYの取り扱いが終わる予定なので、手に入れたい方はお早めに。
SKYRAIL PASS
広島市安芸区のJR瀬野駅からちょろっとだけ出ているスカイレールという、全国でもここにしか無いゴンドラ型の乗り物専用の交通系ICカード。
このカードは公式ホームページすらなく、知る人ぞ知る交通系ICカードの一枚だと思います。内容的にはSuicaどころか、広島県内で使えるPASPYなどとも互換性がなく、チャージしても3ヶ月で失効してしまうあたりは、らんでんカードと似たような交通系ICカードですね。
スカイレールはICカード以前に、スカイレール自体が残念ながら2024年3月で廃止になってしまうので、興味があれば今すぐにでも乗りに行った方が良いですよ!
IruCaもといイルカというネーミングは、高松琴平電気鉄道が経営難に陥って鉄道路線の廃止の危機を迎えたときに「ことでんはいるか?」という自虐ギャグから生まれたという逸話がある、ちょっと笑えないカードだったりします(わりと本当らしい)。
なお、IruCaには亜種がいくつかあるのは確認済みなのに、なぜかどこに行っても手に入らなかったので、これ以外のIrucaは持っていません。というか、わざわざ小豆島まで行ったのに手に入らなかった苦い思い出が・・・
ICい~カード
愛媛県を走る伊予鉄や伊予鉄バスで使用できる交通系ICカード。
微妙にふざけた名前ですがこれが正式名称らしいです。はじめて伊予鉄乗った時に買ったのが右側の水色だったのですが、現在、普通に入手できるカラーは左側のオレンジ色しかないようですね(子供用で緑色のカードがあるらしい)。
ですか
高知県のとさでん交通の路面電車や、高知県内のバスで使用できる交通系ICカード。
とさでん交通の路面電車は思いのほか長距離走るので、カード一枚買って乗りつぶしすると、わりとあっという間に使い切れるし、それ以外でも駅から離れた観光地などを往復したりすれば余裕で消化どころか追加チャージが必要になりそうなので、高知県内を公共交通機関のみで観光する場合でもオススメです(普通の人は一日乗車券の方が良いかもしれないけども)。
参考までに、高知県には縁もゆかりもない私が持っているこのカードも、現時点での残高は100円だったりします。
SUGOCA/monoSUGOCA
スゴカ! モノスゴカ! と、九州方言を、そのまま勢いだけで命名してしまった感のある交通系ICカードですね。ICの文字が「OC」のところに無理矢理ねじ込まれているのも、これまた勢いだけでやってしまった感があって個人的に気に入ってます笑
JR九州が方言で命名したのに乗っかって(?)、博多周辺の地下鉄などを運行している福岡市交通局が出したカードは、はやかけん。
独自の交通系ICカードっぽく見えるのに、全国共通ICカードなのでSuicaやSUGOCAなどが使える事業者ならこちらも使えるのがありがたいです。おそらく地下鉄空港線がJR筑肥線に乗り入れている関係上、共通化しないと使い物にならなかったのではないかと思うところではありますが、いずれにしても、全国どこでも使えるのは良いですね。
JR、福岡市交通局に続いて、西鉄も方言ギャグで攻めてくるかと思いきや、こちらはシンプルなネーミングとなりました。というわけで、九州の私鉄やバスなどで幅広く使える交通系ICカードといえばこれ。東日本のSuicaに対するPASMOみたいな感じですね。
nimocaも亜種がいくつかあるようで、たとえば大分県には「めじろんnimoca」なんてのもあったらしいのに、いくつかの販売窓口を行脚しても手に入らなかったので、もう販売終了してしまったのかもしれません。悲しい限り・・・
Rapica/いわさきICカード
ほぼ鹿児島県内に限り使用されている、独自の交通系ICカード。
めちゃくちゃ個人的な感想を一つ言えば、私の名字が「いわさき」なので、この「いわさきICカード」はかなり前から欲しかった交通系ICカードの一枚でした。
