NISHISAITAMA PROJECT

傘 傘傘⊂⊃/ ̄\ ⊂⊃ 傘傘傘傘

誰もいない秘境・小和田と、超満員の名勝・天竜峡

続きです。

あらかじめ電車の中で、小和田駅から先のルートをいくつか考えていたんですが、そのルートとは以下の2パターン。

小和田駅着8:19を降りて・・・

1.駅周辺を軽く20分ほど散策した後、8:45発の豊橋行きに乗って水窪まで戻り、9:55発の飯田行き特急ワイドビュー伊那路1号に乗って、天竜峡へひとっ飛び。天竜峡着は10:22。天竜峡で3時間ほど観光して、13:04発の茅野行きで諏訪方面へ。

2.駅周辺をがっつり2時間半ほど散策し、次の電車、10:58発天竜峡行きに乗って天竜峡着が11:48着。1時間ちょっと観光して13:04発の茅野行きに乗って諏訪方面へ。

最初はプラン1で行くつもりだったんですよ。秘境駅と言うぐらいだから何にもないだろうし、だったら20分ぐらいで軽く駅周辺を見て回って、特急に乗って飯田線沿線で最大の観光地の一つ、天竜峡でがっつり観光したり、さらに足を伸ばして、飯田線の名前にもなっている飯田市まで足を伸ばして、市内観光するのも大ありだろうと。

でもこのプランでは特急料金がかかるうえ、18きっぷやフリーきっぷではないため、小和田から一度、水窪に逆戻りし、さらに水窪から小和田までもう一度電車に乗る部分の交通費もしっかりかかる(黙っていれば後者はばれないだろうけれど、いち社会人として、コンプライアンスは守っていきたい)。

あまりに何もなくて、やることがないようだったらプラン1で行こうと考えながら小和田駅から出てみると・・・

 



こ、これは、もしかしたらとんでもない秘境に足を踏み入れてしまったかもしれない。ああ、でも家があるから、そこまで言うほど秘境でもないのかもな・・・



と思ったら廃墟でした。すでに何十年も使われていないとか。おお、道標があるぞ。



一番近くの集落まで、歩いて1時間(笑)

・・・

そして駅前終了。あとは川の上流に向かって、自転車がかろうじて通れそうな苔むした舗装道が続き、反対側の下流に向かっては、獣道のような山道が続いているだけ...

何この小和田駅、ほんと誰もいない無人地帯じゃないか! なんでこんなところに駅があって、しかも電車が止まるんだよ! (ちなみに周辺地図を見ていただければわかるけど、車が通れる道が近くにありません。対岸へ架かる橋もなければ、山の上を走る林道にすぐ出られる道もないのです)

と、ちょっと興味が出てきたので、反対側の電車が来るまでの15分間を使って、もう少しあちこちまわってみることに。

とりあえず、塩沢集落や高瀬橋へは目的地に到着する前に電車が来てしまうので、反対側の獣道を進んでみることに。なんでも、神社があるとか。

・・・

蜘蛛の巣が張り巡らされているぐらい、ここ数日間、誰も歩いていないであろう、小和田駅の駅前大通(注:登山道)を歩くこと5分



神社が見えてきた?



山の神ですかな?
(あとあと調べてみたら、佐久間ダムで水没しそうになったので、ここまで引き上げてきたとか)

せっかく、はるばる小和田までやってきたので、これからも楽しい秘境駅巡りができるよう祈願し、来た道を戻ることに。

・・・

っと、ふと天竜川に目をやると、いい感じに開けたところを発見。この、誰もいない秘境の雰囲気も素晴らしい物があるし、ちょいとここで2時間ぐらい寝っ転がっててもいいかなー。よし、プラン2で行こう。

というわけで・・・



佐久間ダムでせき止められた天竜川の湖畔にあった座るのにちょうど良い岩の上を陣取って寝る...うむ、さっき電車の中で寝過ぎたから眠くないな。よし、小説でも読んでゆったりとした時を過ごそうではないか。小説なんて読むの、何ヶ月ぶりだ?

