数ヶ月前に路線バスで吉田(安芸高田市)方面へ向かおうとしたとき、吉田行きのバスの直前に「豊平行き」というバスが通過していきました。豊平は広島市の北部に位置する、その名の通りの「北広島町」にある町で、平成の大合併以前は豊平町という一つの自治体でした。
そんな豊平町へ行く路線バスに乗って豊平町へどうしても行ってみたくなったので、早めの昼食を自宅で摂ってから、折りたたみ式自転車のdoveplusと共に近所のバス停にダッシュで移動して豊平行きの広電バスを捕まえて乗って来ました。
ただこの豊平行きのバス、終点である琴谷車庫までは最寄りバス停からでも1時間半ほどかかるらしく、下手したら終点までのバス往復で1日が終わってしまいかねなかったので、豊平町の区域に入ってから、適当なバス停で降りてみることにしました。
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関東近辺ではなかなかお目にかかれない長距離路線です。
途中に森城団地や星ヶ丘団地などという、広島市屈指の限界ニュータウンを抜け、豊平町に入ってしばらく進んだところにある都志見バス停で下車。
このバス停を選んだ理由としては、自宅最寄りのバス停から広電バスに乗って1時間が経過したところであり、近くに道の駅や大きな公園などもあったので下車するには適していたのです(これより先に行くと戻るのが大変になりそう)。言い換えると、ここ以外は特にこれと言った特徴のないバス停が続いていたので、下車するきっかけがなかったのですが。
今回は、ここからお隣の千代田町(同じく現在の北広島町)を抜けて江の川沿いに土師ダムまで行く予定で、元気があったらそのまま自宅まで走破してみる計画をバスの中で立てました。土師ダムのある八千代町まで行けば広島バスセンターまで行くバスが少なくとも1時間毎には走っているので、いつでもリタイア可能です。
まあ、結論から言えば、自宅まで走りきったんですけど。
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道の駅・豊平どんぐり村はすでに営業中で、温泉施設も5月中には再開するとのこと。良さそうな温泉だったので、次回はここを目的地にするのもありかもしれません。
道の駅の反対側にあった団地?
地図を見るとニュータウンのような造成地であり、下手しなくても関西圏の山間部にある限界ニュータウンのようにしか見えないので興味津々でしたが、坂の上にあるようで、しかも通り抜けできないようだったので入口のみ見て行くのは諦めました。
この辺には都志見団地の他にも、新興住宅地なのか別荘地なのか判断しかねる造成地がいくつもあって興味深いです。広島駅までマイカー通勤なら高速道路使って1時間、路線バスでも1時間半ぐらいで行けると考えればありなのか・・・??
千代田町へ向けて移動しましょう。この都志見団地の脇に千代田町へ向けて真っ直ぐ続いている道を発見したので、これを使ってみます。
山間部で一直線に続いている道=厳しい峠越えってのはお約束。
酷道や険道のような狭い道ではなく、登坂車線まで用意されている幹線道路のような走りやすい県道でした。交通量も少なめなので、サイクリングにはちょうど良さそうです。Dove Plusにはいささか厳しい上りでしたけど、普通のクロスバイクレベルの自転車なら余裕のヒルクライムですね。
陰陽分水嶺を越えて千代田町へ入り、国道261号線を北へ。
豊平町にしろ千代田町にしろ、どこも道路が広く、歩道も整備されている箇所が多いので、安全快適に移動できます。これが広島市に入ったとたんに道が狭くなってしまうのが残念なところではありますが。
千代田町の中心地にある中国自動車道・千代田ICの入口に道の駅があったので、休憩がてらお立ち寄りしてみましょうか。
綺麗に整備された道の駅で、高速バスのバス停などもある千代田町のターミナル。中の売店も品数豊富で、道の駅ながら酒類の販売も充実していたので、気になる北広島産の日本酒を1本購入してみました。
この先は、江津へ抜ける中国最大の河川、江の川に沿って下っていきます。
江の川沿いに進んで行くと徐々に人家が減っていき、少しずつ両側の山が迫ってくるようになります。
土師ダムの上流部分。この辺から土師ダムを中心とした観光施設がちらほら現れてきます。
すでにここまで自転車に乗ってきているので、ここでは自転車を借りずにまたがっているDove Plusと共にサイクリングコースを走ってみることにしましょう。というか、サイクリングターミナル店舗はまだコロナウイルスの影響で休業中でした。仕方ないとは言え、こんなに天気が良い土曜日なのに勿体ない・・・
左は湖畔沿いを周回する車道で、右の少し狭い道路がサイクリングロードです。感覚的には多摩湖自転車道の多摩湖を周回するところに整備されたサイクリングロードと似ていて、とても快適で走りやすい自転車道でした。
藤棚で造られたトンネルのような区間もあります。花が満開の時に来たら素晴らしいと思います。
多摩湖自転車道とは異なり、ダム湖が見える区間もあるが評価高いです。急なアップダウンも少なく、最後の一部分を除いて急カーブなどもないため、小さな子供でも楽しめそうです。
土師ダムの本体が見えてきました。もう一踏ん張り(ちなみに公式のサイクリングコースはここで終わり)。
土師ダムに到着!
この時点で出発地点から25km程度。まだまだ体力的には余裕だったので、この後もバスに乗ることなく、ひたすら安佐南区の自宅までの30kmを一気に走破しました。
北広島町周辺は、全体的に交通量が少なく、急峻な山や深い峡谷などもないため、ミニベロレベルの自転車でも精神的・身体的な負担なくあちこち移動できると言うことがわかったので、また日を改めて訪問してみましょう。路線バス的にも関東近辺では考えられない長距離路線もあるので、それらを乗りつぶすのも面白そうです。