翌日はご両親様と別れ、ひとりレンタカーに乗って紀伊半島のダムや酷道巡りのドライブに繰り出しました。
今回宿泊した大和八木駅は、いわずとしれた日本最長路線バスの出発駅。だからここからバスに乗っていけば、それは楽しいバスの旅が堪能できるわけですが、このバスは終点まで乗りつぶすと6時間半もかかるという代物。それに、昨年の7月頃に逆ルートで乗車済みということもあるので、今回はレンタカーで途中までバスと同じルートを走ってみることにしました。
まずは宿を朝早く出発し、例の路線バス、八木新宮線とほぼ同じルートで五條市を目指します。そして、五條市の市街地を超えたあたりから本番です。
国道168号線という紀伊半島のど真ん中を突っ切る国道を使い、十津川村を目指しましょう。この国道自体は比較的高規格で設計されているところも多く、酷道初心者でも比較的安全に走行可能です。ただし、ところどころ狭いところも残されているので要注意です。
五條市街地を出て1時間ぐらいだったかで、猿谷ダムに到着。
ちょうど9時に到着ということで、受け付け開始と同時にダムカードを確保。
先を急ぎましょう。なにせ、紀伊半島は日本で一番大きな半島であり、この半島内にある道路はどれも酷道と呼ばれる、それは酷い道ばかりなので時間的余裕などそんなに無いのです!
猿谷ダムと同様、国道沿いにはもういくつかダムがあります。そのうちの一つがこれ、風屋ダム。
上から眺めている図。紀伊半島には意外とこういう谷間を見おろす眺めって少ないので貴重な場所です(俺が知らないだけかもしれないけど)。
ダム自体は下からも眺められます。そいや前に来たときは放流中だったなぁ。
この風屋ダムはダムカード自体はここでは配布しておらず、もう少し先に進んだ電源開発さんの事務所でもらえます。なのでそちらへ向かいましょう。
・・・の前に、このダムの少し先に十津川村の道の駅があるのです。でもって、その道の駅のすぐ近くに湯泉地温泉という温泉があるので、そちらへちょいとお立寄り。
滝の湯。10時から営業開始でちょうど10時に到着するという一番風呂狙い!
・・・・
1時間ほどの入浴してみた感想ですが、率直に言えば実に良い温泉でした! 一番風呂だったからお湯はきれいだったし、露天風呂から見ることができる滝が小さいながらもグッド。まあ、時間帯によってはもしかしたらちょいと狭いかもしれないので、混雑時は避けた方が良いかもしれませんが、でもゴールデンウィーク中でこれならそもそも混むことはないのかもしれません(良いのか悪いのかわかりませんけど)。
温泉に満足したので再出発です。
途中、国道425号、いわゆる日本三大酷道の酷道425号と合流します。その合流してきた425号に入ってすぐのところに、電源開発さんの事務所があります。が、さっそく訪問したところ、なぜか誰もいないというかゲートが閉まってる・・・確かに今日は5月1日で平日だし、やっていないわけがない。ということで電話を掛けてみたところ・・・
俺「いま、事務所の前にいるんですけど」
所長「今日は、メーデーで誰もいないんですよ。私がいるんで、直接今からダムカード持っていきますよ!」
と、なんと所長自らダムカードを持ってきてくれるという素敵イベント発生www
ほんとダムカードって、なかなか一筋縄じゃ行かないイベントがたまに発生するけれども、それがまた楽しい。
この事務所では風屋ダムのほか、少し先にある二津野ダムのダムカードももらえます。ダムカードをもらってスルーするのは流儀に反するので、こちらも行ってきましょう。バスの旅だと、こういうちょっとした寄り道が難しいので、やはりダム巡りがメインだとレンタカーで来て良かったと言わざるを得ないですね。
所長さんに教えてもらった目印を頼りに、二津野ダムに到着。
小ぶりながらも見事なアーチ式ダム。やはりダムは曲線の美しいアーチ式が良いですね。
さらに熊野大社や新宮方面まで目指してみたくなるものの、本日中に奈良市内に車を返却しないと行けないので帰りますか。やはりレンタカー、1泊2日ではなく3日にするべきだったか・・・
来た道を戻り、再び国道425号に入ります。
ここから先は、国道425をひたすら進みましょう。
さすが噂通りの国道425号。日本三大酷道と呼ばれるだけあって、そのすごさに圧倒されるばかり。道幅は狭いのは当たり前、道路に落石があったりするし、基本的には集落すらない山深いところをやまなみに沿って縫うように作られているから、とにかく時間がかかる。前から車が来れば慎重に対応しないとダメだし、これは正直好きな人じゃない人以外にはオススメできません!
なんという山奥。
しばらく進むと、瀞峡への分岐があったのでしばし考え、425ではなく瀞峡へ行ってみることに。ずっとダムばかりだったのでたまには観光地にもと思ったのです。
国道425号から分かれ、名実共に林道となったガードレールすらない、とんでもない細い山道を30分ぐらい掛けて走ると、瀞峡に到着です。
確かにこれはすごい! ですが、一番すごいところは遊覧船に乗って行かないとみることができなさそうで、しかもその遊覧船が意外と高い。いや、そもそも旅先ではそんなにお金のことは気にしないんですが、レンタカー返却のことを考えると、ここは高い料金払ってまで慌ただしく船に乗るくらいなら素直に帰った方が賢明だと判断し、瀞峡観光はこれにて終了となりました。ここはいずれまた来よう。
瀞峡に来たついでに、せっかくなのでこの近くにある、日本で唯一の村全体が飛び地になっている北山村へ行ってみました。地図で見たりしない限りは、飛び地になっていること自体、判別することは難しいんですけど、それはそれ。
そして、小森ダムを遠目で確認して・・・・
このダム、どうやって近づけば良いかすら分からなかった・・・
気を取り直してちょっと先へ進むとまたダムを発見。
七色ダムへ到着。名前がなかなか良いです。七色という地名は国道168号線沿いにも同じ地名があったなぁ・・・
適当にダムを堪能した後は、下北山村の中心街(とはいっても相当の山奥)を通り抜け、七色ダムのダムカードを配布している北山川電力所へ向かいましょう。
下北山村の役場の近くにあったバス停。
1日にバスが1本しかこないとか・・・! これつまり、日帰りでは公共交通機関を利用しての訪問が不可能ってことか!
池原ダムの直下にある北山川電力所も電源開発の管轄で、先ほどの「メーデーだからお休み」の可能性があったこともあって電話で確認したところ問題ない事を確認。さっそくカードを頂いてきました。
で、その池原ダムの上にも昇ってみようと思ったのですが、ダムへ近づく道が工事中で、しかもレンタカー返却時間も迫っていたので、軽く遠目で確認だけして離脱(写真を撮り忘れていた!)。よく整備された国道169号を使ってひたすら奈良へ帰りましょう。
途中に温泉やらループ橋やらは全部すっ飛ばして、大迫ダムで途中下車。
そこそこ規模も大きいダムで一見の価値ありです。
そして、無事に鹿の待つ奈良市内へと到着したのでした。
次回はもう少し余裕を持って2泊3日ぐらいであちこちまわってみたいものですね!
次回は福井ダム巡りリベンジをお伝えしましょう。