前回からの続きです。
豊島(Toyo-shima)に渡ったら島の北側を4kmほど走って、豊島港へ急ぎます。ここが今回の目的地の一つ、斎島へ渡るフェリーが発着する港になっています。
斎島や、このあと訪問予定の三角島は、どちらも豊島や大崎下島といった、本州ではなく、かつての離島からしかアクセスできず、比較的最近まで二次離島(本土と2回以上フェリーなどを乗り継ぐ必要がある島)だったというのも、秘境感を高めているような気がします。
「フェリーきっぷ売り場」とは書かれていても誰もいないし、フェリーもどんな形の船なのかすら情報が少なく、いろいろと不安にはなるところですが、基本的にこういうマイナーな離島航路はどこも似たようなものなので、それすらも楽しみつつ、船を待ちます。
斎島行きフェリーが発着する15分ほど前になると、どこからともなく地元の超ベテランお姉さんが現れて切符売り場が営業を開始。斎島行きの乗船券を買って、船を待ちます。
ちなみに折りたたみ自転車なら、輪行袋に入れれば無料とのことでした(確認済み)。
では斎島へ!
渦潮が大量発生している豊浜大橋の下を一気に駆け抜け、斎島へと向かっていきます。
そして、20分ほどの航海を経て、斎島に上陸!
港の先に見える島は、左が豊島、右が大崎下島で、豊浜大橋もよく見えます。
斎島は斎灘に浮かぶ小さい島で、集落も港周辺にしかありません。
そもそも自転車を持ってきたところで走るところも無いし、フェリーの船員でもある料金徴収おじさんからも「自転車なんて持って行っても走るところ無いよ!」と、お決まりのフレーズを頂くぐらいには、走るところもないのですが、一応、港のまわりだけはしっかり護岸工事がされているし、チャリも出しておきましょう。
港の反対側へと行ってみます。
開始2分でチャリで走れそうなところを走り尽くしてしまったので、あとはチャリを放棄して集落内を散策してみます。
島のメインストリートの一つ。小さな川沿いに道が続いているので歩いてみます。
この先は、虫が多すぎなので諦めて引き返します。何らかの拍子に廃屋が倒壊する可能性もゼロでは無いですし。
こちらはもうひとつのメインルートである、蛭児神社(ひるごじんじゃ)への参道も兼ねている道。
斎島には、この丸い網があちこちに干されていたのですが、この島の伝統的な漁法である「アビ漁」で使う網のようです(ネットで調べた情報なので正しいかどうかは不明)。
www.city.kure.lg.jp
急な石段を上がってみれば、神社の本殿がありました。草の生え具合を見るからに、それほど手入れはされていなさそうな予感・・・
ところでこの斎島ですが、行きのフェリーで知り合った島の関係者の人曰く、現在の島民は4名で、海側に面した家以外はほぼ廃墟とのこと。それでも毎年、蛭児神社ではお祭りをやっているようで、その時だけは人がたくさん集まるのだとか。
あとは、集落以外の森の中はイノシシが出没しているので、あんまり山の中には入らない方が良いとの話もあったので、これ以上の散策は切り上げ、帰りのフェリーが出港するまで、港近くの木陰で休憩してました(蜘蛛の巣がひどく、さらには変な虫が多くて、これ以上奥地へ行く気も無かったけど)。
この「鳥居越しに見える海」という構図は好き。もう少し近づいて撮影すべきだった笑
海水浴場と見間違えそうなくらいに綺麗な漁港。
今では誰もここで漁船を動かしていないからなのだろうか、油汚れなどは全くありません。よく見ると大小様々な魚も泳いでいます。
こちらは、廃校を活用して宿泊施設に改良した施設の廃墟。
とびしま海道ですら宮島や尾道、しまなみ海道などに比べても広島県内では玄人好みの観光地なのに、さらにそこから、時刻表や観光ガイドなどにはまず掲載されていない、マイナーなフェリー航路で渡った離島にある宿泊施設など、普通の人が来ることはないかと思われますね・・・
というか、世間の一般人に比べて頻繁に離島巡りをしている自分ですら、広島在住8年目にして、今回初めて渡航したぐらいですし。
・・・
こんな感じで、斎島の島内をくまなく散策していたら、帰りのフェリーの出港時間が迫ってきたので、この辺で切り上げて次の島へと向かいます。
続きは次回へ