NISHISAITAMA PROJECT

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DAHON DovePlusで小豆島一周(後編)

前回からの続きです

翌日、今回のメインイベントである小豆島一周を決行してきました。

午前8時すぎにホテルを出発し、土庄港から土渕海峡を渡って時計回りで島の外輪を進んでいきます。



小豆島の道路にはこんな感じでブルーラインが引かれていて、次の主要な目的地までの距離がわかるようになっています。しまなみ海道などとは異なり、明確な起点と終点がないため、基本的には次のフェリー接岸港が示されているようです。



土庄港から5kmほど進むと小江(おえ)という集落の対岸、わずか数十メートル先に別の離島が見えてきます。こちらは沖之島という有人島で、渡船で渡航も可能ですが、コロナ禍という現状を考えるとこういう島に渡るのは憚れるため、今回は断念・・・また機会があったら行ってみることにしましょう。

小江をすぎると小豆島の北側を東へ進むようになります。



このあたりは集落も少なく交通量もほとんどないため、静かで落ち着いたサイクリングが楽しめると思います。土庄港あたりで自転車をレンタルして、この辺だけをしっぽり周遊するだけでも楽しめそうです。

土庄港を出て一発目の急登となる屋形崎の登りをやり過ごすと土庄港からまっすぐ来る県道26号線と合流します。ここから先は若干交通量が増えてきますが、それでも離島レベルの交通量なので、自動車が気になるようなことはほとんど無いでしょう。

屋形崎から2kmほど行くと大坂城残石記念公園という道の駅が見えてきます。



大坂城を築城する際の石垣に使用した石の一部は、この小豆島から出荷したようで、そのとき何らかの事情で持ち運ばれなかった残された石などが展示というか、その辺に転がっています。



資料館の中に入らなくても、いくつか展示を見ることができるので休憩がてらに立ち寄ってみるのもありでしょう。

道の駅から5kmほど進むと大部(おおべ)港に到着します。



こちらは岡山県の日生(ひなせ)港との間にフェリー航路が設定されているので、ここを起終点してみるのも面白そうです。日生港はJR赤穂線日生駅と隣接していることを考えると、輪行的にここを使ってみても良いかもしれませんね(それこそ、土庄港からスタートして沖之島を見学した後、大部港で切り上げるようなミニマムなルートでも楽しめそう)。

大部港から先はほぼ無人地帯で、しかもこの辺ぐらいからアップダウンも激しくなりハードな区間が続きます。Dove Plusのようなギアのない小径車にはいろいろ堪えるゾーンですが、一定の間隔で休憩所が設置されているので、適度に休憩を入れつつ進んでいきましょうか。



こういう感じで、眺めの良いところには展望台も設置されており、随所で絶景を拝むことができます。まあ、この日はどんより曇り空だったので、眺め的にはイマイチでしたけど。



採石場の横の直線道路を一気に駆け抜けます。小豆島の北側では珍しく平坦な直線コースで、しかも岩盤むき出しの荒涼とした風景が非日常感を演出してくれます。



この日は平日だったこともあって採石場は稼働中で、時たまダイナマイトで岩を砕いていたりして、それはそれでなかなか迫力がありました。

採石場を越えると、本コース一番の登りとなる86メートルのピークがあり、これをやり過ごせば土庄町から小豆島町(旧・内海町)に入っていきます。



小豆島町の最初の集落、吉田です。奥にはダムも見えます。土庄港からだいたい30kmほど、体力的にも少し厳しくなってきたところですが、島の北東部から東側にかけては、パンフレットにも「アップダウンの連続です」と書かれているぐらい、とにかく登っては下っての連続であり、ここからさらに厳しくなっていきます。



小豆島の東側では最も大きい集落である福田が見えてきました。福田港からは姫路港からやってくるフェリーが接岸するため、関西方面から自動車や自転車で来る人が多く、関西ナンバーの車を多く見かけたような気がします。

ちなみに福田には食堂も何店舗かあるので、土庄港スタートで小豆島一周するときは、この辺で昼食を摂るように計画を立てるペースでまわると良いかもしれません(自分のペースは少し速すぎた)。

福田港から先も高低差の多い道路が続き、とにかく体力をゴリゴリ削られていきます。淡路島や明石海峡大橋なども見えるはずの風景も、雲に覆われて何も見えず、ただ黙々と進むのみ・・・



どうでも良いですが、福田港から南回りの土庄港までの区間は国道436号線となります。



本来ならば、目の前には淡路島が見えていたはず・・・



橘の集落を越えると2ルートに分岐します。一方はトンネルを越えて土庄へ向かう最短ショートカットルート、もう一方は大角鼻を経由する海岸線を忠実にトレースしていく大廻りルート。

この時点で時刻は正午近く。そろそろどこかで昼食休憩を取りたかったというのと、大角鼻経由は+13kmで集落もなく、非常に厳しそうなルートに見えたため、ここはショートカットすることに。それにこういう離島では食べられるときに食べておかないと昼食難民になりかねないので、やはりいち早く大きな街に入っておきたいというのもあったのです。

というわけで・・・



橘トンネルを越えて行きましょう。これで16kmの大廻りルートを、たった3kmでショートカットできてしまいます。

そしてそのまま一気に内海町の中心地に入り、目にとまったお食事処で昼食休憩です!



