NISHISAITAMA PROJECT

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庄原ライナーで庄原へ輪行してみる

芸備線では数年前から、秋頃に庄原ライナーという臨時快速が設定されるようになりました。


こちらは、広島から三次まで行く定期列車の快速みよしライナーを延長する形で、備後庄原駅まで向かう快速列車であり、普段は観光に便利な時間に列車で行くことが困難な備後庄原駅まで乗り換え無しで広島駅から1本で行けるという、なかなかナイスな臨時快速列車なのです。

この列車自体は数年前の運行当初から存在は知っていたのですが、いろいろと都合がかみ合わず乗ることができなかったのですが、ここに来てようやく乗ることができました。

最寄りの芸備線の駅まで移動し、途中から乗車してみます(ちなみに今回は、微力ながらも芸備線の乗車率に貢献したいため、18切符ではなく通常の切符で向かっています。まあ、購入したのは自動券売機で買える「戸坂駅→1680円区間」という切符なので、これが乗車率に反映されるのかどうか怪しいところではありますが・・・)。



見た目は、広島近辺なら別に珍しくもなんともない普通の気動車であっても・・・



行き先には「備後庄原」と表示されています。



列車名は「庄原ライナー」なのに、行き先が「三次」になっててちぐはぐな感じ。ツイッターというかXで検索してみると、駅によっては行き先が「備後庄原」なのに列車名が「みよしライナー」のままになっているところもあったとか。

そんなことより早速乗車してみたところ、この時間帯の三次方面へ行く列車にしては乗車率は高く、座席は一通り埋まり、さらには立ち客もそれなりにいる様子。自転車を輪行して途中から乗車しても問題無いレベルの混雑度なので、ちょうど良い乗車率といったところでしょうか。



ただ、この乗客の全員が庄原に向かったら、そりゃもう庄原駅前はお祭騒ぎなのでは・・・と思いきや、広島市常識的な通勤圏内である深川駅までで3割ほどの乗客は下車し、三次駅では半分以上が下車してしまったので、純粋に備後庄原駅まで乗り通した乗客は、多く見積もっても40名ぐらいでした(通常、走っていない時間帯の快速なのに途中で降りる人が多かったと言うことは、この時間帯の快速は庄原行きじゃ無くても需要があるのでは?)

三次駅を出発した庄原ライナーは、福塩線との分岐駅である塩町駅など途中駅をすっ飛ばして、終点の備後庄原駅までノンストップで走りきります。



備後庄原駅に定刻通りに到着。

現在の芸備線・三次駅以東に、私が生まれる前の昭和の国鉄時代に製造されたキハ47の車両が来ることは珍しいですね(あんまり鉄道車両についてはよく分かっていないですけども)。個人的にはこの国鉄車両の方が駅や沿線の雰囲気にマッチしている気がします。



乗車していた乗客の半数ぐらいは庄原ライナーに接続するような形で、庄原市などが主催する形でいくつかのツアーが設定されていて、そちらへ向かったようです。

一方、自分の場合は庄原ライナーに乗ることが主目的であり、doveplusという自転車があるので、備後庄原駅到着後は備北丘陵公園などを適当にぶらつきながら三次まで戻って、芸備線で帰ろうかと考えていたところ、駅前ロータリーに道の駅たかのへ向かうシャトルバスが停車しているのを発見。



どうやら、見た目は備北交通の路線バスであっても、実体は庄原市の北部を巡る無料のツアーバスだそうで、飛び入り参加もOKとのこと。しかも、

「道の駅たかので降りて、そのあと別行動しても良いですか?」

と質問してみたところ・・・

「別行動すると帰る手段がなくなりますけど、それでよければ、乗ってもいいですよ」

と快くOKを頂いたので、途中までツアーに参加させて貰うことになりました。なんと、無料で乗せてくれるだけではなく、途中下車もOKとは、とても機転の利く素晴らしい担当の方でした。圧倒的感謝です!



さらば備後庄原駅

チャンスがあればもう一回ぐらい訪問したい・・・



備後庄原駅を出たバスは国道432号線を北上し、旧・比和町を抜けて旧・高野町を目指して行きます。この区間には主に地元の高校生や病院へ向かう老人向けに路線バスが朝夕に1日数本設定されているのですが、休日だと広島方面からの芸備線との接続がまるで考慮されておらず(というか最速でも庄原到着が午後)、乗るに乗れない路線バスだったのですが、今回運良くツアーに参加できたおかげで、同ルートをバスで移動することができました。

 

ところで県外の人ならともかく、広島県民でも地元でない限りは庄原から比和を通って高野へ・・・とか言ってもイメージがわかない人が多いかと思いますので、地図を貼っておきます。

 

国道とか高速道に明るい人なら、「松江道の東側の国道432号線を北上」といえば分かって貰えるかもしれません。

 



路線バスでツアーってのが、なにげに面白いですね。

観光地だと駅前出発の定期観光バスなんてのが良くあるけれども、通常は観光客のための観光バスや、それに準ずるバスが用意されるはずなので、こういう一般的な飾りっ気の無い路線バスの車両を使用するのは珍しい気がします。



旧・比和町の中心街の眺めを車内からお楽しみ中。この辺は今まで全く訪問したことが無く、未知の領域で、機会があればチャリなりレンタカーなり、何らかの手段を使って訪問してみたいところではあります。

備後庄原駅を出てから1時間ほどで、旧・高野町の少し外れにある道の駅たかのに到着。



ここでツアーとは別れて、doveplusと共に適当に走って行きたいと思います。

ちなみに道の駅たかのは、松江道を走る高速バスの停留所があり、アクセスするだけなら公共交通機関でも容易にアクセス可能なのですが、このバス停に止まるバスがJRバスと一畑バスのみで、どちらもHPで明確に輪行禁止を表明しているため、自転車を持ってここに来ることが実質不可能だったりするのです(輪行OKな広電バスは全便通過するので到達不可)。

なので、道の駅たかのに自転車担いで輪行で訪問したい場合は、三次駅か備後庄原駅から平日に1日1本あるかどうかの路線バスで行く必要があり、そのため非常に訪問が困難な地域だったのです。

お盆シーズンで激混みの食堂には入らず、適当に売店や出店で食料やお土産品を見繕ってから出発です。



備後庄原駅に降り立ったときは、高野町に行けるとは微塵にも思っていなかったぐらいには何も予定を立てていないのですが、困ったときは川沿いに走ってみよう!ということで、とりあえず今回は高野町から旧・君田村を経由して江の川へと流れる神之瀬川に沿って、三次まで下ってみることにしましょうか。

・・・と、切りが良いので続きは次回。

 

あと、個人的な意見というか感想ですが、世の乗り鉄が庄原ライナーに求めているのは市内観光よりも、芸備線の東城~備後落合~備後庄原および、木次線の末端部分を乗り潰せるようなツアーなり、それを補完するバスの設定だと思うんですよね。多少割高でも全席指定の臨時列車などを運行してそれに乗せて、ついでに庄原市内で前泊させるようなプランを設定すれば、市内にもJRにもお金が落ちて双方win-winになれるような気がします。まあ、いろいろ難しそうではありますが。

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