NISHISAITAMA PROJECT

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一畑電車で輪行して出雲大社へ

前回からの続きです。

江島大橋を渡って島根県へと入ると、中海に浮かぶ江島や大根島に上陸できます。とはいえ、そこそこ幅がある堤防道路でつながっている汽水湖の島なので、離島らしさは全くないのですけども。



でも、湖の中心をまっすぐ突っ切っていく感じは悪くないですね。交通量もそんなに多くないし、中海周辺はサイクリングするには意外と良いところなのかもしれません。

中海と宍道湖を繋ぐ大橋川に沿って走っていると、対岸に特急やくもの姿が。



大橋川の支流である朝酌川(asakumi-gawa)の脇を走って行くと松江の市街地へと入っていき、道なりに行けば松江城の外堀が見えてきます。



松江城自体は昨年訪問したので今回はパスして、松江しんじ湖温泉駅へ。



doveplusを輪行袋に突っ込んで切符を買おうとしたら、その後ろから自転車のまま颯爽とホームへ向かっていく外人2名。何事かと思って調べてみたところ、一畑電車は自転車料金を支払えば自転車ごと電車に乗ることができる、いわゆるサイクルトレインを実施しているとのことでした(自転車料金は別途必要)。

www.ichibata.co.jp

そんなのがあるとは知らず輪行袋に突っ込んでしまった手前、わざわざ袋から出して、さらに追加料金を支払うのもアレなので今回はそのまま乗車しましたが(輪行袋に入れれば自転車代は無料)、これはなかなか面白いサービスなので次回は折りたたまずに乗ってみたいところですね!

余談ですが、一畑電車は昔の国鉄のような手荷物託送サービスなどもあったり、活用するといろいろ便利そうです。



今回乗るのはこちら。ご縁電車、しまねっこ号II。



島根県ゆるキャラしまねっこの別荘という設定で、車内にはしまねっこが座っているという他ではあまり見かけない演出があったり、



別の車両には、なぜか向かい合った人とあみだくじで結ばれているという、街コンイベントで使えそうな床もあったりと、いろいろ楽しませてくれます。

さて、定刻通りに出発した一畑電車。土曜日のお昼すぎという時間帯、若干の立ち客がでるぐらいの乗客を乗せて、出雲大社前駅に向けて出発です。



しばらく宍道湖に沿って走って行きます。中海とは違い、宍道湖周辺の道路は県庁所在地も近く温泉や観光名所もあってか交通量も多いので、この辺は電車でパスして正解だったような気がします。



一畑電車の由来にもなっている一畑薬師最寄りの一畑口駅スイッチバックの駅なので、同方向から線路がそれぞれやってきてこの駅で合流します。車内放送によると、この駅での途中下車はできるとのことなので、時間があればこの駅での途中下車して一畑薬師方面まで軽く行ってみるのはありかもしれません。自転車ならすぐ行けそうですし。

というか、当初の予定ではこの駅か雲州平田駅で下車してから、日本海側に抜けて、十六島(うっぷるい)や日御碕を見て、それから出雲大社へ行く計画を立てていたのですが、いざ調べてみると時間が全然足りずに断念してしまったという裏話があるため、この辺は機会があれば改めて訪問してがっつりdoveplusで走り巡って見たいところではあります(今朝の境港線乗れず1時間以上ロスした影響がここで出た)。

引き続き「ご縁電車」に揺られること30分ぐらいで、終点の出雲市駅に到着です。



出雲大社は数年おきに訪問している気がするのに、この駅を使ったのは15年ぶりくらいか・・・出雲大社門前町という純和風な観光地の中心地に、あえて昭和レトロを通り越して大正モダンな洋風建築の駅を建てるというそのセンスが、今となっては素晴らしく景観にマッチしているように見えます。

そしてこの時点で14時ちょっと前。

実を言うと松江しんじ湖温泉駅でうまい具合に電車に乗ることができてしまったおかげで昼食を食べそびれていたのです。でも、出雲大社方面に行けば観光地で蕎麦屋はたくさんあるだろうし、14時近ければ客もいないだろうから蕎麦ぐらいなら適当な店に入って余裕で啜れるだろうという腹づもりでやってきたのに、あろうことかどこも大行列・・・! こんな時間なのに混んでるのか!