今回お立ち寄りしたのがここ、瀬戸よ志さん。



小豆島といえばこれ、そうめんですね! それと、小豆島のご当地グルメの一つである「ひしお丼」。ひしお丼とは、小豆島産の醤油などを使って、小豆島産の魚介類や野菜などを使っていて、さらに箸休めに小豆島のオリーブや佃煮があればOKという、わりと何でもありな丼で、これらを一網打尽にできるメニューがあったので早速チョイス。そしてこれがなかなか美味い! この小豆島のそうめんは、今まで食べてきたそうめんの中では間違いなくトップレベルに美味しいそうめんで、これだけで3玉ぐらい(そうめんの場合は3束か?)行けそうなぐらいの素晴らしい逸品でした。もちろん「ひしお丼」もとても美味しく、さらに佃煮屋さんが経営しているお食事処と言うことで佃煮も最高に美味いと、とにかく大当たりのお店でした。

・・・

美味しいランチで体力気力共に回復できた後は、土庄港へ向けて小豆島の南側を一気に駆け抜けます。



このあたりは小豆島でも人口の多い地域なので、道路もしっかり整備されています。その分交通量も多めですが、ほとんどの区間で自転車通行OKな歩道も整備されているため、ママチャリのような自転車でも安全に通行できると思います。もちろん眺めも良いです(天気が悪かったですけど)。

そして現時点で時刻は13時すぎ、土庄港まで残り14kmなので、余裕を見ても15時にはゴールインできそうです。

ただ、別に早めにゴールしたところで特にやることもないので、それならばと思い、少し寄り道してみることにしました。

最初は、小豆島では有名な観光名所の一つである寒霞渓に行くことも考えましたが、何度も繰り返しているように天気がよろしくなく、しかも寒霞渓のロープウェイ乗り場までは高低差270メートルの登りを駆け上る必要があり、DovePlusの事を考えると実質徒歩でそこを歩き続けることになります。

なので、寒霞渓観光はやめて、少し寄り道して帰ろうかなと手持ちのサイクリングマップを確認すると、この先に三都半島ルートという大廻りルートがあることが判明しました。



ついさっき、13kmほど寄り道するメインルートである大角鼻をショートカットしたのに、そのほぼ倍近い26kmも寄り道するサブルートの三都半島を経由するなど、何が何だかもう訳がわかりませんが、腹ごしらえも兼ねてそちらのルートを取ってみることにしました。



余裕ができた時間で小豆島オリーブ園でも立ち寄れば良かったのでは・・・と、思いつつも、軽く横目で流しながら三都半島へと進んでいきます。



三都半島ルートはサイクリングコースとしてもオススメされていないルートでもあり道幅も狭く、地図を見ながら進まないとルートをロストしてしまうようなわかりにくい箇所がちらほら存在しています。



場所によってはこんな感じで拡幅工事が終わっているところもあるので、30kmに渡って酷道のような道を走るわけではありません。念のため。



小豆島一周ルートで最も厳しかった急坂を登り切ると、小豆島の最南端に到達します。決して広くはない海域にひしめき合う大小様々なフェリー。瀬戸内海らしくて良い光景ですねぇ・・・これで天気が良ければ(以下略)



鬱蒼とする森の中を駆け抜けます。オリーブの森のような小豆島らしさは皆無ですが、離島っぽい雰囲気が今まで以上に強く感じられるので、個人的にはこれはこれでありかと思います。



次々襲ってくる急坂に体力をごっそり持って行かれつつも、なんとかメインルートに再び合流して池田港に到着。ここまで来れば最悪、バスで輪行して帰ることもできるので一安心です。

下校中の高校生集団に混じって国道436号線を西へ進むこと6km、ついに出発地点の土庄港に到着!

 

今回の行程は以下の通りです。





走行距離は77.2km。昨日の前島一周も考慮すれば約90kmの(DovePlus的には)長距離ライドとなりました! 折りたたみ自転車でも行けるとなると、その気になればママチャリでも一周できるかもしれませんね(三都半島まわらなければ余裕で行けそう)。

距離的にはしまなみ海道とほぼ同じぐらいでしたが、高低差を考慮すると小豆島の方が遥かにキツかったような気がします。でも、しまなみ海道とは違った愉しさがあり、満足度も高かったので、いずれまた天気が良いときに再チャレンジしたいところではありますね・・・というか、次回は今回立ち寄れなかった沖之島や寒霞渓などをじっくりまわりつつ、観光メインで楽しみたいところ・・・

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