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広島県最南端の鹿島へ行ってみた・前編

広島湾には江田島倉橋島といった大きな島がいくつかあり、それらの島々にくっつくような形で鹿島という小さい島があります。こちらの鹿島は、広島県有人島の中では最南端にある島で、倉橋島から橋で渡ることが可能です(無人島を入れると岩礁を除けば最南端は横島という島らしい)。

昔から、とにかく地形上の先端まで行ってみることを趣味としているような人間でもあるので、前々から興味があったのですが、いろいろ調べてみると路線バスなどを活用すると、案外簡単に行けることがわかり、さっそく行ってみることにしました。

まずは広島市内の自宅からJRを乗り継いで呉駅へ。呉駅からは広電バス倉橋島まで渡ります。



こちらの路線バスは何度かお世話になっているので、興味があればこちらの記事もご覧ください。

ic-yas.hatenablog.com


終点の桂浜温泉で下車して、ここから先はdoveplusで移動します。なお、折りたたみ自転車が無かったとしても、桂浜温泉行きのバスの一部の便は、鹿島行きの呉市生活バスに乗り継ぎができるので、純粋に公共交通機関だけを使って鹿島に行くことも可能といえば可能です。これはこれでやりがいがありそう。



出発前に、桂浜温泉の向かいにある桂浜も眺めておきましょう。



観光客の少ない午前中なので、静かで良いですね。路線バスは温泉に向かう地元の老人でわりと混み合っていましたが(輪行するには問題無いレベル)。

では、鹿島へ向けて出発です!

桂浜温泉から東へ向けて走っていくと、途中から鹿島と、そこへ架かる鹿島大橋が時たま見えてきます。



こうしてみると、まあまあ遠いですね。



倉橋島が、かなり入り組んだ地形を持った島なので、それなりに大廻りを強いられる場所が多いです。

いくつかの集落を抜けると、小さい海峡を渡る橋が見えてきます。



堀切橋という海を渡る小さい橋で、これだけ見ると対岸は別の島のように見えますが、書類上は対岸も倉橋島とのこと。



「堀切」という名前から推測するに、おそらくこの海峡は人工的に開削された堀なので、どちらも同じ島扱いなのでしょう。

堀切橋を渡ると、倉橋島最南端の鹿老渡の集落が見えてきます。



この辺まで来ると海がかなり綺麗で、それでいて穏やか。



こちらが鹿老渡の中心街。

この辺も、瀬戸内海の他の港町と同様、かつては潮待ちの港として栄えたようで、今でもその痕跡をところどころで確認することができます。さらに調べてみれば、潮待ちの港としての役割が去ったあと、今度は巨大な海軍の基地が呉に設置された影響で、他の地域に比べて開発が遅れてしまい、結果としてこのような町並みが残ったとのこと。

大崎下島の御手洗地区や鞆の浦のような観光地にすらならなかったことも、結果としてこのような形で現在まで残った理由の一つかもしれません。「いかにもな観光地!」に興味が無い人にオススメしたい場所です。

引き続き南下して行くと、ついに目の前には鹿島大橋が現れます。



このトラス橋を渡れば、その先は鹿島となります。



鹿島には大きく分けて3つの集落があり、いま眼下に見える集落は鹿島最北の瀬戸集落。この道をまっすぐ下っていくと幅2.1メートルという狭隘県道があり、これはこれで興味深いのですが、一度下ると登ってくるのが大変そうなので、そちらには立ち寄らずに最南端を目指してもう少し走ります。



瀬戸集落の入口から3km弱で鹿島最南端、すなわち広島県最南端の街である、宮ノ口に到達です! こちらも鹿老渡と同様、開発から取り残されてしまった地域なのか、独特の町並みが残されています。



自動車で到達できる広島県最南端。

ここで地図を眺めてみると、どうやら自転車を使えば、さらに南へと行くことができそうだと判明。

さっそくdoveplusを押して狭い集落内の道を歩き、奥へと進んでいきます。



本土と橋で繋がれているとは言え、ここまで来ると、町並みは完全に離島の風景。軽自動車や軽トラックですら入れない狭い裏路地を数百メートル歩けば・・・



こちらが、徒歩や自転車で到達できる、広島県最南端。いま、広島県で一番南にいるのはこの俺だ・・・!

ちなみにこの先も、もうしばらく道は続いてGoogleMapsの航空写真でもそれが確認取れますが、雑草がすごすぎて近づけないので、現実的にはこのあたりが限界かと思われます。

行きがけのコンビニで買ってきた昼飯をかぶりつつ、広島県最南端でしばしの休憩。



ちょうど正面に見える平べったい島が横島という無人島で、正真正銘の広島県最南端の島。かつては人が住んでいたらしく、今でもみかん畑などがあるとのこと。

もし、作業中の農家のおっさんとかが島で作業していたり、釣り人が島に渡って釣りをしていたら、最南端にいるのはその人になるのか・・・まあ、自転車持って最南端にいるのは自分に違いないので、別にいいですけどね笑



桂浜温泉から片道14kmほど。マイカーと自転車を持っている人ならば車に自転車積んで、桂浜温泉を拠点にして自転車で往復して、帰りに温泉に入って帰るみたいなことをやると、最高に楽しめそうな気がしますがどうでしょうか。

続きます

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