NISHISAITAMA PROJECT

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北海道新幹線に乗って関東へ帰ろう

最終日は軽く函館の街中を散策しつつ、2017年8月現在で開通してまだ1年ちょっとしか経っていない、まだまだ出来たて新品の北海道新幹線に乗って帰ってきました。

 

帰りの新幹線は夕方出発なので、それまでは函館市内を適当に巡ってみましょう。

 

 

 

拠点にしている五稜郭公園前駅付近の法華クラブから五稜郭タワーの真下まで移動して、函館バスに乗ります。バス車内で函館バス路面電車1日乗車券を購入し、向かったのがトラピスチヌ修道院。10年ぶりの訪問です。

 

 

この日は大半の部分が工事中で通行止めというタイミングの悪さ。仕方ないので、トラピスチヌ修道院の向かいにある公園というか森で適当に休憩していました。森を吹き抜ける風が大変気持ちが良く、ただ何もせず散歩しているだけでも心地よかったので、これはこれで来て良かったかな。1日乗車券で来ているのでバス代もかかっていないようなものですし。

 

1時間ほど森の中でゴロゴロした後、再びバスに乗り込み湯の川温泉電停まで移動し、今度は市電に乗り換えて谷地頭電停まで大移動です。

 

 

函館にも最新の車両が導入されている! 乗り慣れている広島の路面電車に比べると小ぶりな感じが新鮮ですね。こうして将来のために新しい車両が続々と投入されているのを見ると嬉しくなります。

 

そして終点の谷地頭から15分ほど歩くと・・・

 

 

15年ぶりの立待岬です(当時は寝台特急はつかり号で青森まで来て、快速海峡で函館入りし、札幌から夜行特急利尻で稚内に行ったという今では考えられない旅程でした)。昨日に比べると雲が多く、対岸の青森県側が見えなかったのがちょっと残念ではありましたが、それでもそこそこ天気に恵まれたので良しとしましょう。

 

 

振り返れば函館の市街地もよく見えます。良いところじゃないですか。

 

岬に満足した御一行は再び路面電車に乗り込んで十字街電停まで行って、今度は函館どつく前方面にお乗り換えし、末広町で下車。

 

裏手にある坂を登っていくと・・・

 

 

基坂です。っと、よく見ると坂の途中に喫茶店っぽいお店が見えるので、休憩がてらちょいとお立ち寄りしてみましょう。

 

 

旧イギリス領事館の中にある喫茶店にお立寄り。

 

 

せっかくなのでがっつりモーニングセットを頼んでみようかとも思いつつも、今朝方、法華クラブの朝食でアホみたいにたくさん食べてきてしまったので、ここでは軽く紅茶とケーキを頂きました。美味しかったです。

 

次に向かったのが、領事館というか基坂のてっぺんにある旧函館区公会堂

 

 

・・・ですが、ちょうど団体さんがわらわらと吸い込まれていったのを見てしまったので、外から眺めるだけにし、こちらは撤収。

 

函館バスの周遊バスがちょうど来たので、1日乗車券を有効活用するために僅か1kmにも満たない距離だけバスで移動して向かった先が赤レンガ倉庫。

 

 

なぜここに来たのかというと、昨日行こうと思って立ち寄ったらタッチの差で閉店してしまったビール屋さん、函館ビヤホールに行くためです。

 

 

赤レンガビール頂きました! この写真を見ると中ジョッキにしか見えません。ところが、これでも小ジョッキというから北海道はやはり何でもでかい!

 

 

今思い返してみると、食い過ぎだろう・・・でも美味かったしので、またここで飲み食いしよう。

 

さて、そろそろ帰りの新幹線に乗らないと帰れなくなってしまうので函館駅へと行きましょうか。

 

 

では新幹線で大宮までひとっ飛び・・・じゃないのですね。さんざんニュースなどでも紹介されているように、新幹線駅はここから北へ18kmほど行ったところにある新函館北斗駅からの乗車になります。これが意外と遠く、専用の接続列車も用意されているのです。

 

 

はこだてライナー! かっこいい名前もついていますけど、中身は普通のロングシート通勤電車です。せめてクロスシートだろうよ・・・とも思いつつも、大きな荷物を持って移動する人が多いとなると、こっちの方が良いのかもしれません。乗車時間も20分程度ですし。

 

道南の先端なので北海道の大地とは言いがたいですが、それでも北海道らしさのある大地と途中駅をかっ飛ばしながら新函館北斗駅まで高速移動します。

 

 

わざわざ「新」を付けず、高速道路のインターみたいな「函館北斗」にしてくれた方が語感も見た目も良かったと個人的に思ってるんですが。

 

新函館北斗駅は対面乗り換えなので楽々乗車できます。ただ、かつての新八代駅のように同じホームですぐに乗り換えできるほどではないので、繁忙期だとちょっと乗り換えが大変かもしれません。あと、駅構内は小さい売店しかないので、お土産などは函館駅で買っておいた方が良さそうです(探せばあるのかもしれませんが)。

 

 

ではこれに乗って大宮まで大移動ですよ!

