ゴールデンウィークに宮崎滞在中、宮崎県北部の地図を眺めていたら、まだ行ったことのない地域や温泉がいくつか見つかったので、ドライブがてら訪問してきました。
まず向かったのが、旧北郷村、現在の宮崎県美郷町北部にある宇納間(うなま)地蔵尊。
国道10号線の走る沿岸部にある門川町から国道388号線を使って行くのが最もスタンダードなルートだと思われたので、門川町の中須交差点より国道388号線へ。
この国道388号線、九州の酷道界隈を知る人には有名な酷道の一つです。でも、さすがに人々の往来がありそうな門川～北郷の区間は一般道だろうと思っていたら・・・
町境になるとこの狭さ。国道388号線の神髄であろう大河内越区間や、宮崎大分県境区間に比べれば酷くはないとはいえ、ここは北郷村と門川町を最短で結ぶルートなので交通量もそこそこ多い(しかも地元車だから遠慮無く飛ばす)ので、意外と走りにくかったです。
地形的には、すこし山の斜面を削るかトンネルを掘削すれば、かなり走りやすい道路になりそうです。
途中で「舟形とどろ」という観光スポットが目に入ったものの、あまりにも大雨で車から出る気が起きなかったのでそこはスルーし、やってきたのが北郷村の中心にある宇納間地蔵尊。
早朝から続いていた大雨も小康状態になってきたので参拝しましょう。
あまり登る人のことを考えないで無理矢理設計した急な石段が続きます。人によってはこの辺で脱落するのでは・・・
400段近い急な石段を登り切ると本堂が見えてきます。話しによると数十年に一度のご開帳の時以外はこの状態だそうですが、特に地蔵とかにとりわけ興味のある人ではないので気にせず参拝です。
この本堂の右脇は開けているので、晴れていると素晴らしい山村の風景を眺めることはできるそうです・・・
ところが雨が強かったこともあって眺めはイマイチ。また日を改めて訪問しましょう。
・・・
宇納間地蔵尊に満足したので温泉にでも行こうかなと調べてみたら、祝子川(ほうりがわ)温泉という延岡にある温泉が地図上では比較的近いことがわかったので、そちらへ行ってみることに。
今こうして改めて地図上で見てもそんなに近くなかったですね。まあ、東京から宮崎みたいな距離に比べれば十分近かったんですよ！
いったん沿岸部の国道10号線まで出てから延岡まで移動して、そこから祝子川沿いの県道を上っていきます。
実はこの時点で「広告も出している温泉だし、道路もしっかりしているだろうから、距離はあってもすぐに到着できるだろう」なんて思っていたのです。しかしながら、そこは酷道天国宮崎県。国道が酷道しているように、県道も険道(=険しい道)でした。
宮長という集落までは、家や工場、学校などもあって道路も広いのでこれは普通に行けるのでは？と思った矢先、集落が途絶え、浜砂ダムという小さいダムを越えてからは林道のような道路が延々と15km以上続きます。
しかも平日は大型路線バスも走っているので、狭隘路での離合が苦手な人は素直にバスで行くか、誰か得意な人に運転して貰っていった方が良いかもしれません(この日もバスと鉢合わせ離合できず、バックで数十メートル戻りました)。
こんな風に岩場がオーバーハングしているところもあります。
いい加減、狭くて曲がりくねった道に飽きてきたところで、突然山の中に祝子の集落が見えてきます。こんな人里離れた山奥に集落があるとは・・・！
祝子の集落に入って何軒かの家の脇を抜けていくと、祝子川ダムが登場します。わざわざ人の住んでいる集落のど真ん中に作らなくても・・・とは思いつつも、いろいろあるんでしょう(補填によるお金の問題とか)。
ダムから2km弱進むと目的地の祝子川温泉に到達します。遠かった！
祝子川温泉、美人の湯。
この温泉は温泉そのものを楽しむ人よりも、この地域の登山客が山登りの後に一汗流すために存在しているような秘境の温泉なのかもしれません。もちろん、悪路ドライブがてらお立ち寄りしても全然問題ありません。
温泉自体は無色透明の重曹泉でとりわけ特殊な温泉ではないのですが、簡単に訪問できないような場所柄なので訪問客も少ないからかお湯が綺麗で気持ちが良く、また、露天風呂からの眺めも良さそうでした。
先客様が先に離脱した後は完全に貸し切り状態だったので、露天風呂にカメラを持ち込んで一枚撮影してみた図。その先客の常連さん曰く、天気が良い日は露天風呂から眺める大崩山(おおくえやま)やその周辺の山並みが美しいから、ぜひまた天気が良いときに来てみると良いよ！ との事。また行きましょう。
お風呂に満足した一行は、当然のように15kmの険道を引き返して延岡市内へと帰っていったのでした。温泉後のこれは意外とキツいので要注意です！
