NISHISAITAMA PROJECT

傘 傘傘⊂⊃/ ̄\ ⊂⊃ 傘傘傘傘

自転車で岩国ダム・温泉巡り

今回、錦川鉄道に乗って南桑駅まで向かったのには理由があります。それはなぜかというと、岩国周辺の地図を見ると、南桑駅より一つ手前の椋野駅付近、前回の日記に登場した観音茶屋付近から岩国市街地を大きく迂回して広島県の大竹へと抜ける25km程度の道があり、これを自転車で走行してみようと思ったのです。

 


地図上で軽く確認するだけでも、ダム湖が2つあるぐらいなので、少なくともダムの高さ以上のアップダウンはあるのは間違いないのですが、道路は良く整備されていそうに見えたので行ってみることにしました。

観音茶屋の先にある交差点を旧・美和町方面へ。いきなり登場する急な登り坂を一気に駆け上がると、山をトンネルで直進する県道から生見川ダムへの分かれ道が現れるので、そちらへと行ってみます。



山代湖を形成する生見川ダムは、近辺には集落もないので静かなダムでした。ちなみにダムカード配布ダムなので、ダムカードはしっかり入手。



ダム脇の少し荒れた旧道?を進んでいくと、先ほど分かれた県道が見えてきます。

新道というかこの県道、交通量はほとんど無いので自転車的には快適です。ただアップダウンがあるので、DAHON Dove Plusのようなギアのないミニベロには少し厳しいかもしれません。

山代湖が途切れてくると美和町の中心地が見えてきます。美和町は岩国市の西の高原地帯に広がる街で、標高は150メートルほど。自転車で麓からやってくると、高原地帯にある街と言うことを強く実感できます。実際に大きなダムを越えてやってきているわけですし。



中心地ならば御食事処や道の駅でもあるだろうと県道をひたすら行くも、コンビニを1軒見つけた以外、休日昼間から開店してる、めぼしい店を見つけることができずに断念。

坂上という集落を越えると下りとなり、そのまま美和町を脱出すると再び湖が見えてきます。その名は弥栄湖。



ダムがあれば、今度こそ観光客向けの食堂でもあるだろうと自転車を進めていくとありました。両国弥栄。



ところがいざ突撃してみると観光客向けと言うより地元の人向けの食堂で、土曜の昼間だというのに地元のおっさんが酒盛りをしていて、もはや店内は居酒屋じゃないかと思われる雰囲気が醸し出されていました。そんな、おっさん共に混じってビールと焼酎と肴を注文したくなりつつも、そこはぐっとこらえて岩国名物の岩国寿司定食を注文。



酢飯に地元名産のレンコンなどを挟んで四角く切り出した押し寿司で、これがなかなか美味い。それに揚げ出し豆腐などが付いてくる満足いく昼食でした。これは観音茶屋でラーメンを食べなかったことが、かえって良い結果を生んだかもしれません。

腹も膨らんだところでサイクリング続行です。この両国弥栄の前には巨大な橋が架かっており、それが広島と山口の県境をなしています。



実はこの弥栄湖、湖の真ん中を県境が走る珍しいダムなのですね。もちろん、この湖を作り出している弥栄ダムも広島と山口をまたいで造られています。

弥栄大橋を渡り対岸を走る国道186号線にぶつかれば大竹市方面へと向かいます。しばらく進んでいくとダム本体が見えてくるのでもちろんお立寄り。



若干湾曲している重力式コンクリートダム。なんでも、中国地方最大のダムだとか。



こんな感じにダムの中心が県境となってます。こういう2県にまたがるダムは、知る限りだとあとは埼玉・群馬の下久保ダムぐらいで、全国的に見てもかなり珍しいと思われます(たぶん、県をまたぐと水の利権の扱いがめんどくさくなるからじゃないかな?)