駅近くの蕎麦屋で昼食を頂く計画だったので、doveplusを輪行袋から取り出すことなく、そのまま抱えてふらふら歩いていると・・・



出雲大社の入口に到達してしまった・・・

これはあれですね、参拝もせずに飯を食べようとしたので神様の逆鱗に触れてしまったのかもしれません。10月の出雲地方といえば神無月のことを神在月と言って、それこそ全国各地から八百万もの神様が集結するような究極のパワースポットと化する場所がゆえ、参拝の前に飯を食べるなどという罰当たりなことをすると、それこそ大変なことになりかねません。

というわけで、自転車を抱えながら境内へ。



自転車を抱えている人など、他に誰もいませんね。そりゃそうでしょうけど。



参拝。



後ろの山々も独特の神々しい雰囲気があります。

それはともかく、無事に参拝も済ませたところで、改めて蕎麦屋を探してみたところ・・・



参拝後は、どういうことかよりどりみどりで蕎麦屋に入ることができ、やっと出雲蕎麦にありつけました。通常は3段のところ、あまりに腹が減っていたので5段重ねの割子蕎麦! 美味い!

しばし休憩してから店を後にし、doveplusを展開して今度は神楽殿へ。



中には入らず、神楽殿に面した車道から一枚撮影。

帰りの特急ダイヤと地図を眺めつつ、これからの計画を立ててみたところ、このまま西へ少し行くと出雲自転車道があって、それを伝っていけば出雲市の駅まで行けることが判明。

まずは出雲大社を出てから西へと向かい、稲佐の浜という海岸線を目指します。



この砂浜は旧暦10月10日に全国の神様をお迎えする浜だそうで、いうなれば神様版のフェリーターミナルのようなところ。穏やかで綺麗な砂浜でした。

稲佐の浜を後にし、この先は出雲自転車道出雲市駅へ・・・と思って自転車道を探してみたところ、しばらく工事中で一部の区間は立ち入ることができないとのこと。なので、自転車道走行はあっさり諦め、それに沿って走る国道や県道を伝って出雲市駅へ向かうことにしました。

いずれにしても、交通量の多い都会の道路ではなく快適で走りやすい田舎道だったので、このルート取りは間違いではなかったし、それに今回行けなかった日御碕へ行くとき改めて出雲自転車道を走ることができれば全然問題なしです。



出雲市駅到着!

時間を見ると乗車予定の特急が発車する40分前。今朝の時点では、駅の近くにある温泉で一汗流してから電車に乗るという計画も密かに立てていたのに、思いのほか出雲大社稲佐の浜などで時間を掛けてしまったので〆の温泉には立ち寄れず・・・残念!

ic-yas.hatenablog.com

(↑前回は例の温泉に入り、サンライズ出雲で東京へ帰りました)


温泉には立ち寄らずに、適当にシャツだけ着替えて、帰りの特急に乗車です。



出雲市駅からサンライズ出雲以外の特急に乗るのは初めて。

ちなみに、今回使った広島版サイコロきっぷは「広島~松江が5000円」で、「出雲市~松江」は別料金になります。したがって、出雲市→松江の間だけ、乗車券と自由席特急券を買っての乗車となりますが、昨日今日のdoveplusで駆け巡った楽しさなどを勘定すれば、この区間の料金など実質無料みたいな物です笑



温泉には入れずじまいでも、しっかり〆のビールは頂きますよ! 高速ですっ飛んでいく宍道湖を眺めながらビールを飲みつつ、岡山方面へと戻ります。

※このあとすぐ、急いでビールを飲んでから松江駅で指定席座席に移動しています

そういえば特急やくも、帰りは隣にダクトのある座席(前回の記事参照)ではなく、一般的な指定席だったために自転車を置くスペースがなかったのですが、代わりに車両連結部分に昔の電話ブースのような空間を見つけ、そこに自転車を置いておきました。念のため、乗車券拝見中の車掌さんにチャリを置いたことをそれとなく聞いたところによると「邪魔にならなければ良いよ!」との事だったので、もしまたこの特急に乗る機会あればここに置いてみるのが良さそうです。



いずれにしても、こういう大荷物があるときは、始発駅から乗るのが鉄則ですね。

とまあ、こんな感じで岡山経由で4時間かけて広島へと帰ったのでした。

今回は鳥取や島根の良いところを1泊2日で効率よくがっつり巡ることができて、大変大満足できる輪行旅でした。しかもそれでいて、往復の電車賃や宿泊費は面白キャンペーンや旅行支援制度のおかげで費用対効果も高い旅でしたね。また、サイコロきっぷが再販されたら次回もまたチャレンジしたいところではあります。

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