今までの俺の旅スタイルなら、「この駅で降りて観光すると決めたらするしかない!」と、後ろの方の計画をいくつか省略して、そのまま観光に繰り出して、結局その街に落ち着くことが多いんだけど、今回はそういうわけにはいかなかったんです。
というのは、例のスタンプラリーをやっているからです。鉄道のスタンプラリーといえば、普通は駅に設置してあるスタンプを集めていくことが中心となるはずなのに、このJR九州のスタンプラリー20は、全20個のスタンプのうち5つが「一日1~2本しか走っていない観光列車の中に設置してある」ため、適当な時間に適当な駅に行ってスタンプ回収ができないという悲しい現実に直面していました。
だからまあ、今回の鹿児島市内観光や、指宿方面への移動を諦めるしかなかったわけです(てか、指宿にはスタンプがあるんだけど、無計画に霧島神宮へ寄り道したので行けなくなってしまった)。
と、いうわけで、鹿児島市内に20分ほど滞在し、乗ってきた特急きりしま号で隼人まで戻り、肥薩線の普通列車に乗り換えて、ここ数年で一気に有名となった嘉例川駅へ。
なんでも、明治時代に建てられた駅舎を未だに使い続けており、その古い駅舎は一見の価値あり! と、日経新聞か何かで紹介されていた事を思い出したので、ちょいと寄り道してみたかったんです。しかもこの駅には例のスタンプを載せた「特急はやとの風」も特別に停車すると聞いております。
じゃあ、一本早い列車で先回りして、嘉例川を軽く観光したあと、はやとの風に乗ろう!
という計画を立てていたのでした。
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12時頃に嘉例川に到着した俺。とりあえず昼飯でも・・・と、駅を降り立った物の、集落には田舎の雑貨店があるだけで、定食屋など一切無し。
結局、集落を1周して嘉例川駅に逆戻り。
ところでこの嘉例川駅、やたら観光客が来るんだね。しかも車で大量に。
確かに建物自体はなかなかよい反面、ただの観光地としての見せ物の一つに成り下がってしまった感が強かったのが残念だったかな。もっとも、人が来なくなってしまえば、あっさり木造の駅舎など取り壊されて、コンテナ一つの駅舎や、バス停のような駅舎になってしまうんだろうけれども。
駅としては素晴らしいけど、駅の機能はそれほど果たしてないのかな? ひっきりなしに観光客は訪れてきたのに、列車を待っていたのは俺一人だったし。
そんなことを考えながら駅舎で待つこと数分・・・
うお、この黒塗りの車両。これが「はやとの風」か!
ちょっと写真を取り忘れてしまったのが残念ではあるのだけれども、特急扱いの車両だけあって、内装はかなり綺麗でゴージャス。ワンマン運転だけど添乗員が乗車しており、車内販売などもあります。スタンプもあるので、スタンプラリー参加者はスタンプ捺印をお忘れなく。
乗り心地がかなりよいので、鹿児島に行ったときは是非乗ってみてください!
そんな、はやとの風で向かった先は、この特急の終点、吉松駅。
吉松駅では2分間の接続で、吉松~人吉間を走る「しんぺい・いざぶろう号」に乗り換え。この列車にもスタンプが設置されてます。
てか、2分しか乗り換えがないとかひどすぎwwww
この吉松~人吉間はループ線はあるわ、スイッチバックはあるわで見所満載の超山岳区間。途中からの車窓は、日本三大車窓に数えられているほどの眺めだとか(残りは北海道と長野)。特に俺にとっては、物心ついてから、山岳路線の本物のスイッチバックというものを未だに体験したことがなかったので、密かに楽しみにしていた区間でもありましたwww
...ただ、2両編成の列車なのに、ツアーの団体客と鉢合わせになってしまったおかげで、個人客の俺は端っこの方に追いやられることに(笑)
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吉松を出てある程度進むと、最初の停車駅の真幸駅。真の幸せが得られる駅として有名らしいです。俺知らなかったよ。
スイッチバック駅なので、線路はここでちょん切れてます。つまり、スイッチバックでいったん戻った上で、再びこの一つ上の線路に移動するわけですね、文章だとわかりにくいですね。
こういう感じです。
いったんバックして、再び一段上から駅舎を眺める図。スイッチバックならではの眺め。
「ただ行ったり来たりするだけじゃん」といえばそれまでだけど、実際に体験してみるとけっこう不思議な感じがしておもしろいですよ。毎日これだと、時間がかかりすぎてやってられないかもしれないけどwww
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さて、しばらく進んでいくと、ついにやってきました日本三大車窓のうちの一つ、矢岳越えです。
うーん、気温が高い上に、黄砂の影響で視界がイマイチ! でもこれ、空気が澄んでいたら、ほんとすごそうだ。
一応、ご丁寧にこんな案内板まで用意されています。
で、その先にあるのが矢岳駅。かなり渋い。ちなみに「やたけ」なのでお間違いのないよう。
なぜかSLも用意されており、SL世代のおっさんが盛り上がってました。
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矢岳駅を出発したあとに用意されているのが、ループ線+スイッチバックの二重コンボ。ま、ループ線自体は地図で見るなり、コンパスを用意するなりしないとよくわからないのが痛いところだけど。
写真中央やや上の茶色くなっているところが下の線路です。
んで、ループ線の途中のさらにはスイッチバックの途中にある駅、大畑駅が近づいてきました。「おおはた」ではなく「おこば」ですよ?
