NISHISAITAMA PROJECT

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志布志線廃線跡を走って志布志へ・後編

前回からの続きです。

岩北駅を過ぎたあとも、引き続き志布志廃線跡のサイクリングロードをひたすら走っていきます。



4つ目の駅、岩川駅へ向かう途中に残されていた信号機。かなりボロボロですが、なぜこれだけ残されています。撤去し忘れた?

サイクリングロードはこの先で一般道へと合流し、旧・大隅町の中心街をまっすぐ進んでいくようになります。

特に志布志線があったような痕跡なども無く完全に岩川駅を見落としてしまい、訳も分からず走っていると、その廃線跡であり元サイクリングロードだった一般道が突然、左へと急カーブを描きながら離脱していきました。



知らない人が見たら、ただの山の中へと突き進む林道のように見えるこの右側の砂利道。こちらが志布志線の廃線跡のようです。

ところが調べてみると、この砂利道は途中のトンネル部分で道路としては行き止まりになっているようで、自転車でトレースするのは不可能とのこと。なので、ここで廃線跡トレースは諦め、廃線跡に沿った道路で追いかけることとします。



旧・松山町を目指しながら迂回道路を進んで行きますが、アップダウンが激しい上に非常に交通量が多くて辟易します。しかも九州の田舎でよく見かける大型連結トレーラーなども多く走っていて、かなり神経を使います(大型車の運転手もチャリを追い越すときは同様に神経使っていると思いますけど)。

なんでもこの日は、志布志線と併走して整備されている高規格道路の都城志布志道路の一部区間が通行止めで、それの迂回でこのルートが使われている様子。ちょっとタイミングが悪かったかもしれません。

気合いと根性でなんとかダンプ街道と化した県道をくぐり抜け、その後は交通量の少なそうな農道を探しつつ進んで行きます。



特に気にせず入ったこの道路が、実は志布志線の廃線跡に沿った道路だったと後から判明します。伊崎田駅がすぐ近くにあったようなので、ついでに立ち寄っておけば良かったかも。

快適な道を見つけたと喜び勇んで道路を全速力で志布志に向かって下っていくと、なんとなくホームっぽいものを発見。



「こんな家も道路もほとんど無いところに駅などあるわけ無いだろう冗談はよしてくれ」と、写真を撮ったときは思っていたのですが、帰宅後に調べてみるとこちらが安楽駅の跡だったことが判明。そして、いま走っていた道は途中から志布志線の廃線跡だったことも判明。これはラッキーでした(が、チャリで走っていたときは全く気づかなかった笑)。

安楽駅を過ぎると志布志市中心市街地へと志布志線は入っていき、最後の中間駅の中安楽駅が現れます。



駅跡を示すものはこれぐらいしか無いですが・・・



微妙な道路の膨らみ具合が駅跡っぽさを醸し出しています。

志布志線はこの先で、これまたほぼ同時期に廃止となった大隅線と合流し、複線状態で志布志駅を目指していきます。そんな合流地点は鉄道公園として整備されていているので立ち寄って見ましょう。



ここは別に駅があったわけではないのですが、良く整備された昔の車両などが保存してあります。志布志駅からも徒歩圏内なので、志布志乗りつぶしの際に、時間があればこの辺まで足を伸ばしてみるのはありですね。



そして、志布志駅に到着です!

こちらは日南線の駅として現役で、ここから先は鉄道での移動も可能となります。志布志線や大隅線が健在だった頃は、広大な敷地に何本もの線路を有する、それはそれは巨大な駅だったらしいのですが、現在ではホームと線路が一つずつしか残っていない小さい無人駅に成り下がってしまってます。とはいえ、こんな大赤字路線であろう日南線の末端部分であるにも関わらず、しっかり鉄道駅として現役で健在だけありがたいと思うべきでしょう。



ちょうど宮崎からやってきた日南線の車両も到着したようですが、西都城駅から志布志駅までのdoveplusでの走行距離は40kmほど。日南線自体は10年ぐらい前に完乗済みで始発から乗る必要も無いし、それにまだまだ走り足りないので、もういくらかdoveplusで走ってみたいと思います。

