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いわみエクスプレスと木次線で行く琴浦町

会社の休憩時間にWikipedia木次線の項目を見ていたら、突然乗ってみたくなったので、2月の3連休に有給休暇をくっつけてちょいと行ってきました。

 

当初の予定では、東海道新幹線に乗りまくって貯まったEX-ICのポイントを使ってグリーン車で広島駅まで向かい、そこから芸備線に乗って備後落合まで移動し、木次線に乗り換えて鳥取へ向かう予定だったのですが、ちょうど今「琴浦さん」というアニメをやってて、その琴浦さんのアニメとなぜか鳥取県東伯郡琴浦町がタイアップしているという情報を小耳に挟んだので、それと絡めていくことにしました・・・が、この木次線というのがくせ者で、なんと始発の新幹線で行っても琴浦町に最速で着くのは夕方6時過ぎ。しかも、琴浦町とのタイアップとは何かというと、琴浦町役場(正確には琴浦町赤碕庁舎)に平日の開いている時間に行かないとダメという、なんという関東人殺しな企画!

 

実際には何をやっているかと言えば、役場で琴浦さんの名刺セットとポスターがもらえるぐらいなので、通販でも対応できるとはいえ、ポスターに関しては現地に行かないともらえないらしいし、やっぱりこういうのはその場で現地の人から手渡しで買いたい! っていう気持ちが強かったので、いろいろと調べてみたところ、なんと、木次線にも乗って琴浦町へも行ける唯一のソリューションがありました。

 

それは、新宿駅19:10発のいわみエクスプレス号津和野行きに乗って、三次駅まで行く。そして始発の芸備線備後落合行きに乗れば、始発の木次線に乗ることができて、午後3時ぐらいには赤碕駅という最寄り駅に行ける! というわけで、これで行ってきました。

 

社会人には19時に新宿駅に行くのがつらい・・・! っと、会社を定時で上がってダッシュで自宅に戻って速攻で代々木駅へ。

 

 

ところで、日本最長路線バスをご存じでしょうか。ツアーバスを除くと、日本で一番長い高速夜行バスは、大宮から博多まで行くライオンズエクスプレス号なのですが、日本で最も運行時間が長いバスというのが別にあって、それがこのいわみエクスプレス号だったりします(下道を走る時間が長いので、距離は短くても時間がかかるらしい)。その乗車時間、始発から終点まで乗り通せばなんと15時間40分というとんでもない長時間乗車を強いられるという恐ろしさww まあ、俺が乗ったのは新宿から三次までなので、乗車時間などそこまで長くはないんですが、それでも10時間超の乗車時間だったので、乗りごたえはありましたよええ(注:2013年現在の内容です)。

 

 

三次到着。降りた人は俺含めて3人程度だったので、残りの乗客はもっと先へ行くようです。みなさんタフですね・・・

 

雪がちらつく三次駅、近くのコンビニなどで時間をつぶしつつ芸備線の発車を待ちます。で、定刻通りにやってきた始発の備後落合行きに乗り込んで終点の備後落合を目指しましょう。

 

・・・

 

ほぼ高校生のみを乗せた地方の典型的な閑散路線と化している芸備線に乗って1時間弱で、終点の備後落合駅に到着です。すでに高校生は全員降りて、乗客は俺含めて2人、もう一人は地元のおじさんで、到着するやいなや、さっさと吹雪の中に消えていきました。

 

 

夜行急行が走っていた20年ほど前までは、それでも多少は賑やかだったという備後落合駅も、今ではなんという寂しい乗換駅でしょう。時刻表を見れば三次方面が1日5本、新見方面と木次方面がそれぞれ1日3本という本数の少なさ。これはもういつ廃止になってもおかしくないなぁ。

 

 

こんな何も無いところでこの吹雪、ここでの1時間待ちは退屈かもしれない・・・! と思いきや、三次方面へ戻る芸備線に乗る地元のおばあさんがやってきて、世間話していたら時間を簡単につぶせました。貴重なお話もいろいろ聞けて良かったかなー。なんでも、駅前にいくつか家があるけど、そのほとんどはもう無人で、駅前に住んでいるのは本当に数人、いずれ近いうちに無人の集落になってしまうとか・・・なるほど、厳しいなぁ。

