NISHISAITAMA PROJECT

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広島発サイコロきっぷで行く鳥取島根輪行旅

今年の夏、JR西日本大阪駅起点のサイコロきっぷという格安切符を販売しました。

これは5000円支払ってサイコロを降ると、行き先がランダムに決まるという運任せというか、水曜どうでしょうのサイコロの旅的なおもしろきっぷなのですが、起点が大阪駅ということで、京阪神在住者以外にはとてもじゃないけど使えない代物でした(広島県民がサイコロを振って尾道や倉敷なんかを出した日には目も当てられない)。

www.jr-odekake.net

ところがそれから数日立ったある日のこと、ありがたいことにサイコロきっぷの広島版が登場したのです。

 

www.jr-odekake.net

広島発サイコロきっぷは大阪発サイコロきっぷよりもコンパクトで、行き先は博多、松江、姫路、金沢の4方向。金沢はレア目で1/9でしか出ないので、実質的には博多松江姫路のいずれかが出るかと思います。


金沢含め、どこが出てもいいけど、個人的には電車で行きづらい松江が出たら嬉しいなぁと思いつつサイコロを振ってみると・・・



おおおおおおおおお、第一希望の松江が出た!!!!

というわけで、急遽、松江まで行って来ることにしました!

 

・・・しかしながらこのわたくしめ、松江行きのきっぷが出たからといって素直に広島と松江を往復する訳ありません。せっかくの松江の目を最大限活かすため、松江のついでに鳥取などもくっつけて、鳥取島根1泊2日の輪行旅を強行してきたのです。

・・・

まずは広島駅へ行き新幹線に乗って岡山へ。岡山からは伯備線を走る特急やくもで松江方面を目指します。



特急やくも。今回取った指定席が、2号車8B席という通路側の座席だったのですが、座席表を見るとはじめから窓側に相当する8Aと8Dの座席が何故か存在していなかったのですね。これはどういうことかというと、車両の関係上、ちょうど窓席があるはずの場所に空気ダクト(下写真の左側の出っ張り)があって座席が設置できず、ダクトと通路席に挟まれる空間があるという不思議な座席だったのです。



ただ、この空間が輪行的には好都合で、ダクト横の空間に輪行袋に入ったdoveplusをおけば、満員の特急やくもでも他の客に全く迷惑をかけることもなく、また、デッキなどを占領することもなく(確認に行く手間が省ける)、悠々と輪行鉄道旅を堪能することができました。まあ、難点としてはダクトがある部分が壁になるので車窓の眺めがいまいちだったというところでしょうか笑

・・・

岡山駅から特急やくもに乗って2時間ちょっとで、鳥取県米子駅に到着です。切符は松江までなので、残りの区間はここで捨て、この先は山陰本線に乗って反対の鳥取方面へと向かいます。



ちょうどいい感じに接続している鈍行の倉吉行きにお乗り換え。コナンラッピング車でした。

けだるい昼下がりの鳥取県内を山陰本線気動車はゆっくりと東へ進み、倉吉駅で運転終了。そこで鳥取行きに乗り継ぎ、3駅先の青谷駅で下車してみます。



青谷駅! これまた、なんとも中途半端なところで下車してしまったと我ながら思ったのですが、強いて理由をあげるならば、この駅が鳥取市の最西端の駅であり、ここから鳥取砂丘までが30km程度と、doveplusで気軽にサイクリングするにはちょうどよい距離なのです。

駅チカのコンビニで昼食を確保してから海岸まで行ってみましょう。



青谷海岸。なるほど、ここは鳴き砂の砂浜なのか・・・(ここに来るまで知らなかった)。



誰もいないし、ゴミも落ちていないし、静かで綺麗な砂浜です。

コンビニで買ってきたおにぎりやホットスナックなどを食べつつ、鳴き砂について調べてみると、砂浜の特定の場所を歩くと「キュッ、キュッ」という音が鳴るとの事。



たしかに音がする!!

