無事に八幡浜に降り立てたところで、これからの行程を改めて地図で確認すると、八幡浜港から国道378号線を使うと伊予長浜駅まで約25km程度。
途中、いくつかのトンネルや峠越えなどもあるとはいえ、ちょうど良い距離に見えたので、予定通りに伊予長浜まで自転車で移動してみました。
↓前回まではこちら
松山市方面へ自転車を漕いでいると、いきなり自動車専用道が! 自転車なのでここは入らずに左に迂回します。下手に突撃したらニュースになってしまいますよ!(首都高とかじゃないんでローカルニュースレベルすらならないとは思いますけど)
ミニベロには厳しい登り坂を必死に駆け上がっていくと・・・
名坂隧道は歩行者専用のトンネルが用意されているので助かります。
トンネルを抜けると下りとなり、しかも国道の歩道ではなく、自転車・歩行者専用道が続くという、なんとも有り難い道が用意されています。
八幡浜から伊予長浜にかけては広めの歩道や自転車通行ラインが整備されていたり、↑の区間のように自転車専用道が用意されているので、とても快適なサイクリングが楽しめると思います。もしかしたら愛媛県はこういうところに力を注いでいるのかもしれませんね。
名坂の峠を下りきると、保内という街に入ります。
見たことある人だ!! pic.twitter.com/rel2CFz6pj
— iwasaki_p (@iwasaki_p) May 5, 2019
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引き続き国道378号線を爆走していくと次なる峠が見えてきます・・・が、現れたのは長そうなトンネル。
瞽女(ごぜ)トンネル。その長さはなんと2156メートル。自動車なら何でもなくても自転車でこの距離は初体験。でも、ちゃんと歩道が整備されているうえ、トンネル内の照明もそれなりに点灯してくれたおかげで、何とか普通に通り抜けることができました。途中、真っ暗なゾーンがありましたけど、慎重に進めば問題ないレベルです。
トンネルを抜けると、目の前には瀬戸内海が!
写真で見るとちょっと地味ですけど、トンネルを抜けるといきなり大海原が出現するという素敵なシチュエーションでテンションマックス↑↑・・・ですが、この先も断続的に続く登り坂とトンネルにテンションダウン↓↓
下がる気持ちを抑えて地図を見ると、国道378号線の旧道がトンネルの脇に残されていたので、そちらを通ってみることにしました。
旧国道から見る漁村の風景。今でこそ立派な国道が松山から佐田岬の先端まで整備されましたが、1980年代ぐらいまではこの辺は陸の孤島だったと思われます。それぐらい旧国道は狭くて曲がりくねった道が続いていたので、今でも国道指定されていれば、間違いなく日本全国から酷道マニアが集結するぐらいの酷い道でした(褒め言葉)。
そんな旧道を進んでいくと、トンネルを一直線に突き進んでいた現道へと合流します
あの岬の先端まで今から自転車で行くんですよ! 左側には綺麗な大海原が広がり、しかも緩やかな下りが続くのですから、これはもう今まで出会った中では1位2位を争うぐらいの最高のサイクリングロードでした。Dove Plusは路面さえ安定していれば意外と速度も出るので、本当にここから長浜にかけての区間は楽しかったですね!
そういえば向かいからはロードバイクが何台もやってきましたが、走行中に後ろからロードバイクに抜かれたのは1度だけだったので、かなり速度が出せていたのかもしれません。なにげに速いDove Plus。
国道のおにぎりがあると、どうしても記念撮影してしまいますね(普通はしない)。この辺は歩道がなくても交通量がそこまで多くなく、道幅も広かったので全然苦になりませんでした。アップダウンもほとんどない気持ちよい海岸線の道路というのも良かったかもしれません。
八幡浜を出て25kmほど進むと、長浜の街へ到達します。ここには、前々から一度渡ってみたかった橋があったのです。
長浜大橋。昭和8年に肱川に架けられた日本最古の可動橋で、今でも現役で開閉するとのこと。こういう時代を感じさせられる古くて巨大な建造物には惹かれるものがあります。しかも、この橋のどこかには戦時中に受けた機銃掃射の弾痕も残っているらしいです(見つけられませんでしたけど)。
おそらくこの辺が開閉するのでしょう。一度、その開閉シーンに立ち会ってみたい。
最後に良いものを見せてもらえました。今度は開閉シーンにお目に掛かりたい。
ここで伊予長浜駅のダイヤを確認してみると、25分後に松山方面の列車が来るとのこと。この列車を逃すと次は1時間半後だったし、いま予讃線に乗って移動しておかないと帰宅時間もかなり遅くなりそうだったので、サイクリングはここで終わりにして予讃線で移動することにしました。
ちなみに八幡浜港から伊予長浜駅まで、休憩や寄り道しつつ25kmを2時間で移動できました。この距離をこの時間で移動できたということを考えると、DAHON Dove Plusはなかなか優秀なミニベロだと思います。
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ささっと自転車を折りたたんで、ここから鉄道の旅が始まります。
座席が埋まる程度に混雑していたので、ハマリの良い最後部を陣取って後ろを見ながらの移動開始。
予讃線の松山から八幡浜までの区間は、海側を通る旧線と山の中を直進する新線に分かれていて、今回乗車したのは旧線の方となります。一応、幹線の予讃線であっても、特急街道から外された旧線は完全なローカル線となっています。
向井原駅で内子線経由の新線と合流して、一駅進むと伊予市駅に到着します。この伊予市駅で、向かいにある郡中港駅から出る伊予鉄郡中線に乗り換えてみましょう。
この駅を使うのは2年ぶりぐらい・・・!
昔の京王井の頭線を知る人にとっては懐かしい電車に乗り込みます。
途中の松山市駅で高浜線に乗り換えて終点の高浜へ。
梅津寺駅付近では海岸線を走るので、夕暮れの海と島々が眺められます。この辺の車窓は伊予鉄の中でも一番好き。ロングシートだけども、それはそれで風情があります。
高浜港からは100円の連絡バスに乗って松山観光港へ。
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5分程度の乗車で松山観光港に到着した時点で17:57。広島行きのスーパージェットが出発するのが18:00、つまり切符購入を含めて乗り換え時間僅か3分だったのところ、ギリギリ出航間際のスーパージェットになんとか乗船成功!
実はこの広島~松山航路は3回ほど利用しているのに、スーパージェットは使ったことがなかったのです。それに加えて、今回は旅費がかなり安く抑えられたので、前々から使ってみたかったこちらを利用してみました。旅費が抑えられる計画だったから8万円近いDAHON Dove Plus買ったのでは?とは言わないの。
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スーパージェット瑞光に乗り込んだと同時に出発。そして、ものすごい速度で瀬戸内海を突っ切り、1時間ちょっとで広島港へ入港。めちゃくちゃ速い! なお、料金が半額ぐらい安いクルーズフェリーだと松山→広島が2時間40分かかるので、これは鉄道で言う特急料金的なお金を積む価値大ありです(参考までに、2019年5月現在のスーパージェットの料金は6850円でクルーズフェリーは3600円です)。
ありがとう。とても速くて快適だったよ!
広島港から自宅までは、12km程度なので、最後にまた自転車を取り出して自宅へと帰り、今年のゴールデンウィークの終焉を迎えました。いやー、今までにない体験ができて実に楽しかった!