 

北海道新幹線はそのほとんどがトンネルなので、最高速度でガンガン東京へと向かうと思いきや、通常は最高速度が260km/h、青函トンネル区間は140km/hに抑えられているので、体感的にももう少し速く走って欲しいかなーという感じでしたね。260km/hは十分速いんですけど。

 

なぜ青函トンネル区間は最高速度が140km/hしか出せないのかというと・・・

 

 

木古内奥津軽いまべつ間は在来線を走行する貨物列車と共用するため、貨物列車の最高速度(というか、貨物列車とすれ違っても荷物が荷崩れしないレベルの速度)しか出せないのです。140km/hは在来線ならかなりの速さですが、新幹線にしてはゆっくりとした速度になってしまいます。個人的にはこの問題を早急に解決してくれないと、在来線特急を廃止してまで新幹線を無理矢理開通させた意味がほとんど感じられないのでなんとかして欲しいところ。

 

しかも東海道・山陽新幹線とは違い、トンネル内部では一部区間を除いてほとんど携帯電話が圏外なので、そういう点もまだまだ改良の余地あり。

 

 

時速140km/hで通過する、かつての竜飛海底駅。昔は駅だった名残で、ここだけ携帯電話が使えるというのが面白い。

 

そして新幹線は東北新幹線となり、盛岡からは320km/hに速度を上げてあっという間に大宮へと向かったのでした。

 

北海道新幹線、大宮駅にアクセスしやすい埼玉県民や一部の東京都民にとってみれば、飛行機に変わる新たな移動手段として活用できそうですね。実際に大宮駅から函館駅までは4時間ちょっとで行けてしまうので、大宮から都心を通って羽田空港まで行く手間を考えると、新幹線の方がかなり楽なように思えます。今後札幌まで開通したとしても、最高速度の問題さえ解決すればかなり便利な路線になりそうなので、いろいろと文句や恨みつらみ(大好きだった夜行列車が全廃されたとか)はありますが、使える機会があれば使って行こうかなと思いました。

 

ただ、今回は行きにフェリー、帰りに新幹線を使って、両方の交通機関を乗り比べてみましたが、やっぱり新幹線が開通する以前に比べて、青森と函館を行き来するのが不便になったと言わざる得ません。確かに新幹線沿線から函館へ行く分には便利になったのですが、旧来の青森駅から函館駅へ行くとなると、鉄道では青森から新青森まで移動し新幹線に乗って新函館北斗駅まで移動、さらにそこからはこだてライナー函館駅へと乗り換えが何度も発生し、接続を含めるとそこまで劇的に速くなったわけでもないのに運賃は1.5倍ぐらい値上がりしたので、以前から青森と函館を行き来していた人から見るとあまり歓迎はできないんじゃないかな(特に青森側から函館方面)。

 

一方のフェリー、新幹線の半額以下で移動できるのは魅力的である半面、フェリーの乗船時間が4時間弱かかるばかりでなく、フェリーの待ち時間やフェリーターミナルと駅までの移動に意外と時間が取られるので半日がかりの大移動となってしまいます。実際に今回、青森駅前から函館の五稜郭までの移動に6時間ぐらいかかったので、もう少しなんとかして欲しいところです。なので、フェリーターミナルと駅を高速に移動するシャトルバスを拡充させるか、人間専用のジェットフォイル的な高速船を青森・函館両駅前に発着させるくらいしないと便利とは言いがたいですね。

 

でもこれらの考察は、あくまで公共交通機関を利用した旅行者のお話であって、マイカー利用の地元民視点で考えた場合は新幹線駅もフェリー乗り場も街中である必要は無く、地元の人から見れば道路が混まない郊外に乗り場があった方が好都合なので、このままでも大多数の人にとってみれば便利なのかもしれません。この辺がどうあるべきかはあと何年かすれば見えてくるのではないでしょうか?

 

まあ、個人的には深夜に移動できる夜行列車の北斗星や急行はまなすが廃止されたのが一番痛いんですが・・・ここらでJR貨物あたりが貨物の後ろに客車付けて走らせてくれないかなとか思ってみたり(絶対に無理だと思いますが)

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