NISHISAITAMA PROJECT

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吉備線界隈の神社巡りから井原鉄道に乗ってみた

前回からの続きです。

岡山市内から特に当てもなく吉備線に沿って進んでいくと、突然、大きな神社が目の前に現れました。



吉備津彦神社。「備前一宮」というぐらいなので、備前国を代表する神社なのでしょう。さっそく参拝しましょう。



(ちょっとレンズが曇っていてぼやけてしまってますが・・・)堂々とした造りの拝殿や本殿が立派な神社でした。備前国を代表するだけのことはありますね。

軽く日陰で休憩しつつ、次の目的地を品定めしていると、わりとすぐ近くに吉備津神社という似たような名前の神社を見つけたので、そちらにも行ってみることにしました(ちなみに今いる神社は吉備津彦神社)。

吉備津彦神社から吉備津神社までは3km弱なので、吉備線沿いの良い感じな裏道を探していたら、吉備路自転車道なる自転車専用道を発見! これは何かの巡り合わせ、ここから先は自転車道を通ってみました。



吉備津彦神社から吉備津神社までの数kmを走った感じでは「元々農道だったり、河川管理道路だったような道路を自転車用に転用してみたら良くね?」という感じの道路でした。場所によっては車道と共有する箇所もあったりしますが、基本的には交通量の少なめな道を選んでルートが設定されていたり、自転車乗りにはおなじみのブルーラインが随所に敷かれていたりと、自転車道としては悪くないルートだったと思います。

ただ、起点と終点を最適化された最短ルートで結ぶわけではなく、随所にある観光名所などを結んでルートが設定されている関係上、そのまま走るとわりと遠回りになるような気もするので、その辺は随時自分なりにアレンジしてみながら進んでみるのも良さそうです。

そんな吉備路自転車道を進むこと数分で、お隣の吉備津神社に到着しました。



お隣の吉備津彦神社は大きな池を抱える平面的な神社だったのとは対照的に、こちらは急斜面の山にへばりつくように造られた神社という雰囲気です。

そしてよくよく見てみると、ここは備中一宮という表記があるので、こちらは備中国を代表する神社のようです。元々はこの吉備津神社こそが最も大きな神社だったようですが、吉備国備前・備中・備後に分割したときに、ここが備中の中心となり、先ほどの吉備津彦神社が備前の代表になったとのこと。



かなり急な石段を登っていきます。そして石段の手前に門のような建物があり、それに隣接する感じでメインの建物があります。つまり、とても写真に撮るのが難しい神社なのです。



この写真の右側の階段になっているところに賽銭箱があり、そのすぐ先が一つ前の写真でいう石段になっているという、他にはない独特の造りになっています。素人目で見れば、隣に大きな広場みたいなところがあるし、そっち側に顔を向ければ広々して良いのでは?とも思うのですが、そうしなかった理由があるのでしょう。

 

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一通り参拝を終えたところで、最寄り駅の吉備津駅のダイヤを見ると、ちょうどベストタイミングで吉備線がやってくることが判明。この日はかなりの暑さだったのに加え、時間的にはそろそろ広島方面に向けて帰らないと帰宅時間が遅くなりそうだったため、この辺で散策は打ち切り、吉備線に乗って移動することにしました。

もう少し時間があれば、この先にある秀吉が水攻めした備中高松城や、その近くにある稲荷神社などにも行ってみたかったのですが、その辺はまた別の機会にしましょう。それこそ吉備路自転車道という自転車道を起点から終点まで走ってみても良いですし。



そういえば吉備津駅の駅前でdoveplusを片づけているときに、隣にいた関西人のおっさんに「吉備線は1時間に1本しかないから、神社巡りで1駅移動するのに1時間待たされるのが大変だし、その自転車いいなぁ」って言われました。こういう小さい折りたたみ自転車は、電車と神社巡りには相性抜群のような気がするし、御朱印集めのお供に最適だと思いますよ(と、伝えておいた<笑)。本当に数kmしか走らないなら、CarryMEみたいなのも良いかもしれません。

