翌日、2日間にわたって同伴してきたこしゃか様が、お仕事の関係で一足先に帰ることになりました。さらば、こしゃか。お前のことは忘れないぜ!
...彼は朝の8:00発の船で本土へ帰ってしまいました。そして、ここから俺の一人旅in中ノ島が始まったのでした。
とりあえず一人旅なので、自分のやりたいように好きなことができる反面、レンタカーやタクシーなどを使うとお金がかかる...というわけで、俺がここで使った乗り物はというと・・・
レンタサイクル。菱浦港のキンニャモニャセンターで借りることができます。
隠岐諸島の島々は全体的に起伏が激しく、体力に自信がない人は自転車の利用は避けた方がよいと手持ちのガイドブックに書いてあったんだけど、無駄に体力だけ有り余っている人間なので、思いっきりサイクリングを楽しんできました。
まず向かったのが、島の中心にある隠岐神社です。
社務所の中にいろいろな展示物があったんで、昼頃に行けば誰かいたのかもしれないけど、まだ朝早かったため、誰もいませんでした。その代わり、本殿に着く頃には頭がガンガンに痛くなるほど、ミンミンゼミの大合唱がとってもうるさかったですよ。あれだね、月姫を思い出したわ<またわかりにくいネタを
明治時代に造られた神社なので作りは新しいけど、島後の神社と同様、その作りはかなり立派。どことなく、とっても御利益がありそうな雰囲気を醸し出していました。
さっそく、9月以降の安定した生活を拝んだ後は、周辺にある後鳥羽天皇ゆかりの遺構を探してみたり、飛鳥井家の住居跡に行ってみたりと...うーん、日本史の勉強をもっとやっておきたかったぜ。
そうそう、この神社のすぐ近くに資料館があったんだけど
地元の人だと、300円の入場料が無料だそうです。
なんでそんなことを知っているのかというと、この資料館の受付のお姉さんに(俺より若かったと思うけど)、「あれ、地元の方ですか? 地元の人なら無料ですよっ!」と、思いっきり地元民に間違えられてしまったからです。むむむ、日本各地(あと台湾)の至る所で地元の人間に間違えられ続けたけど、ここまでストレートに間違えられたのは久しぶりかもwww
なんなんだろうな。あまり旅行者っぽい格好をしていないからなのか、それとも、地元にとけ込んでしまう何かがあるのだろうか。
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次ぎに向かったのが、眺めがよいと紹介されていた金光寺山へ・・・もちろん自転車で山頂まで行くのは当然のこと!
登山口から、山頂へ続く林道を必死に上り続けること15分ぐらいで、山頂直下に到着。さすがに紹介されていただけあり、山頂からは菱浦港や、昨晩お世話になった旅館周辺の集落を一望できました。
遠くに見える高い山々は向かいの西ノ島にある山で、別の島だったりします。また、写真には載せていないけど、反対側の島後の眺めも良かったですね。
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金光寺山の眺めに満足した俺が向かったのが、ちょうど山の真下ある明屋海岸です。
日本海と、昨日までお世話になった島後と俺。何となく、はるばる隠岐の島までやってきたというエビデンスが残したくて撮影した一枚www
地肌が赤い海岸線に沿って遊歩道らしきものがついていたので、そのまま歩いて岩の向こう側まで行こうかなと思ったんですが、波が高くて断念...今回は天気にはちょっと恵まれてないなぁ。
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明屋海岸から南下すると保々見という集落があり、そのすぐ近くに天川の水と呼ばれる名水百選にも選ばれているわき水があるという情報を得たので、次の目的地は、その名水に決定!
起伏の激しい海岸線沿いの杉林の中の林道を走る俺。島の中心地から遠く離れ、周辺には集落らしい集落もないので、本当に誰もいない静かな林道を(下り坂のみ)軽快に飛ばしていると...うおっ
マジで驚いたwww
写真で見ると、別にどうとない風景かもしれないけど、牧場のような草原ではなく、普通の森の中から、真っ黒くてデカイ動物が「ぬおっ」っと顔を出してきたらそりゃ驚きますって。
そうか、隠岐では牛を森の中で飼うのか。
さらにチャリをこぎまくると、保々見に到着。ひっそりとした小さい集落でした。
こういう集落って、大好きです。それに天候が回復してきてとても嬉しい。
ちょっと港の堤防の上で、ゆっくり休憩。ここでカラスを肩に乗せた少女とかいたら絵になるのですが、現実は小さな漁船にペンキを塗っている地元のじいさんしかいませんでした(笑)
軽く休憩を終え、このすぐ近くにあるという例の名水がわき出ているところまで行ってみました。
おおっ、これか!
