NISHISAITAMA PROJECT

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大川鉄道の廃線跡をたどって酒蔵びらきイベントへ行ってみた 後編

前回からの続きです。

 

大善寺駅の先で分岐した大川鉄道、すなわち西鉄大川線が走っていた廃線跡の道路を進んでいきます。



少しずつ本線から分かれていく緩やかなカーブ。まさしく廃線となってしまった支線!という感じが出ています。



早津崎駅の跡地から先は、こんな感じで線路の模様が付いた歩道である「ポッポ汽車のプロムナード」が続くようになり、廃線跡巡りするには非常に助かりますね。この上をチャリで走ればローカル線に乗っているような錯覚すら覚えます笑

願わくば、駅跡には何らかの目印や案内があればよかったところではありますが、鉄道の痕跡など完全になかったことにされる廃線跡もある中、かつて鉄道が走っていたことをわかりやすく示しているだけでも十分評価できます。



三潴(Mizuma)小学校の近くには、かつて大川鉄道を走っていた小さい蒸気機関車が残されています。廃止から60年以上経っているにもかかわらず、機関車の状態は比較的良かったですね。



併走していた県道と分かれ、線路は直進していきます。この少し先に塚崎駅があったとのこと(案内がないので見落としてた)。



直線の線路だし、今の時代に鉄道を走らせれば、良い感じに速度を出すことができていたような気がします(実際には西鉄甘木線貝塚線レベルだと思うけど)。



その後も、県道と合流したり分離したりを繰り返しながら進んでいきます。大善寺駅から住宅もそこそこあるし、もう少し条件が良ければ西鉄大川線の区間の一部は、今も存続できていたかもしれませんね。



こういう小川に架けられた橋の下にくぐれば、当時の鉄橋や橋脚が残っていたかもしれません(酒蔵びらき関連の訪問客が多くて変なことができなかった笑)



城島町の中心に入ったあたりで、早津崎駅から続いた「ポッポ汽車のプロムナード」が終わりとなり、この辺に城島新町駅があったとのことです。同名のバス停があるあたりらしいですが、目印や案内がないのでなんとも言えないのが残念。

そんなことより、ちょうどこのあたりに、城島酒蔵びらきの会場があるので、廃線跡巡りを中断してそちらへ行ってみます。



想像以上のすごい人(会場内で最も盛り上がっている区画は身動き取りづらいぐらいには混んでました)。

広島西条の酒まつりに匹敵するぐらいの盛り上がりでした・・・チャリで来たので酒が飲めないのが悲しい! というか、西鉄大川線が現存していたら電車でアクセスできたのに惜しい!(そう考えると、広島の西条酒まつりは西条駅周辺で開催されるので最高だった)



九州といえば焼酎のイメージが強いかと思いますが、南九州を除けば九州は日本酒造りも盛んなんですよね。城島町に限ったとしても酒蔵はいくつもありますし、福岡県全体でも60近くの酒蔵があり、調べてみれば全国5位だそうです。



飲み比べを楽しんでいる酔っ払いたちをかき分け、お土産として琴線に触れた日本酒の四合瓶を買い上げてから、引き続き、大川鉄道の廃線跡を追いかけます。



手持ちの参考資料によると、この先は筑後川の土手に沿って大川市まで走っていたとのこと・・・なのですが、現在は幅の狭い2車線の道路になっていて、交通量もそこそこあるらしく、doveplusには厳しい行程。しかも、天気を確認すれば雨雲が近づいているという有様で早めの撤退が求められてます。

というわけで、若干不完全燃焼気味ではありますが、ここで戦線離脱し、前々から目を付けていた温泉に行ってみます。



広大な畑のど真ん中に現れる「大川温泉」の看板。こんなだだっ広い畑や田んぼが広がるようなところに、本当に温泉などあるのか・・・?



ありました、大川温泉!

さっそく入浴してきました。

okawaonsen.com


温泉は茶褐色のモール泉で、フルボ酸を含んだナトリウム炭酸水素塩泉・塩化物泉という、いろんな成分がごっちゃになった贅沢な泉質(複雑すぎてよくわかってない)。お湯の方はモール泉の独特の良い香りが充満してて、素晴らしい温泉でした。かけ湯や水風呂、シャワーも温泉だったし、こういう温泉を求めていたんですよ!

温泉以外だと、併設されている食堂では、温泉で蒸したという「うなぎのせいろ蒸し御膳」が、入浴料込みで2980円で提供されているようなので、次回はセットで楽しんでみるのも良さそうです。

・・・

温泉を十二分に堪能したところで、いよいよ本格的に雨が降ってしまったので、最寄り駅へと急ぎます。柳川辺りまで行こうかとも思っていたんですが、仕方ないですね。



大川温泉から4kmほどにある八丁牟田駅。各停しか止まらない小さい無人駅です。



電車が来たかと思ったら特急電車で、無情にも通過していきました・・・



一方、反対側には観光列車のTHE RAIL KITCHEN CHIKUGOが!

www.railkitchen.jp


これは乗ってみたい。

20分ほど待つと後続の各停がやってきました。この各停に乗り込んでから、大善寺駅で接続している特急に乗り換えようとしたところ・・・



「城島酒蔵びらき」から撤収した乗客で満員だったので乗車を諦め、引き続き各停で帰ります。こちらは輪行中ですし、それ以前に特急の車内は酔っ払いが多いし、危険予知活動の一環ですよ笑



最後部から線路を眺めている図。

前述の通り、大善寺駅津福駅は、元々は大川鉄道が敷設した区間なので、もし大川鉄道が現存していたとして、電車に乗っていたら、きっとこんな感じだったんでしょう。

その後、各停で花畑駅まで移動し、花畑駅始発の急行に乗り換えて帰ったのでした。

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