無計画で輪行に出掛けるときは、普段は自宅のある広島市近辺や、呉や宮島付近の海沿いの地区、あるいは芸備線沿線の山間部に向かうことが多く、西条より東方面は殆ど行ったことがありませんでした。実際に、広島市から東広島市を越えて東方面になると距離的にも遠く、目立った観光地もないので輪行以前にドライブや電車+徒歩での訪問も、三原駅や尾道駅周辺を除くとほとんど行ったことがなかったので良い機会だと思い、軽くDAHON DovePlusを担いで行ってみることにしました。
まず向かったのは、広島シティネットワークの最東端の駅、白市駅。
山陽本線沿線からリムジンバスを使わずに広島空港にアクセスする場合、白市駅からアクセスするのが一般的であり、この駅からの空港直結の路線バスもそれなりの本数が確保されています。新幹線と飛行機の力関係がもう少し違っていたら、ここから空港連絡鉄道みたいな鉄道が造られていたかもしれません(仙台空港アクセス鉄道みたいなやつ)。
今回の目的地は、白市駅より北東に位置する椋梨ダムにしてみました。ダムへの最寄り駅は白市駅の2つ隣の河内駅ですが、地図で確認すると高低差がかなりある歩道のない県道を5kmほど行く必要があるらしくミニベロで行くと困難が予想されるため、ある程度標高の高いスタート地点からできるだけ力を使わずにダムへ向かおうという魂胆です。
白市駅の北側にあるニュータウンに向かって進んで行くと早速トンネルが現れます。しっかり歩道も整備されているのでありがたく使わせて頂きましょう。
トンネルを抜けると一気に山を下り、白市駅のお隣の入野駅に到着します。
入野駅を越えて少し行くと、沼田川(ぬたがわ)沿いの福富町へと向かう県道が現れるので、そちらを使って西へと向かいます・・・地図を確認すると、すぐ近くに河内駅があったので、初めから河内駅を起点にしてもよかったような。まあ、白市駅を起点にしたことで交通費をいくらか節約できたのでこれはこれでアリでしょう。
だいたいの区間で歩道が整備されているので、ミニベロにも快適な県道です。交通量も少なめで、そこまで登りもキツくないのも気楽なサイクリングにちょうど良い感じです。
5kmほどさかのぼると、世羅方面へ向かう県道348号線が分岐するのでそちらへと進みます。地図で確認する限りでは峠越えがありそうなので、ここが踏ん張りどころになりそう・・・
少々きつめの登り坂を必死に登っていきます。勾配的には普通のクロスバイクレベルの自転車なら余裕で行けそうなぐらいのレベルですね・・・ミニベロには厳しい。
サミットを越えると突然集落が現れます。ここまで来ればあとはゆっくり下っていくだけで目的地へ行けるはず。
小田の集落を突き進んでいくと国道432号線とぶつかるあたりから椋梨ダムが作る白竜湖が見えてきます。国道432号線を河内駅方面へと進むと、すぐに目的の椋梨ダムが見えてきます。
コロナの影響なのか、配布時間だったにもかかわらずダムカードは入手できず・・・そういえば今年はまだ1枚もダムカードを入手できていないような気が。
そこそこ大きめの渋いダムです。沼田川水系では初期の頃に作られた大規模ダムだそうで、確かに歴史のありそうな風格が感じ取れます。
しばし休憩した後は、一気に山を下って河内駅へと向かいましょう。
途中「姫ヶ滝→」という看板があったので立ち寄ってみると・・・
残念ながら、完全に消え失せてました。話しに寄れば、2018年の西日本豪雨の時に消滅してしまったとか・・・滝が消滅するぐらいの豪雨だったとは恐ろしい限り。というか、滝はいつまでも昔から未来永劫存在し続ける物だと思っていたので、それが消滅することがあるとは驚き。
もう少し下ると夫婦岩という大きな岩の塊が現れます。じっくり眺めてみたい気もしますが、もう日が陰り始めているのでさらっと流してそのまま河内駅へ直行です。
椋梨ダムから5km、自転車で僅か20分(途中休憩あり)という早さで河内駅に到着です。ミニベロ輪行は登りだと徒歩と時間的に大差ない反面、下り坂だと自動車に匹敵するほどの速度で移動できるのが良いですね(とはいえ、下り坂でも一般的な自転車ほどの速度は出ませんが)。
その後は山陽本線に乗り込んで広島へと帰りました。
正味、22kmほどの無計画で強行したミニサイクリングでしたが、なかなか楽しめましたね。この辺の道路は歩道が整備されている区間が多く、峠を避ければ急な坂に遭遇することもないので、サイクリング的にはわりと楽しめそうな感じです。また近いうちに行ってみることにしましょう!