4月中旬のとある休日、18切符が1日分だけ残っていたうえ、良い感じに予定が空いていたので、吾妻線の未乗区間である万座・鹿沢口から大前までの1区間を乗りに行ったのでした。
この区間は知っている人はご存じでしょうが、1日にわずか5本程度しか電車が来ない区間で乗りつぶし的にはなかなかの鬼門となっているところです。しかも、この一つ前の万座・鹿沢口駅までは1時間に1本程度の普通列車と、日にちによっては特急列車までがやってくるところなのに、なぜ君たちは頑張ってもう一個隣の駅まで行ってくれないのか! と問い詰めたくなるような微妙に忘れ去られた区間なのです。
まずは吾妻線の実質の始発駅である高崎まで移動し、さあ乗り換えようと思ったところ、高崎駅では1時間ほどの待ち時間があったので、高崎市役所の展望台にでも行ってみることにしました。もし高崎駅で長時間の電車待ちがあるなら、ちょうど良い時間つぶしになるのでオススメです(が、座席確保したいときは駅で待機していた方が良いです)。
ちょうど桜満開の時期だったので、それなりに見事な桜並木を眺めることができました。これでもう少し天気が良ければもっと映えたのに・・・!
土曜日でも高崎市役所の展望台は開放されているので、市役所のエレベータに乗って最上階へ。そして高崎駅方面を眺めてみましょう。というか、高崎市役所の建物は、まるで県庁のような立派な建物ですね。これは絶対に前橋市の県庁に対抗して建てたに違いないレベル。
さっき歩いてきた駅から市役所への道が見えます。こんなに近いところに市役所あったのに何で今まで来なかったのだろうか。
では吾妻線の出発時間が迫っているので戻りましょう。
もう吾妻線には何度も乗っているので特に新鮮みはないのですが、それでもつい最近新線に切り替わった川原湯温泉駅周辺はついつい車窓を眺めてしまいます。まあ、すぐに長大トンネルへと入ってしまうのですが。
長野原草津口駅をすぎると客足もまばらとなり、万座・鹿沢口駅をすぎると「乗る事が目的」の客だけとなります。そして5分ほどの乗車で終点の大前駅に到着です。わずかこの5分ほどの乗車のために東京からこんな山奥までわざわざ来たのですよ! (乗りつぶしなどに興味がなかった学生時代に、合宿のため万座・鹿沢口駅までは乗車済みだったしします)
電車が折り返すまで40分ほどあるので、軽く大前駅周辺を散策してみましょうか。他の「乗る事が目的の」乗客は吾妻川の方へ行ってしまったので、誰も居ない反対の山方向へと移動することに。
踏切をわたるといきなり急な坂が登場し、その坂を一気に駆け上がると・・・
これは新緑や紅葉の時期に来たら見事だろう。
さらに進むと、学生時代に使ったことのあるコテージが見えてきました。
いや実に懐かしいというか、もう昔すぎてあまり記憶が・・・ただ、当時ここを利用したとき、温泉友達と一緒に大前駅まで散歩しに行った記憶が蘇ってきました。そういやそんなこともあったなぁ。
そろそろ高崎行きが出発してしまうので戻りましょう。これを逃すと4時間後まで電車が来ません!
・・・
無事に帰りの吾妻線に乗車し、あとはもう帰るだけです。
併走して走るプリウス。
それはともかく、まだちょっと時間があることが判明したので、新しくなった川原湯温泉駅で途中下車しました。
以前訪れたときは田舎の小さい駅という感じだったのに、これまたかなり立派な駅に生まれ変わりました。
既に訪問済みの先ほどの温泉友達曰く「川原湯温泉駅から共同浴場王湯までは歩いて行ける」というメッセージを受け取っていたので、歩いてその王湯に行ってみました。ちなみに元祖王湯は八ッ場ダム建設に伴い吾妻線などと共に湖底に沈んでしまった(2016年現在、正確にはまだ沈んでませんが)のですが、駅が新しくなったように、共同浴場も新しく生まれ変わったそうなので、それはそれで興味があったのです。
駅から15分ほど県道を歩くと王湯に行けます。途中のトンネルも、自動車の交通量はそこまで多くないので排気ガスに悩まされる心配は不要です。
これが新しく生まれ変わった王湯!
駐車場も完備され、以前よりも訪問しやすくなったのではないでしょうか。その分、客も増えたとは思いますが、こういう温泉がこれからも末永く残っていくためにはそれもまた良いことでしょう。
肝心の温泉の方はというと、かつての王湯のような鄙びた感じは無くなった反面、こぎれいな感じにまとまり清潔感はかなり出てました。ただ、ちょっと洗い場が少ないのでシーズン中の利用は注意が必要かもしれません。またシーズンオフにこの辺来ることがあったら使ってみよう。
その後は王湯の自販機で買ったビールを頂きつつ、電車を乗り継いで帰ったのでした。鉄道旅行で行く温泉はビールが飲めるから最高!