・・・

ごくたまに飯田線を走り抜ける電車の音を除くと、風の音と、小鳥のさえずりぐらいしか聞こえない、大自然のまっただ中で小説の世界に没頭すること1時間ほど(せき止めたダムが大自然かどうかという議論はおいといて)、ふと気がつくと、犬の鳴き声がだんだん大きくなってきたんですよ。

下流の方から3匹ぐらいの犬が遠く吠えているのが聞こえてきたなー、と思ったら対岸の土がむき出しになっているところに鹿が! さらに、それを追うように犬が次々に登場! そして、その数分後・・・ズゴーン! という、散弾銃のものすごい破裂音が! (((゚ロ゚;)))

おいおい、あれ、下手すりゃこっちにたまが飛んできたり、それ以前に、鹿がこっちの岸にいたら、完全に巻き込まれていたんじゃないのかwwww

静かな大自然を堪能していたのに、一気に現実に戻されてしまってちょっと気分が害されたというか、このままいると鹿の代わりに俺が撃たれそうだったので、残りの時間はもう少し周辺探索をすることに。

時計を見ると、まだ次の電車まで1時間以上あったので、片道25分で行ける高瀬橋に行ってみることにしました。

・・・

駅前の道を今度は反対方向へ



ああ、こっちは一応舗装もされているし、しっかりした道だな。どう見ても自転車ですら通ることは難しそうだけど。

苔むした舗装道というか山道を10分ほど歩くと、目の前には人が住んでいそうな家が! (堂々と目の前で撮影すると悪いかなと思ったので、かなり遠目で)



あとで調べてみると、小和田駅の唯一の利用者の御自宅だそうで、しかも鉄道が唯一の交通手段だそうで...平成のこの時代に、こんな場所があったとはっ!

まだ時間があるんでもっと行きましょう。高瀬橋があるらしいですから・・・

いつの間にか舗装道からただの山道になって、さらに歩くこと5分ぐらいで、高瀬橋に到着・・・・ぬお、なんだこれはwwww



橋が落ちてる! もう、完全に孤立状態じゃないですか! (あ、塩沢集落への道があったか)

下を見るとかなり高く、ロープ伝いに向こう岸に行こう物ならば、途中でワイヤーが切れたりしてTHE ENDとなりかねなかったので、来た道を引き返すことにしました。



ちょっと引き返して、山の上に登って改めて撮影してみた図。これ、何かのアトラクションですか!?

・・・

駅に戻ると、飯田方面から来た人が何名かいました。どう見ても皆さん、俺と同じで駅を使うために来たのではなく、明らかに駅を見るために来たに違いない。



さあ、天竜峡行きの電車が来ましたよ。

2時間半も小和田にいたわけですが、十二分に楽しめました。それこそ、大自然の中で繰り広げられる、命がけのサバイバルをな! というのは半分冗談だけど、誰もいない静かな河原でのんびりできるのは本当に素晴らしい。皆様もぜひ小和田駅に行ってみて欲しいですね。撃たれるかもしれないけど。

・・・

シーズン中だからか、そこそこ混み合う飯田線天竜峡へ向かって、ぐんぐん登っていきます・・・



ちょっと天気が悪いのが残念だな。これ、晴れていたら、もっといい眺めだったに違いない。



小和田駅ほどではないけれども、日本の秘境駅の中ではトップ20に余裕で入るぐらいの秘境駅為栗駅を過ぎ・・・



満員の飯田線天竜峡に到着したのでした。

・・・

小和田で相当寄り道をしてしまったので、天竜峡にいられる時間は1時間ちょっと...まずは腹が減ったので、昼飯をば。

駅前のそば屋で信州そばを啜る俺。



やや白めのそばが、期待通りとっても美味かった。大満足。

時計を見ると40分ほど余裕があったので、30分で一周できるらしい天竜峡を見に行くことにしました。



これ、天気が良ければかなり良さそうだな! 今回は天気に恵まれず俺涙目www



それに、ちょっとだけ時期が早かったのかもしれない。長野でも最南部に位置する飯田は、他の地域よりも紅葉が遅いんだろう。



さらに歩くと吊り橋が。この吊り橋は、しっかり渡れます(笑)



っと、軽く散策しているうちに、茅野行きの電車の出発時間になったので、駅に戻り~

・・・

てなところで、続きます。

次回は、「神社と温泉を楽しむ諏訪の旅」をお伝えしましょう。

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