前回からの続きです。
一ツ葉有料道路を通り過ぎ、佐土原を通り過ぎたあたりの国道10号線バイパスを自転車で走り抜けていると、こんな跨線橋を発見。
「妻線跨線橋」
妻線とは佐土原駅から西都市にある妻駅を経由して杉安駅まで走っていた旧国鉄のローカル線で、1984年に廃止となりました。つまり、1984年に廃止になった路線なのですが、いま走行中の佐土原バイパスができたのが1988年頃だったはずなので、鉄道がなくなった後に作られた跨線橋なのですね。もしかしたら鉄道復活の希望を含めてこういう「妻線跨線橋」みたいな名前にしたのかもしれませんが、いずれにしても、ほとんどの人にはどうでもいい話でした。
跨線橋から眺める妻線の廃線跡。この跨線橋から走行している鉄道を眺めることは一度も無かったと思うと、少し不思議な感じです。
宮崎市の北端を流れる一ツ瀬川を渡って新富町へと入り、良く整備された直線道路を走っていくとこんな案内図を発見。
「←航空自衛隊 新田原基地」
これまたどうでも良い小話をすると、初めて九州に行った際に福岡県にある「新田原駅」という駅を見たとき、
「関東だと、小田原(おだわら)とか大田原(おおたわら)とか言うから、これは九州らしく"にったばる"とでも言うのかな??」
と思って駅名を確認したら「新田原(しんでんばる)」と書いてあって「そんな読み方あるのかよ!」と、一人電車の中で突っ込んでいた事があったのです。そして、福岡県から200kmほど南下した宮崎県で、この「新田原基地」を見たときに
「今度こそ「にったばる」と読むのでは??????」
と思って読み方を調べてみたら、今度はなんと「にゅうたばる」という、
「新=newかよ!」
みたいな一人突っ込みをしてしまったという、どうでも良い小話でした。
昔は新田原基地が読めなかったなあ~などと考えながら自転車を漕いでいると、新富町の町外れにあるスーパーの脇に、怪しげな倉庫を発見。
「爆音センター」
なるほど、爆音センターか・・・って、これは何かというと、すぐ横にある宮崎ローカルのスーパーながのやの食品加工センターで、中で弁当や惣菜などを作っているようです。そしてこの由来ですが、先ほどの新田原基地の戦闘機がうるさくて、そこからこのネーミングにしたとか。
ながのやといえば、一時期SNSで逆ギレ弁当シリーズなる弁当が話題になりましたね。
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ながのやで逆ギレ弁当などを買ってどこかの海辺で食べるのもありかなとも思いつつも、籠なし自転車で弁当を運ぶのには無理があったため弁当を諦めて飲み物とお菓子だけ買って出発です。
というのも、宮崎のこの辺に来たときによく立ち寄っている高鍋町の小丸新茶屋というローカルファミレスのうどんが好きで、ここでうどんでも食べようかなという野望があったのです。しかし、店舗まで行ってみるとゴールデンウィーク真っ最中のお昼時ということで、すぐに着席は難しいことが判明し、うどんは諦めることに。
それならばと思い、その先にある山椒茶屋というこれまた、この辺を訪問したときにたまに立ち寄っていた宮崎ローカルのうどん屋まで行ってみると、こちらは入れそうだったので山椒茶屋にピットイン。
数年前に訪問したあと、火事に遭って建物が全焼したという話を聞いていて、いろいろ心配していましたが、無事に復活したようで何よりです。
天ぷらぶっかけうどん、美味い!
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しばらく休憩してから後半戦の開始です。ちょうどこの辺が今回の行程の折り返し地点となります。
少し天気が悪くなってしまい、テンションもだだ下がり。この辺の国道10号線沿線は交通量も多く、いかにも宮崎らしい風景もあまりないので、黙々と進むことになります。
川南町を抜けて都農町に入り、道の駅をすぎたあたりで「←都農ワイン」という看板に目がとまったため、せっかくなので立ち寄って見ることに。
遠目で見た限りでは、緩やかな丘の上にあった都農のワイナリー。ところがいざ行ってみると、とんでもない山の上にあることが判明し軽く後悔しつつも、気合いと根性でなんとか踏ん張り山の上のワイナリーに到着。
ここからもう一踏ん張りです。
もちろん自転車での訪問ですので試飲などはせず、お土産のワインのみを調達。
こういうところで、ちょっと高めの良い感じのお料理なんかをつまみつつ、酒など飲んでみたいものです。
ワイナリーの建つ丘の上から眺める都農町と日向灘。こうしてみると、自転車でも余裕で登れそうな丘の上に建つワイナリーって感じです。ただ、実際にはすさまじい急坂の先にあるため、車かタクシーでの訪問を強くオススメします笑
ワイナリーのあとは一気に丘を下って、10号線を挟んで反対側にある都農神社へ訪問です。ここも5年ぶりぐらいの訪問です。
いろいろ縮尺がおかしい写真ですね。自転車が小さいのではなく、鳥居と灯籠がでかいのです。
日向国一宮の神社だけあり、かなり立派な神社であると再認識。さすがは天孫降臨の地、宮崎県にある神社・・・!
トラブル無縁の平穏で安定した人生を祈願しつつして離脱します。
地図を見ると、この先は国道10号線よりも、日豊本線沿いのルートの方が走りやすそうだったため、今まで付き合ってきた10号線とお別れして、日豊本線沿いの県道302号線を走ってみることにします。
ちょっとわかりにくいですが、この付近、1970年代に作られたリニアの実験線が残っているのです。もちろん今は山梨県の方に移転してしまったので、今では高架橋が残されているだけですけど。
建物なんかも残されています。
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リニア実験線に沿った裏道というか、南国の農道のような狭い直線道路を進んでいき、美々津の街中を抜けて日向市へと急ぎます。
明らかに普通列車よりも特急の方が本数が多い日豊本線。
だだっぴろい宮崎平野を抜け、崖っぷちの国道をしばらく進み、一気に駆け抜けると日向市の駅が見えてきます。
宮崎駅から寄り道しつつ日向市駅まで、約75km弱。doveplusという小径車ではなかなか走りがいがありましたね。でも、普段走ることができない宮崎のど真ん中を突っ切ることができて大変楽しかったです。いずれまた、逆ルートなんかで走ってみても良いかもしれません。
というわけで、続きます。