しばし、砂浜を一人で走り回って鳴り砂の音を楽しんだあとは、鳥取砂丘に向けて出発です。

長尾鼻という半島の付け根部分の尾根を超えた高台に、魚見台という展望台があったのでお立ち寄り。



瀬戸内海だと、こういう崖っぷちみたいな荒々しい海岸線は珍しく、はるばる日本海側に来たことを実感する眺め。西日本というよりも東北や北海道のような雰囲気があります。

ここさえ越えれば、あとは鳥取砂丘まで続く長い砂浜に沿って平坦な海岸線をひたすら進んでいくことができます。



京都まで223km。長距離走れる自転車など手に入れた暁には、国道9号線を京都から関門トンネルまで走ってみたいものですね。もしも、手持ちのdoveplusで頑張るとすると1日せいぜい80kmが限界なので、これだと一週間以上掛かりそうな予感。



少し行くと白兎海岸という砂浜が見えてきました。ここはいわゆる、因幡の白兎の神話で有名なところだと思います。それはそれで良いんですが・・・



歩道が砂で埋もれているという有様。さすが砂の街(?)。

鳥取砂丘コナン空港とかいう、何でもありの名前がすごい空港の脇をひた走り、市内の北部をかすめるように進むと「因幡自転車道」という自転車道を発見。その自転車道を伝って鳥取砂丘へと向かっていきます。



こういう交通量の多い市街地に自転車道が整備されているのはありがたい限り。

そして、自転車道の行き着く先には・・・



鳥取砂丘

自転車を駐輪場のようなところに置いて、砂丘へと向かいます。



14年ぶりぐらいの鳥取砂丘



そのへんの砂浜とはスケールが違いすぎる広大な砂丘には圧倒されます。写真に写る人と見比べてみればそのデカさがおわかり頂けるかと思います。



砂紋と呼ばれる砂にできる波状の模様もしっかり見えます。

・・・

鳥取砂丘に満足したところで出発です。

今日は鳥取市内に宿泊予定であるがゆえ、そのまま市内へと戻っても良いのですが、時間的にはもう少し見て回るほどの余裕がありそうです。それならばというわけで、鳥取最東端の東浜駅を目指してみましょうか。



ところが、らっきょう畑の横を東へ進み、山を超えて岩美町に入ったところで改めて山陰線のダイヤを確認すると、最東端の東浜駅まで行くと、1時間に1本あるかないかの戻りの山陰線に乗れるか微妙な時間になってしまうことが発覚。

それに暗闇の中、海岸線を走っても楽しくないし、さっさと投宿して温泉に入って酒でも飲みたかったので鳥取最東端の駅を目指すのはきっぱり諦め、その2つ手前の大岩駅という、なんの特徴もない普通の駅を利用することに。

 

 

大岩駅に到着です。


なんとも煮え切れぬ終わり方になってしまいましたが、出発地点の青谷駅しかり、こういう縁もゆかりもない土地の死ぬまで一度も使うことのないような駅を利用できるのも輪行旅の良いところだと思うし、これはこれで楽しいんですよね。ただの乗り鉄旅だと、どう転んでも使うきっかけが生まれない途中駅で乗り降りすることはまず無いですから。



では鳥取駅へと戻りましょう。



鳥取駅近くのビジホに荷物一式&doveplusを投げ込んでから、お目当ての温泉へ。



鳥取の温泉といえばここでしょう。日之丸温泉鳥取に来たときは、ほぼ必ず立ち寄っているお気に入りの温泉です。

一見すると最近の近代的な銭湯ですが、中に入り番台のおばちゃんに挨拶すれば、そこはもう昭和感あふれる地元民向けの銭湯であり、しかもその温泉が素晴らしいのです。また、ここの温泉のお湯自体はわりと熱めで、いうなれば東京都心の江戸っ子向けの銭湯といった感じで、これがまた良いんですよね。無限に湧き出てくる茶褐色のかけ流しの温泉も最高です。

30分ほど温泉に浸かり、そのまま近くの居酒屋へ突撃してビールや鳥取の日本酒を飲みつつ、色々飲み食いして、この日は終わりとなりました。

ちなみに今回は旅行割が使えたので1泊6千円の宿代に対し、40%の補助が出て、さらに3000円分のクーポン券がもらえたおかげで、実質無料みたいな感じでした。さらに言えば、広島と松江が往復5000円だったので、居酒屋で飲み食いしたのに、かなりの激安旅でしたね。この手の旅行補助が出るようになると観光地は激混みするのが相場なのに、この辺ならそこまで気にする必要無いのは喜んで良いことなのか微妙なところですけども。

続きは次回

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