去年末ぐらいからiPhone版のKindleを使って電子書籍を読んでいたのですが、小さいiPhoneの画面で小説を読むのはともかく、図入りの大型本を読むのは無理がありすぎる! ということで、iPad miniを買おうという計画を密かに立てていました。
・・・が、2021年3月に新製品が出るという噂を信じて待っていたのに、一向に発表される気配がなく、それどこか半導体不足によりすべてのiPadが品薄になって入手困難になってしまうという始末。
なので「iPadが手に入るまで安いAndroidタブレットで凌ぐか~」と、いろいろ探していたところ、たどり着いたのがこちら。
Amazon公式が出しているタブレット、fire HD 8 32GB
このタブレットの売りと言えば、なんと言っても価格。8インチサイズのタブレットで1万円を切る価格設定は、お試しで買ってみても許せる価格帯なので、あれこれ悩む前に早速買ってみることにしました!
なぜこんな激安なのかというと、これはAmazonがAndroidのOSをAmazonなりにカスタマイズして、Amazonの製品を存分に使って貰うように仕立て上げたタブレットだからなのです。デフォルトではロック画面にAmazonの広告が出たり、Amazonの各種サービスのアプリがプリインストールされて即座に使えるようになっているうえ、他社のサービスには制限が掛かっていたりと、そういうことなのです。つまり、ユーザーは強制的にAmazonのサービスだけを使うような構成であるため、その分だけ安くなっているような感じですね。
とはいえ、初めからKindleの代わりの電子書籍リーダーとして使うつもりだったので、個人的には制限があろうと、Kindleで本が読めれば問題なし。なので、さっそくその辺を見て行きましょうか。
iPhone版のKindleで読む電子書籍と、一般的な文庫本の対比。
文庫本の場合はフォントサイズに違いは無いので、その気になれば読めなくはないのですが、一画面の情報量が少なく速読しにくいため、iPhone版Kindleはちょっと読みづらいです。
ガイドブックや技術書の類いになると、iPhone版のKindleではとてもじゃないけど読めた物じゃあありません。実際にAmazonのホームページでも「タブレットで読んでくれ」的な注意書きがあるぐらいなので、スマホで読むのは想定していないんでしょう。
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では、iPhoneとfire HD 8で比べてみましょうか。
iPhone7に比べfire HD 8の画面は広々していて極めて読みやすいです。サイズ的には文庫本よりかなり大きいのですが、一ページ当たりの文字数は半分ぐらいで情報量的には少なめであっても、文字や行間がある分だけ読みやすく、特に読みづらさはないです。
こういう絵入り・図入りの本は非常に読みやすいです。さすがに文字の大きさはまだまだ小さい気がしますが、そこは指二本で自由自在に拡大できるので、電子書籍の利点を最大限活用して読み進めれば問題無いはずです(上位モデルのfire HD 10なら読みやすそう)。
というわけで、Kindle再生機として期待通りのタブレットを手にすることができて大満足でした。
終わり。
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っとここでは終わりません。まだまだ続きますよ!
既に目的は果たせましたが、いろいろ調べてみるとこのAmazonのタブレット、特に難しいことをせずに、いくつかの手筈を踏んでごにょごにょすると、通常ではインストールできないGoogleのPlayストアをインストールすることができて、それ経由でデフォルトではインストールすることのできないAndoroidの便利アプリをどんどんインストールできることが判明!
最初は「所詮、激安タブレットで制約いろいろあるんだろうけれども、それを甘んじて受け入れる覚悟はできているぜ!」って気持ちだったのに、気がついたら既にAmazonのタブレットではなく、一般的なAndroidタブレットに生まれ変わってしまいました笑
一般的というか・・・オタク仕様タブレット。Amazonの広告はおろか、Amazonのデフォルトのトップページすらかき消すことに成功しました。
Amazon関連のアプリはKindleとAmazonの買い物アプリ程度だけ残し、あとは使い慣れたアプリをどんどん入れてそっちを利用してます。あの、各所で邪魔者扱いされているデバイスダッシュボードも無効化に成功しました(Android SDKを入れて、WindowsPCから adb shell pm disable-user --user 0 com.amazon.smartgenie で無効化にできます)。
spacedeskを入れてサブモニタとしても活用中ですよ。
spacedesk.net
まあ、スペック的には数世代前のタブレットなので、CPUのパワーを必要とするGoogleマップのようなアプリや最近のスマホゲーは使い物にならないし、すべてのAndroidアプリが動くわけではない(というか動かない方が多いような気がする)ので、これをメインに使うのはかなり厳しいと思います。
とはいえ電子書籍を読んだり、YoutubeやNetflixで動画を見たり、USB経由で転送したPDFファイルやAVI、MP4ファイルなどをオフライン再生する分には全く問題無く扱えるので「自力でAndroidの設定を調べることができる人」で「使用用途を限定して利用」すればこれ以上ないぐらいお買い得なタブレットだと思います。仮にできないことがあっても「まぁ1万円未満の端末だしな」で諦めが付きます。
何はともあれ買って大正解でした。いろいろある制限も含めて楽しめるような人にはオススメです。一方、すべてのスマホの設定をショップのお姉さんにやって貰う人にはオススメできません!
そして俺はというと・・・元々買おうと思っていたiPad miniはもういらなくなりそうなので、iPad miniを買う予算で最新のiPhoneでも買おうと思います(笑)