さっそく試飲!
うーむ、やはり山が低い離島の海岸線沿いにあるからか、そこまで前回の谷川岳で飲んだ水のように「激うま!」とまではいかないけれど、霊水と呼ばれているぐらい御利益のある水らしく、何となく精神力というか、MPが回復した感があったのは気のせいではないのかも。
...
ここでふと地図を見ると、ちょうど菱浦港の反対側にいることが判明。もう少し時間的余裕があれば、そのままさらに南下して、島の最南端まで行くこともできたけれど、そこまで行くと帰りの船に間に合いそうになかったので、ここで菱浦港に戻ることに。
でも、ちょうど島の反対側ということは・・・そう、島のど真ん中を突っ切る、つまり、島のど真ん中にそびえ立つ山を越える!
ぐあー。天気が回復してくれたのは良かったけど、今度は暑い!
汗だくになりながら、直射日光の照りつける急な坂を必死にママチャリをこぐ俺。喉が乾きまくりで、先ほど組んできた霊水をあっという間にすべて飲み干してしまったし。まさしく、灼熱サイクリング。
でもMPが回復したおかげで、必殺技をつか(中略)なんとか、無事に菱浦港のキンニャモニャセンターに戻ることができました。
ちょうどお昼時だったので、昼飯を。というわけで、キンニャモニャセンター名物(?)の「隠岐そば」を注文。
うむ、実に普通のそばで良かったぞ。というか蕎麦+ご飯の組み合わせは関東ではまず見かけない。
...そろそろ島を離れて本土に帰る時間が迫ってきました。もう少し時間に余裕があれば、もっと中ノ島でゆっくりしていたかったんだけど、自由時間の少ない社会人ゆえ、さっさと関東に帰らなくてはなりません。
ただ、この時間帯は、菱浦港から本土へ向かう船がないんです。だから、本土へ船が出ている、違う島の港まで移動することに。
おっさんと比べてみればわかるとおり、この小さいフェリーに乗って、中ノ島から西ノ島まで移動します。乗船時間は15分ぐらいで、300円です。島前にある3つの島を、この小さいフェリーが頻繁に行き来しているので、島前の各島々を移動するのは意外と容易だったりします。
で、中ノ島を離れ、対岸の西ノ島・別府港へ。
わーい、西ノ島~、と西ノ島に上陸し、喜んだのもつかの間。20分の待ち合わせで、本土・七類港へ向かう高速船が出発してしまうので、そそくさと乗船手続きをして高速船へ...西ノ島を楽しむのは次回にしよう。
島前の海って、まるで湖みたいだ。とっても穏やかだし、隣の島まで泳いで行けそうなぐらい近いし。
そうこうしているうちに、隠岐から離れ・・・
ああ、本州に帰ってきてしまった。
左の路線バスは、鳥取の米子へ、右の高速バスっぽい豪華なバスは島根の松江へ。松江というか島根は、去年行ったばかりなので、今回は左の米子行きを選択!
...
境港駅前で降りて、来るときもちょこっとだけ乗った境線に乗り換え、米子へ。
都心部にいる人が米子に来れば「なんて、時の流れがゆっくりしているんだ」と思う人もいるかもしれないけど、2日ほど隠岐の島にいた俺からみれば「なんて、米子の人はみんなせわしないんだ!」という思わざるを得ない。
とはいえ、今回使った列車は...
国鉄型の旧式の気動車なので、とってもゆっくり。
これに乗って鳥取まで行きました。
社長! 鳥取に着きましたぞ! さっそく農林を買い占めですね!<いつもの桃鉄ネタ
いい感じに日が陰ってきたので、あらかじめ予約しておいた駅前のビジネスホテルに駆け込み、近くの温泉を堪能しつつ、そのまま就寝。
続く!
次回は「鳥取砂丘と若桜鉄道と俺」をお伝えしましょう。