NISHISAITAMA PROJECT

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温泉津温泉と三江線の旅

と、いうわけで、温泉津温泉(ゆのつおんせん)に来てみました。いいですね、こういう勝手気ままな旅というのは。

 



しかしまあ、なんでもない普通の土日の冬の山陰というのは、こんなにも観光客がいないものなのか・・・

日本各地の有名温泉街だと、駅を降りたそのときから「いやっほーぅ!! 温泉最高!!!」みたいな熱気と共に、大型観光バスがガンガンやってきたり、朝から酔っぱらっているオッサンが這いずり回っていたり、みやげ屋というみやげ屋では、強引なまでの客引きのおばさんが、どこで食べても同じ味のまんじゅうやら焼きイカとかを売りまくっているのが普通だと思うけど・・・なんだこの静かな街は。

まあ、入口の看板には「いらっしゃいませ」と歓迎されているので、存分に歓迎されてこようじゃあないですか!

駅前の案内板によると、道なりに進んでいくと、温泉津温泉の中心地に行けるらしいので、とことこ歩いてみることにしました。



広島カープ! しかも畳屋! 観光客にとってはまるで意味のないお店ですがwww

道なりに歩いていくと、観光協会があったので、さっそく突撃してみることに。

・・・もう、手取り足取り温泉街の歴史から、オススメの裏スポットまでいろいろと教えて貰いましたよ。

わかったことを簡単に紹介すると、まずこの温泉津温泉というのは、あの有名な世界遺産石見銀山ゆかりの温泉地で、かつては掘り出した銀を温泉津の港から世界各国へ送り出していたらしく、一時は世界の1/3の銀がこの港から出て行ったとか。すげぇ。

そしてこの温泉には、元湯と薬師湯という2つの外湯があって、前者は千年以上も前からある温泉、そして後者は明治時代の地震でわき出した温泉だそうだ。特に後者の温泉は、温泉の偉い機関からのお墨付きを頂いているぐらい良い温泉だそうなので、ぜひ立ち寄るべきとのこと。なるほど。

あとは、温泉街自体は30分もあれば全体を見ることができる小さい街なので、街中をくまなくまわっても、そんなに時間はかからないらしいということ。

よしゃ。じゃあまずは荷物を預けて身軽になったところで、かつて銀を輸出していたという世界遺産にも登録されている、沖泊なる港を見に行こうじゃあないですか。



この静かな入り江から銀を輸出していたのか・・・って、言われなければ、絶対にわからない。

雰囲気はいいんだけど、朝鮮半島からたくさんのゴミが流れ着いていて、ところどころがゴミだらけだったのがいただけない。ほんとにもう、竹島問題といいゴミ問題といい、何とかならぬ物か。

・・・

朽ち果てた道標に沿って、廃道になりかけている山道を歩き続けると、目の前には日本海が!



うお、道が流されてるしwwwwでも、波はそんなに高くないから、これなら進めるな。よし、いくぜ!



でっかい岩の上に登ってみると、これがなかなかいい眺め。ただ、あんまり整備されていないので、柵とかそういう物は一切無く・・・これ、強風が吹いたら、間違いなく死ぬ。

でも、眺めはいいし誰もいないし、ここにはゴミ一つ落ちていないから、もうずっとここにいたいぐらいだ。素晴らしいね! これだから俺は日本海が大好きだぜ!

だけど、時間がそんなに無いからそろそろ行きますか。

・・・

また倒木のひどい山道をごそごそと歩き、温泉街へ戻ります。



山の上に金比羅神社があるらしいので、ちょいと行ってきました。こういうところって、本殿のあるところが開けていて、眺めがいいことが多いんだよね。

・・・おおっ、期待通りだ。



小さい谷にひしめき合っている小さな温泉街ですか。いいんじゃない?

っと、うお、時間があんまり無いぞ。さっそく、メインイベントの温泉へ急げ!



薬師湯。なんでも「温泉津の薬師湯(湯元)は、日本温泉協会の天然温泉の審査で最高評価の認定書を受章」だそうで、これは温泉大国の日本においても、たった12カ所しかないとか。つまり、すげー温泉なわけです!

300円の入浴料+50円のシャンプー料(頭を洗うときは50円を支払って桶を借りる必要がある。石けんは別売り)を支払い、入浴!