 

・・・

いつも乗っている芸備線と車両は同じでも、だだっ広い田んぼや標高の低い丸っこい山々などといった全然違う車窓を眺めること20分ほどで、終点の総社駅に列車は滑り込んでいきます。



18きっぷの効力を最大限活用するならば、総社駅伯備線に乗り換えて倉敷まで行き、山陽本線に乗って西へと向かえばOKです。でもここは、あえて18きっぷが使えない井原鉄道に乗ってみることにしましょう。

というわけで、12年ぶりの井原鉄道に乗ってみます。

この井原鉄道は、地方の非電化ローカル私鉄としては珍しく、全線に渡り高規格で直線的な線路が続いていて、山陽本線に負けず劣らず高速に移動することができるのです。なので、「田舎のローカル線に乗ってのんびりした鉄道旅を楽しみたい」とか思いながら乗ると面食らうこと間違い無しです。

総社駅を出発した井原鉄道は乗客が3名程度で、さすがに乗客少なすぎなのでは・・・と思ったのもつかの間。となりの清音駅から倉敷方面からの乗客が乗り込んできた後は立ち客も出るぐらいの混雑具合になりました。車を運転できない中高生ならまだしも、普段は車に乗っていそうな大人客も多かったところを見ると、この鉄道を使えば井原線沿線から倉敷駅前のショッピングモールやアウトレットなどに素早く行けるし、それに倉敷市内の渋滞も無視できるから、利用価値も高いのでしょう。



※自転車もあるので、いつもの最後尾から後ろを眺めつつ移動しています。

伯備線から見える高梁川に架かる巨大な鉄橋を一気に渡り、西へと向かいます。



平成になってからできた路線なので、どの駅もよく言えばシンプル、悪く言えば殺風景な感じですね。個人的にはこういう駅も好きですけど。



前回途中下車して、あまりの何もなさに絶望した「早雲の里荏原駅」。今ならdoveplusという素晴らしい足もあるし、いろいろ楽しめそうな予感(ただ、当時は雨降っていた記憶があるので、自転車には乗れなかったような気もする)。

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予想以上に速く移動できてしまったこともあり、井原駅で降りてみました。残りはdoveplusで走ってみますか。



突然踏切が鳴りしたので後ろを見たら、先ほど乗っていた列車が追い抜いていきました。井原駅で交換待ちがあって長時間停車していたようです。井原駅は岡山と広島の県境に近い駅で、ここを境に移動する人はそれほど多くないのか、井原駅ではダイヤによって長時間停車するようです。実際に、井原駅で半数以上の客が降りていましたし。



全線に渡りこれだけしっかり造られていれば、水害などにも強そうですね。ただ、数年前の豪雨災害でこの辺一帯が水没したときは、線路は無事だったものの、電気系統がやられて復旧にはえらく時間がかかったとか(非電化でも信号システムは電気が必要なので)。



この先は広島県です。

広島県に入っても特に代わり映えのしない国道を突っ切っていくと、井原鉄道の終点でもあり、福塩線との乗換駅でもある神辺駅にたどり着けます。

距離的にはここから福山駅まで自転車で走り抜いても良かったのですが、これまた良い感じに福塩線の電車に乗れそうなのと、日も暮れかけてきたので、ここらで撤収することにしました。



その後、福山駅山陽本線に乗り換えて広島方面へと帰ったのでした。

帰ってから計算したところ、今回のJRの正規料金は5500円ぐらいだったので、あと2回、同じ事をやれば元取りできそうです。今回は井原鉄道に乗ってみたり、交通系ICカードを買ったりしたので、トータルで考えれば予定外に出費も出てしまってますが、結果的いろいろ楽しめたし、満足できる18きっぷの旅でした。

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