NISHISAITAMA PROJECT

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井仁の棚田と太田川サイクリング

前回からの続きです。

三段峡駅でバスを降りて、doveplusを展開したら、広島市内の自宅に向けてスタートです。

まずはバスで通ってきた国道191号線をそのまま下っていきます。すると、柴木川と太田川が合流する直前のところに小さい橋が見えてきます。



特徴的な橋だなぁとまじまじと眺めていると、その橋のたもとに解説板が設置されていて、それによれば「出合橋は、昭和10年に建設された、下路式鉄筋コンクリートタイドアーチとして、我が国に現存する貴重な橋であり・・・」とのことで、やはりそれなりに歴史のある橋のようです。

出合橋の先には、戸河内町の中心街や役場があり、その中央には可部線の戸河内駅がありました。現在は、広大な駐車場となっていて、駅名標だけが残っています。



戸河内から下流は多少開けた明るい山村風景となり、なだらかな下り坂とともに加計方面へと進んでいくことになります。

途中のコンビニで昼食を確保し、戸河内ICのところまでやってきたところで、2つのルート選択に迫られます。

1.太田川をトレースして加計の街を抜けて行くルート
2.目の前の山を直進して井仁の棚田を経由するルート



地図を見れば明らかなとおり、棚田ルートの方が圧倒的に距離は短い反面、3kmにも及ぶ厳しい登り坂があって、doveplusのような坂道に弱い自転車では不利なのですが、どうしてもこの井仁の棚田が見てみたくなってしまったので、棚田経由のルートをチョイスしてみました。

それに太田川を忠実にトレースしたルートは、ついさっき乗ったバスの車窓から眺めた景色と同じなので、行き帰りのバリエーションをつけるためにも棚田ルートの方が良さそうだと判断したのですね。



ここから先は急登が続きます。



日向では照りつける強烈な日差しが体力をゴリゴリ奪い、日陰に入ると今度は蚊のようなハエのような小さい虫がたかってくるという地獄のような登り坂をゆっくり進んでいきます。今回は虫除けスプレーを持ってたおかげで、多少の虫は駆逐できましたが、もし虫除けがなかったら途中で断念して引き返していたかもしれません。



麓から40分ぐらいで井仁トンネルが見えてきます。かなり涼しい極楽浄土のようなトンネルを抜けると、お目当ての井仁の棚田が突然目の前に広がります。



これはすごい・・・! 何でも、最初期に作られた棚田は室町時代から残るものだとか、それぐらい歴史のある棚田だそうで、全国棚田百選にも選ばれているほか、CNNの美しい日本の風景的なものでも紹介されているとのこと。



中途半端に刈り取られていたので、神秘的に美しいとまでは行きませんが、むしろちゃんと今もこうして休耕田にならずに米が生産されているという事実に感動しますね。このような山の上に500年以上も前から米を作り続けているのがすごいの一言。わざわざ麓から歩いてここまでやってくると、より一層実感できるかと思います。



木陰になっている展望台兼小さなイベントスペースのベンチで昼食中。さっきまではあれほど飛び回っていた虫も全くいないし、眺めも風通しもいいし、ここは最高ですね。

・・・

しばしの休憩の後は、一気に反対側の麓に向けて下っていき、一瞬で太田川沿いの道路に出ます。

そんな降り立ったところには、可部線の田之尻駅のホーム跡が廃線直後の状態で残っていました。



さすがにレールや駅名標などは外されていますが、それ以外は当時の状態だと思います。



なぜか時刻表までそのまま残っています。

田之尻駅周辺はホーム以外にもいろいろと可部線の痕跡が今でも残されていました。



太田川を渡らない鉄橋跡と、その先には踏切の跡もあります。



あまりほかでは見かけないタイプの覆道。すでに上にも下にも木が生えてきていて、自然に還りつつある状況です。今からこれを整備して鉄道として復活させることは不可能でしょう。

この先で太田川を渡って少し行くと、国鉄2万キロ標があります。ここまでは、以前、自宅から通勤用のチャリでやってきたことがありました。

ic-yas.hatenablog.com


簡単に説明すると、ちょうどここまで可部線が開通した時点で、国鉄の総延長が2万キロを突破して、その記念に作られた記念碑なのです。今では線路が外され、碑だけが残るというなんともシュールな感じになってしまいましたが。



反対側にはうっすらと「20000」の文字。



坪野駅付近は可部線廃線跡では珍しく一般道路として再整備されていて、当時の可部線と同じような風景を自転車に乗って眺めることが可能です。

坪野駅から2駅先にあった安野駅はレールや車両すらも残されていて、公園としても整備されています。



前回訪問したときに比べて塗装がはげてしまっているのが残念ですね。まあ、この公園の整備に誰からもお金をもらっていないと思うし、これは仕方のないことですけど。

・・・

引き続き太田川とともに下流に向けて自転車を漕ぎ続けて行くと、巨大なコンクリート橋が頭の上を横切っていきます。



このコンクリート橋は広島自動車道で、それをくぐったあたりに毛木駅があったらしいですが、それらしき痕跡は残っていません(wikipedia情報であり、実際に見たわけではないですが)。

さらに7kmほど進めば、現在の可部線の末端部分である、あき亀山駅に到達します。



出発地点の三段峡駅からここまで40km程度。自宅までは、もう一踏ん張りで10km程度なので可部線には乗らずに、そのまま自宅まで走りきりました。

三段峡駅から広島市内まで、道を選べばとりわけ走りにくいところもなく、交通量の多い国道も回避できるため、思った以上に走りやすかったです。これならもう少し長距離走っても楽しめそうなので、次回はそれこそ太田川の源流付近の吉和SAから出発してみるのも良さそうです。井仁の棚田を経由しなければ登り坂もほぼないし、ゴールデンウィークに走った椎葉村→日向市の75kmを走った実績を考えれば、太田川を走りきることも不可能ではなさそうです。

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