前回からの続きです。
魚島に無事に上陸できたところで、さっそく魚島を散策してみます。魚島は純粋に漁業の島として栄えている反面、これと言った観光名所などはなさそうなので、いつもと同じように、あてもなく島を一周してみましょう!
というか、帰りのフェリーが出航するまで5時間以上あるし、この時間を使って島内をくまなく歩いてみる所存であります・・・
実は今回、チャリを持ち込まなかった理由の一つがこれで、チャリで島を駆け巡ってしまうとあっという間に時間が無くなってしまう恐れもあり、あえて徒歩での島巡りに挑んだというのもあります(あとは、片道4時間で、路線バス含む乗り換えも多く、輪行が大変そうだったというのもあり)。
そして、今回はチャリなしなので、徒歩での島一周となります。
使い古された「たこつぼ」が並ぶ港。三原あたりで食べることができる新鮮で超絶美味なタコの一部はこの辺から出荷されているのかもしれません。
それでは、反時計回りで魚島一周してみましょう。
フェリー乗り場や役場などがある魚島の中心地を速攻で抜けると、テトラポットでつながった小さい島が見えたので、渡ってみます。こういう島があると、その先に何も無いのがわかっていたとしても、行ってみたくなるんですよね。
国土地理院の地図によれば「小島」という、そのまんまな名前の島。
渡って振り返れば、さっき上陸した魚島の港が見えます。
再びテトラポットの上を歩いて戻り、ちょっと行くと、大木海水浴場と魚島最西端の集落である大木に入っていきます。
この先は海岸線沿いには道がなくなり、代わりに島一周道路は山の中へと入っていくようです。
そんな感じで、軽い登山チックな雰囲気になってきたわけですが、ここで山の中から出てきた地元のおじさんに、すれ違いざまにこんな一言を頂きました。
「この先、道路の一部が通行止めになっているから、一周はできないぞ?」
とはいえ、他にやることもないし、気にせず先へと進みます。
「篠塚さん→」という案内。
篠塚さんの御自宅があるわけではなく、村上水軍が跋扈していた時代の偉い人だった篠塚さんの墓場だか何かがあるらしいです。なんで「らしい」と、推測で書いているのかと言えば、道が途中から全く整備されておらず、その「篠塚さん」まで近づけなかったからなのですね・・・
そういえば、さっきの例のおじさん曰く「山の中の公園とか展望台は草が生えすぎて、今は入れないんじゃないか?」なんて話していたぐらいなので、魚島のこの手のスポットは下手したら、あと数年で完全に森の中に埋もれてしまうかもしれません。
篠塚さん分岐点から数百メートル歩くと、島一周道路の最高地点らしき峠に到達。
島の反対側へ下っていく島一周道路の他、近くにある2つの神社と展望台へ続く道がそれぞれ分岐しています。時間はまだ4時間ぐらいあるし、片っ端から訪問してみましょう。
最初に訪問したのが亀居八幡神社。
小さい離島であるにもかかわらず、立派な神社でした。もう少し人の多いところだったら、神主や巫女さんが社務所に常駐していそうなぐらい、しっかりと隅々まで整備されていた気持ちの良い神社でしたね。
一通り神社を見て回ったあとは、城山展望台へと向かってみます。
今の時期だからこそ歩けそうなヤブ具合。
真夏だったら侵入するのは困難のように見えますし、亀居八幡神社とは違って、ほとんど整備されている様子もないことから、篠塚さんと同様に、あと数年で侵入することすら不可能になりそうな感じです。
草をかき分け、急な登山道を上りきると、携帯基地局のような展望台の入口が現れました。
ここまで来たら登るしかないですよね!ってことで登ります。
瀬戸内海が一望できました。素晴らしき絶景・・・!(写真だとそうでもないけど)
四国山地もよく見えます。
魚島は本州と四国のちょうど中間地点にあり、周りに島も少ないためか、瀬戸内海にしては珍しく非常に開放感のある景色を眺めることができます。
ただ、この展望台の周りの木もものすごい勢いで伸びてきているし、もう数年したら景色を眺めるのも難しくなりそうな予感がします。実際に展望台の2階からだと展望がほぼなく、3階からも手前部分は森で見えなくなっているぐらいなので、何らかの形で整備して頂きたいところではありますが・・・
上島町としては、ほとんど観光客の来ない魚島に税金を投入するなら、それなりにサイクリストやバイクツーリングの人が訪れる、ゆめしま海道に力を注いだ方がいいと見なしているようですし、私もそれに同意します笑
景色を眺めながらしばし休憩したあと、最初の分岐点へと転がるように戻ります。というか、コンクリートの階段が土と落ち葉で埋もれていて非常に足場が悪く、本当に転がり落ちるかと思いましたわ笑
最後に訪問したのが、亀居八幡神社とは反対側にある石鎚神社。
それなりに立派な鳥居はあったのですが、本殿の代わりに石碑が建っていました。たぶん、この石碑のずっと先に、四国山地の最高峰である石鎚山があり、それがご神体なんだと思われます(知識が無いので違うかもしれません)。
峠にあるスポットを完全制覇したところで、廃道になりかけている島一周道路を島の反対側に向けて進んでいきます・・・・
少し長くなってきたので、続きは次回へ。