県外では使用不可とはいえ、鹿児島県内のバスではだいたい使えるので、枕崎駅や志布志駅という盲腸線の終点駅から鹿児島中央駅などに向かってみたり、鹿児島県内にたくさんある廃線跡をバスに乗りながら巡ってみたら、わりとあっさりチャージ分を消化できると思います。
OKICA
最後はこちら。沖縄モノレールの交通系ICカードで、現時点では日本最南端。
沖縄はモノレール以外の軌道系交通機関がないことから沖縄本島を移動するとなるとバスぐらいしかなく、車が運転できない人や運転するのが苦手な人でも、このカードがあればわりと消化することは難しくないような気がしますね(今はタクシーでも使えるらしい)。レンタカーが移動のメインだと厳しいですけど。
沖縄という土地柄、記念に一枚買っておいても良いんじゃないかなと思える交通系ICカードでもあります。
・・・
まだまだ特殊な交通系ICカードが、もう数枚あるので紹介させてください。
EX-IC/ViewSuica/SMART ICOCA
上から順に紹介すると、EX-ICは新幹線専用のICカードですね。
年会費1000円かかりますが、年に1回でも正規料金で東海道(山陽/九州)新幹線に乗る人ならば元は取れると思います。今までは自由席と指定席が同じ料金だったのに、指定席のみ値上げしたのが痛いところではありますが。
真ん中にあるのがViewSuicaカード。
クレジット機能のあるSuicaで、首都圏の人なら広告ぐらいは見たことあるかと思います。このカードにはオートチャージ機能があって、ある一定の設定した金額を下回ると勝手に改札機でチャージしてくれるナイスな機能が搭載されています。でも、残念なことにJR東日本やPASMO圏内でしか発動せず、それ以外の地域では券売機でチャージする必要があるなんとも残念なカードでもあります。
一番手前にあるのがSMART ICOCA。
これもJR西日本のクレジットカードに付帯しているICカードで、これさえあればJR西日本の改札機でオートチャージできるぞ!と思いきや、オートチャージ機能は非搭載で、券売機でチャージする必要があります。現金が不要な点はまあ良いんですけど、オートチャージ機能がないのは、やっぱ残念ですねぇ・・・
ez-link
シンガポールの地下鉄やバスなどで使用できる交通系ICカード。
いつだったかシンガポールに行ったときに作っていたのが手元にあったので紹介しましょう。一応ホームページを見る限りでは、現在も使えるようなので、今度またシンガポールに行ったときに使ってみようかなと思っている次第(チャージ分が失効しているような気がするけど)。
明珠公用卡
中華人民共和国、大連市の地下鉄などで使用できる交通系ICカード。何が面白いのかって言えば、このデザインに尽きるかと思います。
地下鉄切符売り場の券売機で交通系ICカードを買うときに、一番高額のカードを買うと出てきたのがこの2枚。期間限定なのか、ランダムで出てくるのかすら、公式ホームページやそれらしいブログなどを確認しても情報が皆無で謎なのですが、ともかく大連に行く予定があり、地下鉄でも乗ってみようかと意気込んでいる方には、是非とも地下鉄の交通系ICカードを入手してみて頂きたいところではあります(2019年の話だし、中国は数年でいろんなものがガラッと変わってしまう国なので、今は全然違う物になっている可能性は高いですが)。
・・・
とまあ、手持ちの交通系ICカードについて一気に書き殴ってみました。
こうしてみると、東北地方や北陸地方の交通系ICカードがかなり手薄になっているので、チャンスがあればあの辺の交通系ICカードを片っ端から手に入れるためだけの遠出とかやってみたいところではあります(海外はどうなんだって?またまたご冗談を・・・)。
それに、PASPYを初めとして、全国的に独自の交通系ICカードはサービス終了していく流れにもなってきているので、もたもたしていると、地方の交通系ICカードは正規ルートでの入手は不可になりかねないし、やはり早いうちにがっつりやった方が良さそうですね・・・!