まず、志布志に来たなら見ておきたいスポットがあるので、今回も飽きずに行ってみます。



志布志市志布志志布志志布志市役所志布志支所。やはりこれこそが、志布志を代表するオススメのB級観光スポット。

志布志市役所志布志支所からは日南線に沿って宮崎方面へと当てもなく走って行きます。



こちらは志布志駅のお隣、大隅夏井駅志布志駅大隅夏井駅のみが日南線の鹿児島県内の駅であり、この先は宮崎県となります。



線路を覆い埋め尽くす雑草。知らない人が見れば廃線と勘違いしてしまうかもしれないぐらいには線路が草で埋まっています。この辺は大雨や台風を起因とする土砂災害などで運休になることも多く、また、平常時でも数時間に1本あるかないかぐらいの運行本数なので、雑草も伸び放題。



本日初の海沿いの道を走っていきます。風も穏やかで天気も良く、やはり海を見ながら走るとテンションが上がりますね笑



ここで鹿児島県とはお別れし、再び宮崎県へと入ります。



少しの間でも海と戯れることができたし、そろそろ日南線に乗って宮崎へと戻ることにしましょうか。

地図で確認すると県境から2つめの駅の福島今町駅からだと、待ち時間も少なく日南線に乗車できることが判明したので、その駅を目指して走ります。



福島今町駅にゴールイン。


doveplusを輪行袋に入れて、日南線の到着を待ちます。



相変わらず、すさまじい雑草。駅舎自体はローカル線にしては大きめなので、有人駅だった頃は賑わっていたのではないでしょうか。



待つこと数分。草をかき分けながら快速・日南マリーン号がやってきました。

たいそう立派な名前が付いていますが、同じ日南線を走る海幸山幸のような特別仕様の特急列車とかでは無く、見た目はJR西日本などではよく見かける普通の車両で、特急券などももちろん不要です。

福島今町駅を定刻通りに出発した日南線は、宮崎県南部の山の中を保線状況の良くない線路を大揺れしながらゆっくりと走って行きます。それこそ、JR西日本中国山地を走るローカル線と同レベルの鈍足走行で線路をいたわりながら走っていきます。乗り心地的にはJRというより、軽便鉄道のローカル私鉄に乗っている気分ですね。



西武ライオンズのキャンプ地がある南郷駅は、駅全体がライオンズブルーで統一されています。2つ隣の油津駅は、同様に広島東洋カープのキャンプ地があるので、駅が真っ赤に赤く燃え上がっていました(こっちはうまく写真撮れなかった)。



日南沖に浮かぶ離島、大島。あの島もいつかは渡ってみたい・・・

飫肥駅をすぎたあたりで日も暮れ、真っ暗な中、列車は南宮崎駅を目指して走って行きます。串間市内では乗客が壊滅的に少なかった日南線も、日南駅から先はそれなりに利用客も多く、青島駅を過ぎた頃には立ち客も出るくらいには混み始め、客を満載した列車は終点の南宮崎駅に到着します。

日南マリーン号は、かつては宮崎駅まで直通していたのですが、ダイヤ改正南宮崎駅止まりとなってしまいました。でも、その代わりに日南線接続する形で日豊本線が反対側のホームに今すぐにでも出発するような形で待ち構えているので、それに乗り換えて、引き続き宮崎駅へ向かいます。

2両編成の電車は元々の乗客に加え、日南線からの乗り換え客も合わさって超満員なので、輪行的には注意が必要かもしれません(この区間特急券無しで特急に乗れることから宮崎県内では珍しく本数多めなので、一本見逃して特急に乗っても良いかもしれません)。



無事に宮崎駅へと戻ってくることができました!

と、丸一日かけて、宮崎起点に志布志線の廃線跡を巡って日南線に乗ってきました。このルートには志布志線の廃線跡に沿って廃止代替バスもあるので、自転車が無くても同ルートで楽しむことは可能です(実際に10年以上前に経験済み)。

 

今回のdoveplusの行程はこちらです。細かいところが異なるので参考程度で・・・


次回もしチャンスがあれば、志布志から佐多岬の方へ行ってみるのもありかもしれません。調べてみると片道90km弱もあるし、doveplusだと厳しいそうですけど、やってやれないことはなさそうです。その気になればどこかで一泊すれば良いわけですし。

 

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