せっかくなのでDAHON Dov Plusも一緒に撮影。こんな小さい自転車なのに山の中でもよく走るわ・・・



そして、ダムカードを頂いたところ、なんと期間限定ダムカードを入手! デザインも素敵だし、これは有り難い。

・・・

しばしダムを眺めたところで出発しましょう。

小瀬川に沿って一気に坂道を下っていきます。ダムの高さ分だけ下っていくと、小瀬川を挟んで反対側にも県道があることがわかったので、交通量の少ないそちら側へ移動し、さらに大竹市の市街地へ。



こういう沈下橋がある風景は、西日本っぽいですね。

小瀬川沿いののどかな集落を抜けていくと油見トンネルが現れます。



左右に大きく蛇行する小瀬川に沿って瀬戸内海へ行くとなると大廻りとなるところ、このトンネルを使えば大きくショートカットして大竹市街地へと向かえるので、迷わずこちらをチョイスしてトンネル内を爆走します。歩道もしっかり整備されているので安心。

トンネルを抜けたところで時計を確認すると14:30。11時前に南桑駅を出発したので約30kmを休憩含めて4時間弱で走行できたわけです。でもここで電車に乗って帰るのは物足りないなあと思ったので、もう少し先へとDove Plusで進んでみました。



国道2号線を瀬戸内海や宮島などを眺めながら広島方面へ進んでいくと、なにやら大渋滞が発生している様子。もちろん自転車なので渋滞など気にせずさらに先へ行くと・・・



なんと山火事が発生していました!



国道が通るトンネルの真上の山が燃えていたために通行止めになっていて、それで渋滞が発生していたのです。 また、その横を走るJR山陽線も運転見合わせになっていたので、どっちにしろ大竹駅から鉄道で帰ることは不可能だったようです。こちらは幸いなことに自転車、しかも折りたたみ式の自転車なので、JRが不通でも広電宮島口駅まで行けば広電で帰れるのでそちらまでもう少し頑張りましょうか。

と、頑張ろうと思った矢先、目の前に「宮浜温泉→」という立て看板が突如として登場。今なら国道は渋滞で車は動いていないし、JRも同様に運休中ならば土曜の午後でも客も少ないのでは??と瞬時に判断できたので、宮浜温泉にお立寄りしてみました。こんな事もあろうかと着替え一式を持ってきていたのだよ。



日帰り温泉、べにまんさくの湯。

benimansaku.jp

予想通り、普段より空いている(と思われる)温泉をしっかり楽しめました。観光地の温泉にしては少し小さめで、温泉自体も特に特徴のない無色透明の温泉ですが、建物内は綺麗に管理され、露天風呂からは宮島が見えるというなかなかのロケーション。サウナやジェットバスもあってスーパー銭湯的な設備は必要十分にそろっていたので不満は全くありません。

しばし温泉で休憩したところで鉄道の運行状況を調べてみると、運転見合わせは解除された様子。だけど、本数は大幅に少なく混雑しているとのことだったので、最寄りの大野浦駅からは山陽線に乗らず、宮島口駅まで行ってみることに。

ところが宮島口まで行ってみるとここで終えてしまうには勿体ないという気分になってきたので、ここでは広電に乗らずに行けるところまで行くという、限界にチャレンジしてみることにしました。温泉で休憩したことで体力が回復したのに加え、宮島口から先の広島方面はいつでもリタイヤ可能だという安心感があったのですね。この時点で出発してから40kmは余裕で走り抜けてます。



広島市街地の海っぽい感じ。



ここを越えると広島市

といった具合で、気がつけば自宅まで走り抜けてました!

調べてみれば、出発地の南桑駅から自宅まで、Googleマップでの徒歩最短距離で65km。でも、実際にはあちこち寄り道したり、安全な道を迂回したり、道を間違えたりした(!)ので、調べてみれば約80kmという、ちょっとした街乗りを想定した折りたたみ式自転車にとっては長距離なサイクリングとなりました。最後の方はけっこうキツかったとはいえ、それこそ文字通り山あり谷あり海あり温泉ありの長丁場を走り抜けることができるこのDove Plusは非常に強力なミニベロであることが身をもって実感できたということもあり、次回は1日で100kmを越えるロングランに挑戦してみたいと思います!

←新しい記事 / 古い記事→