今度は先に引き込み線に入って、スイッチバックで駅に入っていきます。
渋い駅が3連ちゃんです。もう、完全に吉松~人吉間は、観光路線化してますね。いやいや、ローカル線なのにここまでいろいろ現存してるのはむしろ歓迎すべき事ですよ?
この大畑駅。なぜか駅舎内は名刺がいっぱい貼り付けてありました。
俺もさっそく・・・と思ったけど、名刺入れの中には会社の上司や友人の名刺しかなかったので、何も貼らずにスルー。今度、俺専用の名刺ができたらまた来ようか。
...
大畑駅を出て球磨川を渡り、くま川鉄道が近づいてきたなーと思ったところで人吉に到着。
くま川鉄道で終点まで行ってみたい衝動に駆られつつも、終点までピストンしたらまっとうな時間に戻ってこれそうになかったので、これもスルーし、すでに止まっていた九州横断特急に乗り換え。
人吉から八代、熊本、阿蘇を経由して大分方面に抜ける、長距離特急です。JR九州は観光列車として売り込んでいる・・・のかな? ただ客層はどう見ても、地元の人ばかりだったような。九州横断特急にもスタンプが設置されているので、さっそくスタンプを・・・
そんな九州横断特急で目指した駅は、九州新幹線の新八代駅。新幹線ですよ!
福岡に帰る人が、なぜ鹿児島方面の新幹線に乗っているのかというと、それは八代駅の一つ隣の新水俣駅にスタンプが設置されているからで、それのためだけに新幹線に乗ってきました。
いままで、山間部をのろのろと走るローカル線ばかり乗っていたので、新幹線の速さにびっくり。何この加速Σ(・Д・ノ)ノ
在来線で1時間ぐらいかかる新水俣まで、20分程度で到着。スタンプ回収してとんぼ返りで新八代へ。さすがにスタンプ回収の旅は疲れた。
新八代駅からは、リレーつばめ号に乗って博多スイッチON。
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そういえばまともに昼飯食べてないなーということに気づいたので、午後5時をまわっていたんだけど遅い昼食を取ることに。というわけで、車内添乗員が近づいてきたところで一声かけて止め、リレーつばめ号のみで食べられる「つばめ弁当」を一つ注文...
鹿児島本線の各地の名物を詰め込んだJR九州自慢の弁当の一つ! いやこれはなかなか美味いな。というわけで、リレーつばめに乗ったら是非食べてみてください。九州新幹線が全線開通すれば、新幹線の中で買えるはず・・・?
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そんな感じで気がつけば博多駅到着。そのまま、いつものソニックに乗り換え小倉へ移動し、長かった九州一周の旅が終わったのでした...今回は、スタンプ回収がメインテーマだったためか、鉄道乗りまくりだったな。まあ、はじめは「鉄道乗りまくりじゃおもしろくないんじゃねーの?」って思ってたけど、超ローカル線から新幹線まで多種多様な路線に乗れたのでけっこう満足でした。
しばらくやりたくないけど。
そろそろ毎日更新するのが疲れてきたところですが、懲りずに次回は「臼杵の石仏巡りの旅!」をお伝えしましょう。てか、毎回2時間ぐらいかけてこれ書いているんだけど、これのおかげで俺の夜のフリータイムが全くなくなっているんだよね。いやまったく、社会人は忙しくて困る。
ここまでのスタンプ・・・
(現在20個中12個終了)