この温泉は、広島の原爆で大やけどを負った人の治療にも使われたぐらい、強力な温泉だそうで、確かに、かなり良い温泉。温泉が濃いというか「おおおっ、俺は今、回復しているぜ!」ってな気分にさせてくれます。ま、共同浴場だからお世辞にも綺麗とは言えないけど、でもそういうのを気にしない人だったら、温泉津駅に途中下車してでも行くべきですよ。

で、風呂から出て、時間もないのでさっさと駅に戻ろうとしたら、番台のおばちゃんやお姉さんと世間話で盛り上がってしまったぜ・・・地元の人との何気ない交流ができるから、こういう地方の旅はやめられない。

そのおばさんやお姉さんに勧められた、薬師湯の2階へ上がって見ることに。



江戸時代からほとんど変わっていない風景だとか。いつまでも、このままずっと残っていて欲しい眺め。

お礼を言って薬師湯と別れ、さっき立ち寄った観光協会へ・・・

今日は鉄道の旅だった事に気づいたので、風呂上がりの缶ビールを購入。もうね、何この最高にうまいビールは。世の中のビールを嫌っている若者に飲ましてやりたいぐらい、そして、世の中のビール好きの皆さんにも飲ませて上げたいぐらい、最強にうまいビールだwwww

そんなビールをガブ飲みしながら幸せ気分で温泉街を歩いていると・・・



チョンマゲからナウな髪型まで! おいおい、どっちも勘弁したいデス。

・・・

観光協会に預けてあった荷物を回収し、軽く世間話をしていたら、山陰線の発車時間が迫ってきたので、いろいろと親切にして貰ったことに対し、丁重にお礼をしつつ、駅にダッシュ



また来るぜ! 今度は宿泊した上で、石見銀山観光などとセットでまわってみたいね。

・・・

山陰本線に乗って江津へ逆戻り。

ここでは5分の接続で、三江線に乗れることが判明していたので、気合いを入れて、三江線乗り場へ移動したら・・・

「本日、三江線は、車両トラブルのため、次の15:08発三次行きは運休します」

(゚Д゚)

ただでさえ一日5本しかないのに、1つ運休とかやめてくれよwwww

で、駅員に聞いてみたところ、次の浜原行き(途中止まり)は走る事がわかったけど、その先は不明とのこと。今回は18切符じゃないから、ごねれば何とかなりそうだったので、一つあとの浜原行きを待つことに・・・あ、1時間半まてば来るんですか。すぐじゃん<ローカル線でダイヤに麻痺してる

ま、駅にいてもしょうがないし、江津の街でもぶらぶら見て回りますか。



うーん、寂しすぎる。さっきの温泉津の街よりも大きいはずなのに、なんだこの寂しさは・・・



ワカンネーヨ!!

あ、時間だ。戻ろう



これに乗って浜原に移動です(あとあと知ったけど、これ三江線の車両じゃないらしく、かなり珍しい光景だとか)。

日本屈指の赤字ローカル線である三江線は、江の川に沿ってゆっくりと山の中へ入っていきます。てか、ゆっくり過ぎだろ! 話によると、この路線は地元もJR西日本も全然重要視していないためなのか、線路の保守なども必要最低限しかやっていないらしく、そのため、スピードを全然出せないらしい。だから至る所が、時速25km/hのゆっくり走行地帯ばかり・・・

これじゃあ、誰も使わないだろ・・・本数も少ないし、あっさり運休するし。

でも、車窓からの眺めはなかなかいい。



素晴らしい。



山の中に入れば入るほど雪が深くなっていき・・・



で、問題はここで、さらに山の中に入っていく三次行きの列車が来るかってところだけど・・・

俺「あの、この先って行けますか?」
運転手「えーと、来ますよ。2番線に渡ってください」
俺「おおっ、ありがとうございます!」

と、日頃の行いがよいせいか(<自分で言うな)、雪積もる島根の山の中で一晩を明かすことなく、今日の目的地の三次に行くことができたのでした。よかったよかった。てか行けなかったらマジでどうしてたんだ俺・・・



三次行きの4本の列車のうち、1つが運休。で、俺が乗る18:31が今日の最終。もう、人を乗せることを拒んでいるとしか思えない。

・・・

その後、暗闇の中から現れた三次行きの列車に乗り換え、1時間半ほど、真っ暗な山の中をのそのそと進んでいくと・・・霧の中に突然街が現れてきました! その名は広島県三次市(みよしし)。



何とか無事に、目的地の三次に到着することができました。

・・・

で、あらかじめ予約しておいたビジネスホテルで飯を食って、地酒を飲んで一日が終わりました。

寝る。

明日は、「井原鉄道に乗って岡山後楽園へ!」といきたいけど、写真が多いからたぶん書けないな。

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