 

7分遅れほどで、始発の木次線がやっと到着。

 

 

こんな日本屈指の超閑散路線なのに、なんでロングシートなんだよwwww と思いつつも、どうせ乗客などいないので、そんなにたいしたことではないですね。悲しいところですが。

 

今度は木次線の運転手さんと出発するまで雑談大会。これまたいろいろ貴重なお話が聞けて大変有意義な時間を過ごせたけど、特に印象深かったのがこれ

 

木次線はこんなのですけど、それでも三江線に比べればまだマシですよ」

 

マジですか。三江線は4年前に1度乗ってはいるけど、また行くべきかもしれないな。

 

などと話しているうちに出発時間がやってきました。出発です。

 

・・・・・

 

木次線はすさまじいぐらいに人気(ひとけ)のない山奥を走っていきます。どれぐらい人気がないかというと、鉄道の乗客が俺一人である上、並行する道路にも車が全く走っていないぐらいでした。ただ、速度規制している区間が少なかったので、意外と快適だったかもしれません(注:2013年現在の内容です)。

 

そして木次線のハイライトといえば、やっぱりここでしょう。出雲坂根駅付近から見える奥出雲おろちループ橋と三段スイッチバック! 

 

 

これどうなってるんだろう。普通のループ橋とは違って、2周ぐらいしているような感じかな。これはぜひ車に乗ってループ橋を走ってみたいところ。

 

あと、写真では大変わかりにくいスイッチバック

 

 

方向を2回も変えて急な斜面を上り下りするシチュエーションはなかなか体験できないので、これはぜひともローカル線好きには実際にここまで来て、楽しんで頂きたいところですね!

 

・・・

 

出雲横田駅を過ぎたあたりから乗客がちょこちょこ乗るようになって、終点の木次駅に到着。実際には終点ではなく、長時間停車するだけなのですが、運用上はいったん終了とのことで駅舎へ。ついでに時間があるので木次の街中観光と行きましょうか。

 

 

1時間もなかったので、近くの川でも眺めに。

 

 

微妙に雪も降っているし、寒いので戻りましょうか。

 

10人ほど乗客を乗せた宍道行きの木次線に乗って、終点の宍道へ。距離的にはそこまでなかったけどなかなか楽しい路線でした。また機会があればぜひ新緑の時期あたりに乗りたいなぁ。今度は乗りつぶし気にしなくて良いから、途中下車とかもできるし。

 

 

バカでかい宍道湖を眺めつつ米子へ。この辺は線路が高速化されてて、鈍行列車でもとても快適。

 

米子駅でいったん降りて昼食を頂いたあと、さらに山陰線に乗って今回のもうひとつの目的である琴浦町へ。

 

 

赤碕駅に到着です。どう見ても、琴浦さん目当てで降りた乗客は俺以外にはいないようですね。まあ、平日のこんな時間に鉄道で来る人はそうそういないだろうなぁ。

 

赤碕駅から駅前の道をしばらく行くと、赤碕庁舎に到着です。一見するとだたの町役場なのですが、中に入ると・・・

 

 

おおっ、琴浦さんだwww

 

このコーナーは休日でもやっているそうなので、機会があれば見に行ってはいかがでしょうか。いつまで公開されているか知りませんが。

 

・・・

 

2Fの観光課だったかで、お目当ての名刺とポスターを頂き、今回のミッション完了。時間とお店があれば、いろいろ琴浦町の経済に貢献したかったんだけど、自販機ぐらいしかなかったのが残念。なので、自販機で缶コーヒーを買いつつ、役場のすぐ近くの海岸線にでも行ってみることに。

 

 

いやー、冬の日本海すばらしい!! 日本海は夏の綺麗な海も好きだけど、演歌の似合う冬の荒々しい海も良いね!

 

その後は鳥取駅まで移動し、駅前のビジネスホテルを拠点に近くの温泉に行ったり夕食を楽しんだりしたのでした。

 

・・・

 

次回は、城崎温泉天橋立再び! をお伝えしましょう。どちらも2回目。

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