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広島の有人離島渡航完全制覇へ、三角島編

前回からの続きです。

斎島を出港したフェリーに乗って向かったのは、先ほど出港した豊島港ではなく、その先にある久比港です。

なぜ、行きと帰りで違う港を選んだのかと言えば、それはこの斎島航路の終点に当たる久比港から、今回のもうひとつの目的地である三角島(Mikado island)へ行く三角航路に乗り換えができるからなのです。鉄道やバスならともかく、フェリーでこういうダイヤ設定は珍しい・・・!

フェリー航路のダイヤ作成者が狙ったのかどうかはさておき、このような便利な航路が設定されていて、かつ昼の便に限り20分程度で乗り換えもできるともなれば、利用しない手はありません(2024年9月現在の平日・土曜ダイヤの話なので、今後は状況が変わる可能性大ですけども)。



久比港から三角島へ行くフェリーはこちら・・・どう見ても漁船

三角島へ行くフェリーはカーフェリーであることが事前調査(というか前回この辺にチャリで来たときに目視確認してた)で分かっていたのですが、桟橋にいた人の話によると、現在フェリーの方はドック入りだか修理中だったかで、代替として漁船のような小型船が割り当たっているとのこと。

さっそく代替船に乗り込み、船内で往復券を現金払いして、出港の時間を待ちます。ちなみにですが、折りたたみ自転車なら輪行袋に入れることで無料になります(こちらも確認済み)。

そして出港を待っている間に隣に座ってきた、生まれも育ちも豊島で、呉の市街にすら行ったことがほとんど無いという「生粋のとびしま海道おじさん」と、いろいろと会話したところ、この三角島もチャリで走れるようなところは、そう多くは無いとのこと。

とはいえ、地図で見る限りでは斎島よりかは道が張り巡らされていたので、構わずチャリを輪行して三角島を目指していきます。

(余談ですがこのおじさん、出港直前に船を下りてしまいました。一体何だったんだ)



三角島は斎島より人口が多いとは言え16名ほど。

以前は造船工場などもあって、その工員も含めてそれなりに人口はあったにもかかわらず、現在は漁師やミカン農家がいるぐらいの限界集落的な離島になっているようです。

 

・・・

 

久比港を出港してから、わずか5分で三角港に接岸。

 

 

斎島に比べれば、三角島は向かいにある大崎下島との距離は近く、その気になれば架橋することも不可能ではなさそうです。





これで、広島の有人離島完全制覇! ここまで長かった!

さて、帰りのフェリーが出るまでの1時間半、doveplusと共に島内を駆け巡ってみましょう。

まずは島の北側へ続く道を行けるところまで行ってみようと、港の外へと続く道を走っていると、道路を横切る廃線跡を発見。



みかん輸送用のモノラックならともかく、こんな小さい島に鉄道路線などあるわけもなく、おそらく船を海から引き上げて陸地に運ぶためのインクライン的な線路なのですが、道路を横断してまで線路が敷かれてるケースは初めて見ました。




意外にもしっかり道が整備されていて、自転車的にはわりと快適です。



三角港から2km弱で道が途切れてしまったので、適当に引き返しましょう。



向かいに見える島は大崎上島で、ちょうど写真の中央部分にあるのが、大串キャンプ場かな。

あのキャンプ場もなかなか良かったし、機会があればまた行きたいところではありますが、来月以降は引っ越しの準備や、広島生活最後に行きたいところリストを埋める行事が目白押しで土日はほぼ予定が埋まっているし、今年のキャンプは厳しそうです(年末ぐらいなら引越し先で行けそう?)。

来た道を戻って港へと戻ると、小さい神社があったのでお立ち寄り。



美加登神社。

「三角」ではなく「美加登」であっても、たぶん読み方は同じ「みかど」だと思います。鳥居は厳島神社の大鳥居のミニチュア版といったところでしょうか。

そのまま港を突っ切り、今度は西側へ。



この辺が三角島の"繁華街"となります。

斎島に比べると平地があるだけ全体的にゆとりのある街並みで、廃墟っぽい建物も少なめですね。商店らしき建物もありました(やってるかどうかはわからなかった)。



斜面では無く平地にもみかん畑が広がっているのも、あまり他にはない特徴かもしれません。



造船所の跡地からは、豊浜大橋が・・・!

小さい切通の峠道を越えると、島の裏側に出ます。



最高に良い天気になりましたね・・・!

行きがけに「ガスっているし行く価値ないかも?」と思ってましたが、引き返さなくて大正解でした。ちょっと暑いのはアレですけども、これだけ晴れてくれれば満足です。

そろそろ戻りましょう。

小さい島だし、1時間半だと時間は余るかと思っていたにもかかわらず、何だかんだで時間いっぱいに動き回っていたら、わりとすぐに帰る時間が来てしまいました。



帰りのフェリーに飛び乗ります。というのも、帰りの便は「お年寄り」がいなかったのでタラップ的な物が無く、チャリを担いで船に文字通り飛び乗ったという笑

・・・

大崎下島に戻ってきました。

帰りは広駅まで行く路線バスで帰るか、あるいはクソ暑い中、自走して帰るか少し迷いつつも、天気も良かったので走って帰ることにしました(今思えば大長港から出てる竹原に行く高速船に乗っても良かったかもしれない)。

基本的に来た道をそのまま帰っただけで、特に写真なども撮らずに黙々と走ったのですが、最後に豊島大橋で記念撮影。



豊島大橋の脇にこんな展望台があったとは知らなかった・・・!



夕方になっても気温が常に35℃という酷暑の中、熱中症を警戒しつつも久比港から2時間ぐらいかけて、やっと出発地である仁方駅へと戻り、呉線広島市内へと帰りました。

これで広島県内の有人離島は完全制覇したし、ここまで来ると瀬戸内海の他県の離島も制覇したいところではあるのですが、広島県以外だと、定期航路の無い有人離島やフェリーのダイヤ的に渡航しづらい島もあったりして難易度は高めなんですよね。

まあ、すべての島に行ったからといって何か称号が貰えるわけでも無いライフワーク的な趣味の一環なので、今後も適当に気が向いたらどこかへ渡ってみるスタイルでやっていきたいと思います。

 

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