NISHISAITAMA PROJECT

傘 傘傘⊂⊃/ ̄\ ⊂⊃ 傘傘傘傘

佐賀関鉄道廃線跡巡りと国東半島プチサイクリング

前回からの続きです。

佐田岬半島の三崎港から国道九四フェリーに乗り込み、九州へと向かいましょう。1時間10分程度の短い船旅です。




1時間ほど前に滞在していた佐田岬が見える・・・

朝からDAHON DovePlusによる70km近い怒濤のミニベロサイクリングで、体力的に限界が近づきつつありましたが、この1時間のフェリーの移動がちょうど良い休憩となりました。



九州上陸! 飛行機や鉄道、高速道路などを使わず、フェリーで海を渡って上陸すると、特別な感じがあります。

国道九四フェリーの九州側の港である佐賀関港から先は、路線バスを使うことで約8km先のJR日豊本線幸崎駅までそのまま行くことができます・・・が、もちろんこの程度の距離なら自転車でも余裕なので、再びDove Plusに乗り込んで幸崎駅方面へと向かいます。



さっき乗ってきたフェリーが既に四国へ向けて出航しようとしている・・・

ところで、佐賀関港から幸崎駅の間には、1960年代まで佐賀関鉄道という鉄道が存在していました。

仮にこの鉄道があれば、国道九四フェリー鉄道連絡船のような形で利用できたような気もしますが、それはともかくとして、この佐賀関鉄道の廃線跡が現在もほとんどの区間で残されていて、一部はトンネルや橋梁を含めてそのままサイクリングロードのような形で利用することができてしまうのです。

なので、さっそくこの廃線跡を通って幸崎駅まで向かってみました。



国道の佐賀関トンネルを抜けると、その先に歩道の一部のように造られた軽便鉄道サイズのトンネルが現れます。これが例の佐賀関鉄道の廃線跡で、現在はこのように歩行者や自転車のみが自由に通行可能となっています。



トンネルを抜けて振り返って見た図。道路との交差部分には車止めがあるので、「廃線跡を爆走する軽トラックに遭遇」みたいなことにはならなそうです。



一度、国道と交差した後、海岸線にせり出した部分を走行していきます。鉄道が健在だった当時なら、この区間佐田岬半島や大分・別府市街地方面の絶景が拝めたことでしょう。

ちなみにこの区間のみなぜか未舗装となっているので、パンクが心配な人はこの区間の走行はオススメできません。

未舗装区間を抜け、佐賀関の道の駅を越えた当たりで再び国道とクロスし、集落の中に造られた築堤の上を直進するようになります。



戦後に造られた路線だからなのか、道路と立体交差する箇所も多く、踏切の少ない路線だったようで、そういう意味でも自転車で走り抜けるには非常に快適なサイクリングコースかと思います。まあ、地元民の散歩コースにもなっているので、アホみたいに暴走するのは控えた方が良いと思いますが。



そして国道197号線の拡幅工事に飲み込まれて廃線跡は消滅します。ただ、かつて線路があったであろう部分は無駄に幅の広い歩道となって生きているので、ミニベロサイクリング的には快適な道が続きます。



少し進むと佐賀関鉄道は幸崎駅方面へと緩いカーブを描きながら離れていきます。

実を言うと、このまま廃線跡を通って幸崎駅まで行き、日豊本線で大分方面まで向かう予定だったのですが、今回予約した2泊目の宿が、幸崎駅の2つ隣の大在駅駅前のホテルだったので、そのまま国道を突き進んでホテルまで直行することにしました。

日も落ちきった19時すぎ、2泊目のホテルへとチェックインし、そのままホテル併設の温泉に浸かりつつ、ビールやらなんやら部屋で飲んで、そのまま就寝となりました。

・・・

3日目。

この日は、以下の4通りのプランがありました。

  1. 宇佐駅まで鉄道で行き、竹田津港まで自転車で移動した後、フェリーで徳山、山陽本線で帰宅
  2. 大在駅から鈍行乗り継ぎで帰宅
  3. 杵築駅(or大分空港)まで鉄道やバスで移動し、そこから竹田津港まで自転車で移動した後フェリーで以下1と同じ
  4. 別府まで軽くサイクリングした後、温泉三昧して特急&新幹線で帰宅


コロナ禍において案4はありえんということで×、竹田津港のフェリーが14:20のあと19:40までなく時間の読めない案3は×、7時間近く鉄道に乗って移動するだけの案2は面白くなさそうなので×・・・ということで、案1で行くことになりました(天気が悪かったら2の予定だった)。

まずは大在駅で切符を購入し、大分駅まで鈍行で移動してから特急ソニックにお乗り換え。



かなり久しぶりに乗る特急ソニック

ゴールデンウィークとは思えないほどの空席が目立つソニックに乗って30分ほどで、宇佐駅に到着です。速い!



午前11時前に宇佐駅に到着し、竹田津港のフェリーが出航するのが午後2時すぎ。宇佐駅から竹田津港まで30km弱で、かなり余裕がありますね。休憩や寄り道を考慮して10kmを1時間というざっくりした計算でも午後1時半には到着できそうです。



しかも、2年前に逆ルートをやっていたので、だいたい道中の雰囲気もわかっているのも心強いところ。

ic-yas.hatenablog.com


宇佐市のお隣、豊後高田市にある「昭和の町」は入口だけちょろっと拝見して、先へと急ぎます。いくらゆっくり行っても1時間前には到着するとは言え、14時のフェリーを逃すと5時間待ちになってしまうのだけは避けたいところです。



豊後高田市の市街地を抜けたところにあったラーメン屋、青龍軒さんにお立寄りしてみました。



こってり系とんこつラーメンで知られる本場物久留米ラーメンでした。パンチが効いていてなかなか美味い! というか、2年ぶりぐらいに九州のラーメンを食べたような・・・

腹も膨れたところで、一気に竹田津港へ向けて頑張りましょう! 

いままで干拓地のような内陸部を進んでいた国道213号線も、真玉の中心部を抜けると海岸線を行くようになります。



昨日ほど天気が良くなかったのが残念なところ・・・まあ、昨日の一番のハイライトで最高の天気に恵まれたので、そこまで望んだら罰が当たりますね。そんなわけで、あんまり写真なども撮らずに黙々と自転車を漕ぎ続けます。



フェリー出航の1時間前に無事に到着! あとはフェリーがくるのを待つのみです。

www.suonada.co.jp




というわけで人混みを避けつつ、竹田津港の裏手の海岸線でヘリノックスチェアを出して海を眺めつつしばしの休憩。このチェアーは2回しか使わなかったけど、持ってきて良かったですね。椅子なしで1時間待機はやはりキツい。

時間通りにやってきたスオーナダフェリーに乗り込んで徳山まで2時間の船旅・・・ ほとんど寝てました笑



徳山港到着です。そのまま、300メートルほど歩いて徳山駅まで移動して・・・



新幹線など使わず、在来線で広島に向けて帰ったのでした(写真は岩徳線ですが、素直に山陽本線を使って帰りましたよ)。

というわけで、こんな感じ他の人とは必要最低限の接触だけ、公共交通機関も必要最低限の利用でコロナ禍のゴールデンウィークを満喫してきたのでした。

まあ、こんな事ができたのも、当時の西日本は東京や大阪ほど事態が深刻化していなかったからであり、あと1週間ずれていたらこんな事もできなかったと思うと複雑な気持ちですが、いずれまた気兼ねなくこういうことができる世の中になることを祈りつつ、今後はしばらく自粛していく予定です。

←新しい記事 / 古い記事→