NISHISAITAMA PROJECT

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奥出雲おろちループを往く木次線輪行サイクリング

前回からの続きです。

芸備線備後西城駅から500メートルほど東にある西城中野バス停に降り立ち、DAHON DovePlusを展開して出発です!



まずは芸備線に沿って延びる国道183号線を備後落合駅方面へ進んでいきます。すると、西城中野バス停から、わりとすぐのところに小さい無人駅が現れます。



比婆山駅。よく手入れされている駅ではあるのですが、ここにやってくる芸備線は1日4~5本(1本は高校の授業が早く終わったときにだけ走る臨時列車)。それでも、隣の備後落合駅から東側などに比べれば本数が多いと言うから、もう何が何だか・・・



駅舎もホームもしっかり整備されているのにほとんど利用者がいないとは勿体ない。それなりに住人もいる地域だし、何かしらうまい活用方法がありそうな気がするんですけど。

いままで広々とした田んぼや畑の中を進んでいた芸備線や国道183号線は、比婆山駅をすぎると、峡谷沿いを行く山岳路線へと変化します。



川を挟んだ右側に芸備線の線路がある・・・・のですが、全然わかりません。

ドライブインおちあい」というその手の人には有名なドライブインの先で、島根方面へ抜ける国道314号線が分岐します。今回は、この国道314号線を走ることにしましょう。

国道314号線に入ると本格的な峠越えルートとなり、先ほどよりも気持ち登りがキツくなります。ただ、こちらのルートは交通量がかなり少なく、ダンプカーなどもほとんど通過しないからか、国道183号線よりも気持ちよく走行できました。



そしてこの国道314号線。JR木次線という、これまた日本屈指の超ローカル線に沿っている国道なのです。



国道とは付かず離れず、絶妙な距離感を持って進んでいきます。

落合の分岐から8キロ弱ほど行くと、木次線一発目かつ広島県最北の駅、油木駅が現れます。



この2本の巨木が立っている感じ、かつては駅舎があったのでしょう。現在はバスの待合所と倉庫が残されているのみで、鉄道駅としての駅舎は存在していません。



知らない人が見たら、廃線だと見間違えるのではないかというぐらいには、線路の雑草がすごいです。



列車は1日3往復+臨時列車。始発が午前9時前後で終列車が16~17時というのを見ると通学に使うのは間違いなく不可能で、せいぜい地元の老人が庄原の病院に行くのに使えるかどうかというダイヤ。駅で列車交換することもできない単線ホームだし、近いうちに「利用者が僅かな駅」ということで廃駅になる可能性すらありそうです。もっとも、そのときは路線ごと・・・でしょうけども。

しばしの休憩のあと、出発です。

七カ所山トンネルを抜け県境に差し迫ったところで、ふと横を見ると木次線の線路がちらっと見えたので、もう少し近づいてみました。



完全に埋もれてます。工業地帯に良くある製鉄所や化学工場へ向かう専用線ですらもっと状態は良い気がします。



峠のサミットでも何でも無いのに、突然の県境。この先は島根県です。

何でこんなところが県境なのかと思って調べてみると、元々の県境はもっと北側の、それこそこの国道と木次線の最高地点付近にあったようです。それが、いろいろあって県境がここまで移動してきたとか。



県境を越えると目の前が開け、スキー場やスキー客相手の民宿や旅館が見えてきます。越後湯沢駅から2駅ぐらい離れたところのスキー場周辺っぽい感じです(越後湯沢のスキー場は小学生の頃に行ったきりなので、今はどうなってるか知りませんが)。



この中心にあるのが、三井野原駅JR西日本では最高地点にある駅で、その標高は727メートル。さすがにここまで来ると6月なのに、ちょっと肌寒いですね。



三井野原駅のすぐ先には国道最高地点の分水嶺があります。とは言っても斐伊川水系江の川水系分水嶺であり、どちらも日本海側の川ゆえに太平洋と日本海の境目というわけではありません。

ただ、ここから先は急な斜面を二重のループ橋、奥出雲おろちループで一気に下っていくエキサイティングな道路に一変します。

分水嶺のすぐ先にあるトンネルを抜け、三井野大橋を渡ると道の駅があるので、奥出雲おろちループを楽しむ前にいったん休憩をとっておきます。



出雲に来たら蕎麦でしょう!
ということで蕎麦です。冷たい蕎麦を頼んだはずなのに、丼で出てきて何事かと思ったら、この辺は冷たい蕎麦でも丼に入れて、それで濃いめのつゆをかけて食べるそうですね。実を言うと出雲の蕎麦は社会人なりたての時に1回しか食べたことがなかったこともあって完全に忘れていました笑

この蕎麦、道の駅の蕎麦とは侮るなかれ、天ぷら含め、なかなか美味かったです。オススメ。

それでは、奥出雲おろちループを下っていきましょう。


この地図の左下から、左上へと2回転しながら下っていきます。



地図で見ると一目瞭然なのですが、実際に実物を見ると巨大すぎて全容がわかりにくいですね・・・




道路に沿って赤い線を書いてみると、なんとなくわかりやすくなったような感じ?




しかしこの、ぐるぐると2周しながら一気に下っていくのはかなり楽しいです。以前、自転車でここを下ることができたら楽しいだろうなぁなんて思っていた事が、まさか実現できるとは思ってもみませんでした。

ic-yas.hatenablog.com

というかここ、近くには鉄道もあるのだから鉄道とレンタサイクルを組み合わせたアクティビティみたいなものをやれば、それなりにウケそうな気がするんですけどね。どうでしょうか。



ついさっき渡った三井野大橋があんなに高いところに・・・

奥出雲おろちループをすぎると、あとは特に特徴の無い島根の山奥を進む一般的な国道となります。ループのすぐ先には出雲坂根駅という珍しいスイッチバックの駅もあったりして、いつもなら立ち寄るところですが、この駅は後ほど木次線で訪問できる予定なので、そこはパスし、斐伊川に沿って下っていきます。

すると、八川駅という駅が見えてくるので、こちらには立ち寄って見ましょう。



見た感じ、それなりにリノベーションされているのか、壁面などは綺麗になっています。



でもこの中が、昭和中期の映画に出てくるような内装。こんな駅が令和の時代に現役で使われているのが驚きですね。まあ、利用客は0名らしいですけども。

といったところで、ちょっと長くなってしまったのでここら辺で打ち止めにして、続きは次回・・・

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